NEDO 官民による若手研究者発掘支援事業 「若サポ」
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架橋点構造の精密設計によるリサイクル性汎用ゴム材料の開発 【用途例】既存ゴム材料を、より高性能なリサイクル性材料で置き換える

ブタジエンゴムやエチレンープロピレンゴム(EPDM)などの炭化水素ポリマーは汎用ゴム材料として知られ、自動車用のタイヤの他、ベルト・ホース・シーリング材などの工業用品、靴等の運動用品など、用途は様々です。しかし、これらの製品のほとんどは焼却処理されており、再生ゴムとして利用される割合は2割にも達しません。これは、これらの材料が非可逆的な加硫を経て製造されるためです。
資源循環型社会の実現が強く求められている現代において、廃ゴムを回収し、材料として繰り返し用いることで、石油や植生などの天然炭素資源の保護に貢献することは、ゴム産業において重要な課題です。本研究では我々の新しい重合技術を用いて、元のポリマーの構造をほとんど保ったまま、可逆的に形成可能な架橋点をポリマー鎖内に導入することで、これまでの汎用ゴム材料と同等以上の物性とリサイクル性を兼ね備えた材料を開発します。
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ファインバブルや界面活性剤を用いた生分解性電気絶縁油の改質基盤技術の研究開発 【用途例】窒素FBやNon-ionを用いて改質・高性能化したエステル油は、環境・エネルギー分野、ナノテク・材料分野などで注目

変圧器などの電気機器に用いられる生分解性電気絶縁油(エステル油)は、従来の主な電気絶縁油である石油由来の鉱油に比べて持続可能で環境負荷が低いため、需要拡大が見込まれています。エステル油は、鉱油に比べて一部の性能が劣っているため、改質による高性能化が求められています。近年、エステル油や鉱油にナノサイズの粒子(ナノ粒子)を適量添加することで、高性能化を実現できる可能性が報告されています。しかし、ナノ粒子が凝集すると絶縁油の性能が低下し、ナノ粒子の粒径が小さいほど人体や環境に対する毒性が増加することが問題となっています。本事業では、ナノ粒子に代わる安全・安心・微小な材料として、窒素ファインバブル(FB)や非イオン界面活性剤(Non-ion)を用いた新たな改質基盤技術の研究開発を行うことを考案し、その第一歩として、エステル油の一種である「パームヤシ脂肪酸エステル(PFAE)の改質・高性能化に適した窒素FBの拡散技術の確立」を目指しています。特に、「窒素FBの発生時間、原料窒素ガス供給量、発生後の静置時間」がPFAEの代表性状と窒素FBの直径や量に及ぼす影響を解明し、PFAEの改質・高性能化に必要な条件と機序を明らかにしていきます。
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ヒト認知・行動特性を規範に安心・安全を提供するスマートシティ時代自律型モビリティ 【用途例】ヒトの認知・行動特性を規範とするモビリティ

スマートシティに向けて、ヒトとモビリティの共生のために街や道路の構造が大きく見直されようとしています。様々な人々が行き交う道路上で、周囲の状況から的確に認知・判断する私たちの予測行動は人間同士を対象にした限定的な経験をもとに構築されています。こうした予測行動がモビリティを相手にした場合にも有効かどうかはわかっていません。誰もが安心・安全のモビリティ社会の実現には、モビリティと関わる際のヒトの認知・行動特性を明らかにし、心さえも安らぐ、進化した先進的制御が可能な自律型モビリティの実現が必要不可欠です。
本研究では、下記2点を達成することを目的とします。
■目的1:スマートシティ時代を想定した物流用自律型モビリティを開発し、そのモビリティと関わる際のヒトの認知・行動特性を明らかにします。
■目的2:その特性を規範としたモビリティ制御を実装し、ヒトの認知・行動がどのように変容するかを明らかにします。
本研究成果によって実用化されたモビリティによって、ヒトとモビリティが適切に手を取り合う方法が明確となります。これは、私たちの生活をより豊かにすると同時に、SDGs達成への新しい糸口となるでしょう。
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酸化ガリウムパワー半導体の実用化を目指した,放熱基板と原子レベルで接合した次世代複合ウェハの開発 【用途例】省エネ社会の実現に不可欠な「高出力・高周波数電力の低損失制御が可能なパワー半導体」が期待

現在カーボンニュートラルといった高い環境目標の達成のため、電力の制御・変換に半導体デバイスを用いる「パワー半導体」が注目されています。これにより消費電力を効率化できるため社会活用が始まっていて、2020年の2.8兆円の市場規模で、2030年に4.5兆億円になると予測されています(参考:富士経済プレスリリース第21055号)。
技術の発展の中で、右の表のように既存材料のSiよりも高い省エネ効果を持つ新材料の活用が注目されています。特に酸化ガリウムは日本が中心的な役割を果たしながら開発されてきた材料であり、パワー半導体として実用化されれば社会の省エネ化が大きく進むと期待されています。
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多糖結合ドメインを用いた酵素固定化と多糖多層担体の作製 【用途例】バイオリアクター・バイオセンサーの開発

近年、石油価格の不安定化や脱炭素化の流れから、様々な方面で酵素を用いたバイオ的手法での化成品製造が検討され始めています。しかしながら、共有結合を介する酵素と担体の固定化は、処理時に酵素が失活することがあり、使用できる酵素種を狭めています。本研究では、多糖結合ドメインを多連結して各種産業用酵素に融合し、活性を保持した状態で強固に多糖担体やフィルムに固定化する方法を開発します。さらに、認識多糖が異なる多糖結合ドメインを融合することで、別種の多糖間を接着して多層化させます。工業プロセスに耐えつつ、酵素と担体の結合を高度に制御して複雑な多段階反応を行える技術を開発する。
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高精細ディスプレイを指向した超低消費電力・長寿命有機ELデバイス 【用途例】高精細なディスプレイ技術の開発

仮想・拡張現実などの人間の能力の拡張を支える技術や、スーパーハイビジョン映像システムの実現のために、国際的な色域規格である BT.2020 をみたす高精細なディスプレイ技術の開発が不可欠となっている。現行の有機ELでは、色純度の向上のために幅の広いスペクトルを光学フィルターで除去する必要があり、結果として大幅な効率の低下を招いている。有機ELを低消費電力な高精細ディスプレイへ応用にするには、①発光スペクトルが挟半値幅で色純度が高く、かつ、②低電圧・高効率・長寿命な有機ELを実現する必要がある。本研究では、挟半値幅有機ELの低く留まる寿命の解決に取り組む。具体的な研究項目は、①低消費電力化、②長寿命化、および ③新しい挟半値幅発光材料群の開発である。
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合金反応場設計に基づく超高耐久アルカン脱水素触媒システムの開発 【用途例】多元素合金ナノ粒子触媒

脱水素反応は、プロパンから基幹化学品であるプロピレンを合成する際に必要となる重要な化学反応です。
従来、この反応に対して、白金など貴金属元素を基盤とする触媒開発が行われていますが、プロピレンが分解され析出される炭素により急速な触媒の失活が課題となっています。本研究では、多元素合金ナノ粒子を精密に合成出来る技術により、世界最高レベルの耐久性と高効率な触媒の開発に成功しました。
今後は、触媒の工業的生産においても研究室内と同レベルの品質を確保し、プロピレンに限らず低級アルカン等の製造プロセスの省資源及び経済性の大幅な向上を目指します。
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波長選択制御を適用した高機能遮熱塗料の機械学習設計と応用開発 【用途例】波長選択制御によるふく射伝熱制御を幅広い場面に応用します

ふく射のナノマイクロスケール現象は新たな伝熱制御技術発展に寄与するものとして、盛んに研究されています。しかしながら、この研究分野は数値解析による研究が主であり、実験的なアプローチを試み、また実用化まで至っている研究は少ないのが現状です。本研究では、実用化への死の谷を越えられず、理論や解析に留まっていたふく射のナノスケール効果を現実に応用するための基盤技術を確立することを目指し、研究を進めてきました。粒子による光の散乱現象というミクロスケール現象の制御により、地球温暖化やヒートアイランド現象などのマクロスケールの環境問題の解決に貢献します。
太陽光エネルギーの約50%は近赤外光であり、人の目には見えません。この光を反射することによって外壁材の太陽光吸収を大幅に低減することが可能です。また、物体表面から放射される長波長赤外線を透過することにより、日射が強いときの家屋の冷房効果を増大する効果が得られます。景観のニーズに適した色を有しながら、近赤外光の反射を大きくし、長波長赤外線を透過するという理想波長選択を有する遮熱塗料の実現と社会実装を目指します。
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流動的な社会ニーズに対応するゼオライトのオンデマンド合成技術開発 【用途例】独自の知見・合成・解析技術を駆使したオンデマンドなゼオライト合成

吸着材や触媒として使用されているゼオライトは有用な工業材料であり、環境保全・省エネ・脱炭素に対する昨今の社会ニーズの急速な変化から、二酸化炭素分離・資源化触媒、ヒートポンプ・膜分離などの省エネルギー技術、土壌・排ガス・排水からの有害物質除去、センサー・デバイス部材など様々な新規用途開拓が進んでいます。一方で、この新たに生じる用途・市場に対して迅速に対応するためには、該当用途に必要な構造、組成、吸着・触媒機能を持ったゼオライトを選択し、合成段階からその特性を狙って制御していく必要があります。一方でこのようなオンデマンドなゼオライト合成は現状困難であり、ゼオライト自体の高い合成難易度や専門知見の不足から、試行錯誤的な研究開発が行われています。本研究では、合成中間体に着目したゼオライト合成手法および多角的な構造解析手法を駆使して、このような社会ニーズに迅速に対応可能なオンデマンドなゼオライト合成技術を確立し、さらにそれを企業が利活用可能なベンチスケールまで拡大することで、産業変革を加速させます。
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複合極限環境における革新的な試験技術の創出 【用途例】強磁場・大電流・極低温の3つの複合極限環境を実現する革新的試験技術を幅広い分野に適応

現在、様々な機器の電動化が進みパワーエレクトロニクス素子、磁性体材料、超電導材料の開発が著しく加速しています。そのような中、大電流、強磁場を用いた試験・製造設備が必要とされています。しかし、これまで大電流・強磁場を長時間に発生するには、大電力や冷却設備を必要としてきました。そこで本研究開発では、強磁場・大電流・極低温の極限環境を、瞬時かつ安定的に実現することで、飛躍的に低消費電力かつコンパクトなシステムを可能とします。
さらに本研究開発では、大電流・強磁場・極低温の極限環境を大学や研究所での特殊環境にとどめず、幅広い分野の産業への普及を目指しています。複合極限環境技術が拓くオープンイノベーションとして、EV等に用いられる永久磁石材料の高性能着磁技術の開発や、パワーエレクトロニクス分野の評価技術、超電導材料の評価技術への応用が期待されます。
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低原子価チタン化合物を用いたアルコールのC-OH結合ホモリシス法の開発 【用途例】有機合成の迅速化・簡略化

クロスカップリングやGrignard反応に代表されるように、現代の有機合成は有機ハロゲン化物や、そこから誘導される有機金属化合物を合成中間体とした分子変換反応に強く依存しています。本研究では、これらの合成中間体をアルコールで代替する手法を開発します。アルコールは、様々な誘導体が入手可能な最もありふれた有機化合物群の一つであり、上記の有機ハロゲン化物の原料です。したがって、これらを自在にC-C結合形成等の反応に利用することができれば、より直接的で簡便な有機合成が実現し、合成に必要な時間的・物質的コストを削減できると考えています。
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ファインバブル“超”発生技術の開発と応用 【用途例】“ファインバブルといえば水や空気”という固定観念からの脱却

ファインバブル(マイクロ・ナノオーダーの気泡)は、幅広い分野への応用研究が進められています。例えば、次世代の超音波造影剤の開発です。これは「倍音」をよく反射するというファインバブルの音響特性を活用するもので、従来は超音波での検査が難しいとされてきた血流の様子を観察することが可能になります。また体内のがん細胞にピンポイントに薬を届けるドラッグデリバリーシステムなど、医療分野での応用に大きな期待が寄せられています。
さらに、オゾンのファインバブルによる殺菌効果を利用した植物工場用の殺菌や、福祉の分野で期待される洗浄効果を持つバブルバスなど、その可能性はますます広がっています。
私は超音波伝達体であるホーンの内部に気体流路を設けた中空超音波ホーンを用いて、ファインバブルを発生させる超音波ファインバブル発生技術を開発しました。特段の複雑な設備導入を必要としない本技術によって、多くの分野においてイノベーションをもたらすことを目指しています。
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産業用モータ駆動インバータの高信頼化に資するセンサレス寿命診断システムの開発 【用途例】産業用インバータの高信頼化

持続可能なエネルギー社会の実現には、インバータをはじめとしたパワーエレクトロニクス(以下パワエレ)回路の普及拡大が必要不可欠です。パワエレは送配電設備や鉄道、ハイブリッド電気自動車などのインフラを支える根幹技術であり、今後も年率10%程度の市場拡大が予想され、膨大な数の機器が世界中で使用されることが見込まれています。パワエレ回路の故障はインフラの麻痺を引き起こすことになるため、従来とは桁違いの高い信頼性が要求されるようになっています。
パワエレ回路の中のキャパシタ(コンデンサ)という受動部品に着目し、電流センサレスの新しいモニタリング技術によって、大電力・高電圧パワーエレクトロニクス回路の信頼性向上を目指します。
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光を用いた交流磁界トモグラフィー装置の研究開発 【用途例】アルカリ金属を用いた光による磁気センシングは、光技術ならではの幅広い応用が期待される

デバイスを接近させるか置くだけで充電できる非接触給電装置の普及は著しいが、効率的な給電には送受信コイルの位置ズレを考慮したシステム設計および最適化が必要となる。本研究では、センサヘッド内を透過する磁界の三次元分布のうち、評価に有用な平面のみを選択的に断層イメージ(トモグラフィー)として画像取得することを目的とする。
実製品から生じる空間的な交流磁界のトモグラフィー画像によって、無線電力伝送デバイスの評価と伝送効率の向上が期待でき、省エネの促進やCO2削減についても期待できる。
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メカニカルメタマテリアルによる振動抑制を可能とする超軽量構造の研究開発 【用途例】軽量性と高度な材料特性・機能の制御性を活かした革新的な人工材料

本研究開発では、メカニカルメタマテリアルの①超軽量化可能性、②構造特性の高度制御性、③微視構造における荷重伝達の制御性の特性を生かし、航空機・自動車等の輸送機分野、家屋・ビル・道路・橋梁等の建設分野、オーディオ等の音響電器分野などにおいて、例えば、振動を抑えた快適な乗り心地(エンジン、モノコック・ボディ等)、生活空間で感じる振動を抑えた構造負荷軽減等の応用可能性・市場性の最も高い新材料技術の確立を目指します。
この新材料では、従来型の対症療法的な車体振動抑制のためのサスペンションやダンパー、これら追加機器に伴う全体重量増加やシステムの複雑化といった影響を低減する振動抑制デバイス・システムとは根本的に異なる設計・材料思想を採用する。振動抑制機能を有する素材構造から成る本体構造により、追加機器等による重量増加も抑えられ、システムとして簡潔化された革新構造設計が実現されます。
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