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セラミックス3Dプリントのプロセスの開発、ならびに、本プロセスを経て製造可能となる各種複雑形状セラミックス体の提供に向けた研究 【用途例】複雑形状ガラス・セラミックス部材全般の製造
世界におけるセラミックス材料の三次元造形市場は2019年で200億円、2028年には4000億円とおよそ20倍にも拡大すると予測される成長分野です。特にセラミックス材料の3次元光造形技術は、コンピュータなどで設計支援された複雑形状部材を、高精細かつ生産性良く製造できる期待から、高い関心が寄せられています。
しかし、セラミックス材料の光造形プロセスには、インク材料の時間安定性、造形物の長い乾燥・焼成時間、溶剤使用による製造工程における環境負荷および利用者の安全衛生面への懸念、細かい造形に対する高い難度、等のさまざまな課題を抱えています。これらの課題が総合的に解決されない限りは商業における実用的な生産は困難であると考えられます。
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高信頼・低損失パワー半導体モジュールを実現するナノコンポジット封止絶縁技術の開発 【用途例】高信頼・低損失パワー半導体モジュール用封止絶縁材料
洋上風力発電の発電電力を効率よく流通する次世代電力ネットワークの構築には、交直電力変換設備に用いられる必須の部品であるパワー半導体モジュールの高信頼性と低損失化が必要になります。次世代パワー半導体素子として期待される SiC 素子は、内部電界が現行 Si 素子に比べて一桁以上高い電界で動作するため、素子表面を封止する絶縁材料に高い電界ストレスが加わります。そこで、封止絶縁材料の高耐圧化が極めて重要な課題となります。本研究では、封止絶縁材料に酸化物ナノフィラーを添加・分散したナノコンポジット封止絶縁材料を開発し、高耐圧化 1.5 倍以上の達成を目指します。高耐圧化の技術的ネックとなる凝集体欠陥サイズを遠心分離により制御する独自技術をもとに、凝集体欠陥サイズ評価と材料パラメータ探索に機械学習を導入した材料開発プロセスを構築し、新規高耐圧封止絶縁材料を実現します。
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「低分子化合物-RNAペア」データ収集のための迅速スクリーニング法の開発とRNA標的低分子デザインのための「低分子化合物-RNAペア」予測モデルの構築 【用途例】多くの研究者や企業がRNA標的低分子化合物の設計の知見を活かせるよう広めていきたい
ヒトゲノムの塩基配列のうち、「機能を持つ」とされている領域は約80%と言われています。そのうちタンパク質にまで翻訳される領域は約3%ほどで、残りの77%は転写されたRNAの状態で機能を発揮していると言われています。RNAは次世代の創薬標的として注目されており、RNAを標的とした低分子創薬研究は欧米では勢いを増しています。しかしながら、日本国内でのRNAを標的とする低分子薬開発はほとんど進んでいません。RNA標的低分子研究のボトルネックとなっているのは、「低分子化合物-RNAペア」の具体例が少ないこと、低分子化合物の分子デザイン指針が未整備なことにあります。
そこで、本研究開発では、「低分子化合物-RNAペア」データ収集を迅速にスクリーニングする手法を確立します。具体的には、miRNA前駆体中に設計したランダム領域に対する、任意の低分子化合物の結合能を評価するスクリーニング手法です。さらに、このスクリーニング法を利用して得た「低分子化合物-RNAペア」のビックデータを基に、RNA標的低分子デザインに資する「低分子化合物-RNAペア」予測法を構築しRNA標的低分子薬開発における手法を標準化することで、低分子化合物の分子デザイン指針の整備を実現します。
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深紫外光まで透明な透明導電膜の開発 【用途例】深紫外LEDの発光効率を向上させる電極材料を開発し、殺虫、皮膚治療、空気清浄・浄水等での深紫外光の活用を拡大する
波長が200nm~300nmの深紫外光は幅広い分野で利用されています。中でも、波長280nm以下のUV-C光は細菌やウイルスのもつDNAやRNAに損傷を与えて不活化することが可能で、塩素などの薬剤を使わない殺菌や環境浄化法として極めて重要です。現在、実用的な深紫外光源としては水銀ランプ等が用いられていますが、水銀による環境負荷、素子の寿命・サイズ・コストなどの課題があり、小型で低コストな深紫外LEDの開発が進められています。しかし、深紫外LEDの発光効率は水銀ランプなどの既存光源と比較して低く、その向上が強く求められています。
本研究では、深紫外LED用の透明電極材料への応用を目標として、深紫外光に対する高い光透過率と低いシート抵抗を示す新たな透明導電体を開発します。
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複合イメージセンシングを利用した、オンデバイス教師なし学習型AI外観検査ソリューションの研究開発 【用途例】低コストでどこでも使える外観検査AIで、受け入れ・出荷検査工程の自動化を実現
電機産業や自動車産業では自動化が進み、労働生産性が日々改善しています。一方、食品産業では労働不足率が最も高いにもかかわらず自動化率は33%と低く、他の産業に比べて自動化が遅れています。労働者にとって過酷な環境であり、労働災害件数も他産業と比較して2倍以上も多い食品産業では、自動化は急務であるにも関わらず、自動化が進んできませんでした。食品産業では多種多様で不揃いな形状・外観・素材を扱うという特有の課題があるためです。工業製品と異なり、単純なルールでは自動化が出来ませんでした。
大量のデータから自動で多種多様な特徴と認識ルールを学習する深層学習技術が急速に発展してきており、食品産業の外観検査自動化にも応用が研究されています。しかしながらこうしたAI技術は、工場間など異なる環境間での横展開が困難であり、かつ学習のためのデータ収集が高コストであるという問題がありました。
本研究では、横展開容易で低コストなAI技術の開発を通じ、人手不足が深刻な食品産業の自動化促進を進め、少子化に伴う労働力不足という社会課題の解決に貢献します。特に外観検査に着目し、従来では視認性の悪かった多種多様な検査を可能にします。
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嫌気性廃棄物処理の安定化/高速化のために重要な、微生物を効率的に保持する微生物保持促進剤を混合した微生物担体の開発 【用途例】既存の嫌気性排水処理の能力向上を実現し、バイオエネルギー創出へ
嫌気性処理では、有機物分解の過程においてプロピオン酸などの脂肪酸によって生成される中間代謝物の分解が安定した処理の要となるため、有機酸分解細菌とメタン生成古細菌を一緒に効率的に処理槽内に保ち続ける事が処理の安定化には重要です。(この脂肪酸の分解を担う微生物はメタン生成古細菌との共生関係が必要なため「嫌気共生細菌」と呼ばれています。)
これら脂肪酸分解嫌気共生細菌とメタン生成古細菌を一緒に、効率的に処理槽内に保持する事が嫌気性処理では重要なことから、新規微生物担体の開発がカギとなってきます。
本研究では、独自開発した嫌気性処理に重要な微生物を効率的に保持できる新規微生物担体(メタン生成古細菌を含む嫌気性処理に重要な微生物を効率的に保持できる導電性物質を混合した微生物担体)の技術を用いて、添加する導電性物質の最適な添加量や廃水・廃棄物の種類や処理方式に対応した微生物の種類、また実際の処理リアクターへの添加による効果の確認と長期的な効果の検証を行い、本担体の実用化を目指します。
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永久磁石と磁気センサを用いた新規非破壊鉄筋計測システムの創出 【用途例】道路、鉄道、橋梁等のインフラやビル、マンションなどの建物など、多様な鉄筋コンクリート構造物を対象とした幅広い用途で活用
1960 年代の高度成長期に建設されたインフラや建屋などの鉄筋コンクリート構造物の経年劣化が進んでおり、状況の把握やメンテナンスが求められているということは言を俟ちません。インフラの予防保全の推進や老朽化建屋のリノベーション工事を進めることは、取り壊しと新規建設に要する経費を不要とし、高い経済効果をもたらします。このような場面では、点検や診断、補修などを効率的に、正確に行う必要性がますます高まっています。
また、新興国を中心とした世界のインフラ需要は膨大であり、経済協力開発機構では2030年までに年平均約6.3兆ドルと試算※されています。そのような中、開発したインフラの点検・整備の必要性は世界的に見ても重要性を増していることは明らかです。
※一般社団法人建設コンサルタンツ協会「令和3年度建設コンサルタント白書(2-5海外事業環境)」
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不織布を使った着色水の脱色技術と農業分野への循環利用 【用途例】閉鎖水循環システムだけでなく、畜産排水の無色化にも使用可能です。
閉鎖水循環システムのような水環境において、着色や水槽の黄ばみは換水・清掃が必要となります。一般的な水環境におけるフミン質除去に関する研究では、紫外線やオゾン処理、薬剤の使用が提案され、専用の設備が必要となります。本研究で開発する不織布は、水環境内に設置するだけで、着色を引き起こすフミン質を回収できるものです。
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亜臨界溶媒分離法の用途開発 -人や地球環境に優しい抽出分離技術を目指して- 【用途例】次世代グリーン製造工場や新製品・素材の創出に向けて
開発した亜臨界溶媒分離法は,在来型の蒸留・抽出・分離等の化学工学プロセスとは異なり,大幅なスケールダウンを実現できることがメリットです,自然界にありふれた環境溶媒のみを製造工程に用いることができる点もメリットの一つと考えています.SDGsの推進に向けて,日本発の医薬食品・飲料・化粧品・化成品等の製造工程のグリーンイノベーションを目指します.
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導電性ダイヤモンドナノ粒子の開発と高性能水系キャパシタへの応用 【用途例】安全・省スペースで大きな電力を貯蔵するデバイス
安全な中性水系電解液を用いた高エネルギー密度かつ高出力密度の電気二重層キャパシタ(EDLC)の開発を行います。EDLCは、二次電池とは異なり、急速充放電が可能で充放電の繰り返しに対する耐久性に優れた蓄電デバイスです。このような特性から、EDLCは自動車のエネルギー回生や再生可能エネルギーによる発電における電力平準化のためのデバイスとして利用されています。本研究では、「導電性ダイヤモンドナノ粒子」を電極材料とする高性能水系EDLCの開発を目指します。
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分子レベルの設計に基づくオンデマンド型固体触媒 【用途例】産業界で創出されるべき革新的な技術には、何かしらの化学反応が関わる場合が多い
本研究開発では、これまでに独自に開発してきた表面上で精密に分子を集積させることにより触媒反応場の構築する手法を応用して、高活性、多様性、実用性を兼ね備えた触媒の革新的な調製法を確立する。今後、多種多様な化学反応を小規模設備で高効率・低コストで実現する技術が必要となる。また、特殊な設備を必要とせずに室温付近の低温でも化学反応を進行させる技術の需要も増えると見込まれる。このような社会の要請に応じる技術を開発する。
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劣化を抑制した逆構造型ペロブスカイト太陽電池の開発:エネルギーハーベスティングによるIoT社会の実現 【用途例】室内光~太陽光 あらゆる光を電力に
本研究開発では、IoT機器への実装にマッチした光発電シートとして、逆構造型ペロブスカイト太陽電池の開発を目指しています。ペロブスカイト太陽電池は、結晶シリコン太陽電池に匹敵する高効率を持ち、薄く軽くフレキシブルにできることから、IoT用電源として適すると考えられます。しかし、ペロブスカイト太陽電池は劣化しやすいことが実用化に対する最大の課題となっています。本研究では、耐久性向上に大きく寄与する無機系ホール輸送層を用いること、およびそれを可能にする電子輸送層のソフト成膜プロセスを開発し、室内光でも高効率で発電し、高い耐久性をもった新しいIoT電源用ペロブスカイト太陽電池の開発に挑戦しています。
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オーダーメイド可能な樹脂・金属系複合材料の開発 【用途例】抗菌材料・熱電変換材料、摺動材料など多彩なアウトプット
「作ってみたい材料はありませんか?」をキーワードに、金属、樹脂、硫化物などの粉体・粉末を複合化した新規材料の設計・開発が可能です。少量・小ロットの作製に特徴があり、
樹脂用の汎用3Dプリンタや生産設備ではあまり見かけないホットプレスなどを利用し、試験片サイズの新規材料を作製します。抗菌、熱電変換、摩擦・摩耗など応用の範囲は幅広く、素材開発・プロセス開発・特性評価といった「ものづくりの上流から下流まで」の開発が可能です。ユーザーには上記プロセスのどの部分からでも参画が可能であり、新規材料開発のオーダーメイドの幅が広い点も本研究の特徴です。
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性能評価が多分野にわたる対象にも対応できる高効率な最適設計手法・分析法 【用途例】任意の性能評価法に基づく多分野融合設計
工業製品の開発においては,複数の指標を同時に考える必要があり,それらは相反していることもあります.例えば,機械性能を上げたいが,小売り価格は上げたくない,言った設計要求は開発者にとって日常的な問題となっています.加えて,機械性能などの評価にコストがかかるケースでは,試作やシミュレーション工数の削減が実用的な回数や時間に限られています.
実世界の設計問題解決のため,「物理モデルに替わる近似モデルを用いた評価コストの低減」と「近似モデルを利用した1目的・多目的両方に対応した遂次サンプリング」に関する技術を組み合わせた高効率大域的多目的最適化法の研究を進めています.
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模倣学習を用いたロボットによる高速汎用物体操作 【用途例】人間にしかできなかった物体操作をロボットが代替
本技術を用いれば「人間がロボットを遠隔操作してできる作業ならすべて自動化可能」であることが期待されています。初見の物体、柔軟物、多品種の物体を対象とする汎用的な物体操作は人間には容易である反面、ロボットには非常に困難であり肉体労働の完全機械化への大きな障壁となっていました。しかし、本技術では人間の遠隔操作時の技能模倣することで人と同等の物体操作技能をロボットが獲得できます。これまで人間の技能をロボットに教示する模倣学習を開発し、微細な接触面の変動に適応する力制御を内包した技能の教示や、道具を用いることでロボットの位置制御性能を上回る制御性能を実現してきました。
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