2021年度公募 seeds-1622 - 【中国・四国】 ペルフルオロアルカンスルホン酸の新しい利用法
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VISIONビジョン

VISION

ビジョン

ペルフルオロアルカンスルホン酸を新しい有用分子に変換

ペルフルオロアルカンスルホン酸を用いて分子をアップグレード

身の回りには数多くのフッ素化合物が存在しており,みなさんの生活に欠かせない存在となっています。これはフッ素が他の元素,例えば有機化学の主役である炭素と強い化学結合を形成する特徴があるため,フッ素を含む化合物は,耐熱性や耐薬品性などの様々な特性を有します。そのため,様々な分野で使用されてきました。

ペルフルオロアルカンスルホン酸の1つであるペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)は,耐熱性,耐薬品性に優れた界面活性剤であり,泡消火剤の有効成分として広く普及していました。PFOSは開発当初は無害であると考えられていましたが,強い化学結合が仇となり,蓄積性が問題となりました。現在,PFOSは残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)の附属書B(制限)に記載され,国際的に製造・使用が制限されています。しかし,いまだ未処理の泡消火剤等が多く存在します。これは,単なる焼却しか処理方法がないことに起因しています。そこで,有機化学の力を使って,PFOS化学的に分解するだけでなく,新しい有用な分子へと変換することを目指します。

 

USE CASE

最終用途例

フッ素資源の効率的な利用

USE CASE 01有機合成における新しいペルフルオロアルキル化剤

APPLICATION

APPLICATION

フッ素の特性を活かした新しい有機分子の創製

有機化合物にフッ素原子を導入すると,化合物の性質を劇的に変化させることができます。ペルフルオロアルカンスルホン酸を用いて新しい分子を合成することで,様々な産業分野での利用が期待できます。

STRENGTHS

強み

有機フッ素化合物の有用性

STRENGTHS 01

有機フッ素化合物は様々な産業分野での応用が可能

近年,フッ素化合物の重要性が明らかになり,数多くの有機化学者が新しい合成法を開発している。本技術はこれらのアプローチとは全く異なる技術である。そのため,これまででは合成困難な化合物群の合成が実現できる可能性を秘めている。

TECHNOLOGY

テクノロジー

元素の特性を活かした新しい分子変換

TECHNOLOGY 01

トリフラートやその類縁体の常識を変える分子変換

トリフラートは有機化学においてはハロゲンの代わり。すなわち,単なる脱離基である。最近,我々はその常識を変える分子変換を実現しました。

PRESENTATION

共同研究仮説

フッ素化合物の新しい合成法

共同研究仮説01

常識とは異なる反応により新しい有機フッ素化合物を提供します。

新しい有機フッ素化合物を合成します。得られた有機フッ素化合物は合成中間体として利用可能です。また,重合反応により新規なフッ素含有ポリマーが合成可能です。長鎖のフルオロアルキル化合物だけでなく,短いフルオロアルキル化合物の合成も可能です。

共同研究仮説02

結合切断

有機化学では結合形成に焦点が当たりがちですが,結合切断なしには結合形成は不可能です。結合切断から新しい化学を拓きます。

泡消火剤からPFOSを抽出

我々のグループは,有機合成は得意ですが,分離等の技術は非常に未熟です。PFOSだけでなく,含フッ素有機アニオンの分離化学を一緒に取り組んでいただけませんか。

EVENT MOVIE

イベント動画

RESEARCHER

研究者

川本拓治 山口大学大学院創成科学研究科工学系学域応用化学分野
経歴

2011年〜2014年 大阪府立大学博士後期課程

2014年〜2015年 ピッツバーグ大学PD

2015年〜2022年 山口大学助教

2022年〜 山口大学准教授【現職】

 

【受賞歴】
大津会議フェロー

有機合成化学協会 セントラル硝子研究企画賞

有機合成化学協会 九州山口支部優秀論文賞