2021年度公募 seeds-1303 - 【中部】 複合極限環境における革新的な試験技術の創出
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VISION

ビジョン

複合極限環境技術が拓くオープンイノベーション

強磁場・大電流・極低温の3つの複合極限環境における評価・製造技術

現在、様々な機器の電動化が進みパワーエレクトロニクス素子、磁性体材料、超電導材料の開発が著しく加速しています。そのような中、大電流、強磁場を用いた試験・製造設備が必要とされています。しかし、これまで大電流・強磁場を長時間に発生するには、大電力や冷却設備を必要としてきました。そこで本研究開発では、強磁場・大電流・極低温の極限環境を、瞬時かつ安定的に実現することで、飛躍的に低消費電力かつコンパクトなシステムを可能とします。

さらに本研究開発では、大電流・強磁場・極低温の極限環境を大学や研究所での特殊環境にとどめず、幅広い分野の産業への普及を目指しています。複合極限環境技術が拓くオープンイノベーションとして、EV等に用いられる永久磁石材料の高性能着磁技術の開発や、パワーエレクトロニクス分野の評価技術、超電導材料の評価技術への応用が期待されます。

USE CASE

最終用途例

強磁場・大電流・極低温の3つの複合極限環境を実現する革新的試験技術を幅広い分野に適応

USE CASE 01精密測定

APPLICATION

APPLICATION

低消費電力かつコンパクトな精密測定を可能に

低消費電力かつコンパクトな精密測定技術により、EV用の永久磁石材料の着磁設備、電力変換に向けたパワエレ素子の高性能通電試験設備、コンパクト核融合システムの実現に資する超電導材料試験設備の実現が期待されます。

STRENGTHS

強み

高速フィードバック回路を用いた低消費電力かつコンパクトな極限環境の実現

STRENGTHS 01

極限環境を瞬時かつ安定的に実現することで、飛躍的に低消費電力かつコンパクトながら、精密測定が可能に

高速フィードバック回路を用いて短時間(パルス)に極限状態を作り出すことで、従来に比べて飛躍的な省エネルギーを実現します。例えば、強磁場極限状態の消費電力は定常極限環境と比べて600分の1と見積もられます。また、大電流極限状態についても同様の原理にて省エネルギーを実現します。

TECHNOLOGY

テクノロジー

これまで大型大電力によって実現されてきた複合極限状態を短時間に省エネルギーで実現する点が独創的

TECHNOLOGY 01

大電流極限環境技術の開発

高速フィードバック技術を活用して大電流極限環境技術を開発します。また、超電導材料の試験設備に必要な精密測定技術のために、FGPAを用いたリアルタイムノイズ検出を用いて、電圧ノイズをマイクロボルト級に低減します。

TECHNOLOGY 02

強磁場極限環境技術の開発

高速フィードバック技術を活用してパルス磁場発生技術を開発します。また、多極の電磁石を用いた複雑形状磁場の発生技術に挑戦します。

PRESENTATION

共同研究仮説

大電流・強磁場・極低温の極限環境を産業へ展開する

共同研究仮説01

極限環境で、試験設備・製造設備にイノベーションを

電気、磁気をもちいた試験・製造設備は産業に直結しています。本研究開発では、大電流・強磁場・極低温の極限環境を大学や研究所での特殊環境にとどめず、幅広い分野の産業への普及を目指しています。

具体例として、EV等に用いられる永久磁石材料の着磁技術や、パワーエレクトロニクス素子の評価技術、超電導材料の試験設備などを想定しております。

まずは意見交換から、是非お声がけください。

EVENT MOVIE

イベント動画

RESEARCHER

研究者

土屋 雄司 東北大学 金属材料研究所 強磁場超伝導材料研究センター 准教授
経歴

2013年10月 – 2014年3月 東京大学大学院  工学系研究科 物理工学専攻   研究員
2014年4月 – 2016年3月 東北大学   金属材料研究所 強磁場超伝導材料研究センター   研究支援者
2016年4月 – 2022年3月 名古屋大学 工学研究科 電気工学専攻 助教
2022年4月 -現在 東北大学 金属材料研究所 強磁場超伝導材料研究センター 准教授

研究者からのメッセージ

超電導技術とパルス電力の組み合わせにより、カーボンニュートラルに貢献します。

超電導体の応用により、電力機器の飛躍的な省エネルギー化が可能です。大電流、極低温の極限状態を短時間パルスで自在に操る技術を確立し、製造、評価技術への展開を目指しています。

小濱 芳允 国立大学法人東京大学 物性研究所 准教授
経歴

2007年4月 – 2009年3月 東京工業大学 (2008年3月からロスアラモス研究所で研究) DC2

2009年8月 – 2011年12月 Los Alamos National Laboratory ポスドク

2012年1月 – 2017年6月 東京大学物性研究所 特任助教

2017年8月 – 現在 東京大学物性研究所 准教授

研究者からのメッセージ

100テスラを超える超強磁場発生技術により、新しい物質探索や検査機器を開発します。

マイクロ秒から秒程度の短い時間に大電流を放電することで、通常では扱えない強磁場の発生が可能です。この強磁場発生技術を使った産業応用を進めていきます。