NEDO 官民による若手研究者発掘支援事業 「若サポ」
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小型ミューオン加速器による革新的イメージング技術 【用途例】ミューオンビームによる超高分解能コンテナスキャン

ミューオンは素粒子の一種で、非常に高い透過力を持っている。この特徴を活かし、これまでに宇宙線ミューオンを用いてピラミッドや原子炉などの透視が行われてきた。しかし、エネルギーも到来方向も不定な宇宙線ミューオンでは分解能・測定時間ともに限界がある。一方、エネルギー・方向ともに制御可能な人工の加速ミューオンでは短時間で高分解能の透過イメージングを得ることができるが、加速器の小型化が必須になる。そこで、加速ミューオンによるイメージング技術のボトルネックになっているミューオン加速器の小型化にむけた、ミューオン加速技術のブレークスルーに挑戦する。
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リグニン由来バイオマスプラスチックのクリック合成と化学構造による生分解性制御 【用途例】リグニン由来バイオマスプラスチックのクリック合成と化学構造による生分解性制御

化石燃料に依存したCO2排出型社会からの脱却を目指し、カーボンニュートラル(CO2循環型)社会への転換が提言されて久しい。特に注目されているのは植物由来物質を原料とする技術体系確立である。本研究では、木質バイオマスであるリグニンの分解代謝生成物である2-ピロン-4,6-ジカルボン酸(PDC)を用い、カルボン酸をアルケンやアルキンなどの官能基に変換する。得られたPDC誘導体を重合用の二官能性モノマーとして用い、クリック反応という効率的な付加反応を利用して様々なバイオマスポリマーを製造する方法を開発する。例えば、アルキンとアジドの付加環化反応やチオールとアルケンの付加反応は代表的なクリック反応である。化学構造や重合条件を最適化することで、耐熱性や機械特性、生分解性を付与することができる。また、最近では、マイクロプラスチックの海洋環境汚染が世界的な問題として注目されている。PDCポリマーの生分解性を詳細に調査して河川や海中での分解の可能性を探索する。
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固体王水を利用した難溶解性白金族金属の革新的リサイクル手法の開発 【用途例】PGMsのライフサイクル全体での環境負荷を軽減しうる画期的なリサイクル手法を提供

従来の貴金属、特に白金族金属(PGMs)を処理するプロセスは、高温での乾式処理や強力な酸による湿式処理を必要としていますが、これらは大きな環境負荷を伴います。リサイクルは鉱石からの精錬よりも環境に優しいとは言え、より負荷の小さな手法が必要とされています。さらに、PGMsの中でも特に難溶解性とされるロジウムやイリジウムは、自動車用触媒や半導体用るつぼへの需要がありつつも、精錬やリサイクルの難しさが指摘されています。
本研究で開発する「固体王水」は、塩化鉄を主体とする溶融塩を利用します。従来の乾式法よりも大幅に低い温度で処理でき、また湿式法で必要な強力な酸や塩素ガスは用いません。そのため、処理に必要なエネルギーや処理後の廃棄物処理の負担・環境負荷を大幅に軽減可能です。
「固体王水」は、広く利用されるPGMsである白金やパラジウムに加え、上述のロジウムやイリジウムへも適用可能です。特に後者は処理が難しいことに加え、供給量が極めて少ないことから、リサイクル手法供給の安定化に寄与できます。
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革新的近赤外分光法を駆使した迅速な細胞評価技術の開発 【用途例】近赤外分光法は、製造業や農業、医療など、様々な分野で注目

光学的干渉ノイズの軽減を介してスペクトル情報を改善する『Phase Unsynchronized Waves Synthesizing (PuwS)』を用いた革新的近赤外分光法『PuwS-NIR』を実用化します。さらにPuwS-NIRによって得られた近赤外線スペクトルからオミクス情報等を適切にデコードすることで、対象細胞の性質・機能性等を迅速に評価することが可能な新しい可視化技術を確立し、環境や食糧問題等の解決等を目的としたバイオテクノロジー産業の推進に寄与することを目指します。
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セラミックス蛍光コーティングで開拓する次世代インフラ 【用途例】蓄光体コーティングが生み出す、安全・安心な次世代インフラの提案

①施工当時と同様の機械的強度を有し、②輝度5mcd/m2以上、60分後の最低燐光輝度60mcd/m2(JIS規格)の高輝度発光、③1500度級の高温暴露に耐えうる機能性セラミックスコーティングを実現します。
将来負担を軽減する維持管理技術を導入し、安全で強靭なインフラへの変革が喫緊の課題となりつつあります。今後、世界規模で日々増加するインフラストックへの補修・補強技術は、低環境負荷で、環境非依存的かつ簡便な後施工であることが望ましいと考えます。H28年の国土交通省の発表では、建築後50年を経過する道路橋が2033年に68%になるという報告がある。全体のインフラメンテナンス市場は、世界で200兆円の市場、日本でも5兆円市場になるという算出があります。インフラストックは、1973年のオイルショックごろまで続いた高度成長期、その後の20年の安定成長期の時代に大量に建設されました。笹子トンネル天井板落下事故のような事故を背景に、高齢化したインフラの大規模修繕や更新の計画が急務であると考えます。
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植物を用いてスキンケアに有用なヒト型遊離セラミドを量産する技術 【用途例】多様な植物材料から食品や化粧品に安心して利用できるヒト型セラミドを生産

ヒト角質層には、肌のバリア機能を担う細胞外脂質層が存在します。遊離型セラミドはこの脂質層を構成する主要成分として肌バリア機能を支える物質であり、健康食品や基礎化粧品による供給が有効です。特に機能性表示食品のスキンケア部門において、植物由来セラミドはヒアルロン酸などの他成分を大きく上回る届出件数第1位の機能性関与成分であり、その市場規模は世界的にも拡大しています。現在利用されているのは主に植物グルコシルセラミドですが、実は植物体内にはこれを大きく上回る存在量でありながらまったく利用されていない、GIPCと呼ばれる複合型セラミドが存在します。本研究では、この未利用な植物性複合型セラミドGIPCを、植物自身の代謝酵素のはたらきによってヒト肌と類似の遊離型セラミドに変換する新規技術を開発します。
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架橋点構造の精密設計によるリサイクル性汎用ゴム材料の開発 【用途例】既存ゴム材料を、より高性能なリサイクル性材料で置き換える

ブタジエンゴムやエチレンープロピレンゴム(EPDM)などの炭化水素ポリマーは汎用ゴム材料として知られ、自動車用のタイヤの他、ベルト・ホース・シーリング材などの工業用品、靴等の運動用品など、用途は様々です。しかし、これらの製品のほとんどは焼却処理されており、再生ゴムとして利用される割合は2割にも達しません。これは、これらの材料が非可逆的な加硫を経て製造されるためです。
資源循環型社会の実現が強く求められている現代において、廃ゴムを回収し、材料として繰り返し用いることで、石油や植生などの天然炭素資源の保護に貢献することは、ゴム産業において重要な課題です。本研究では我々の新しい重合技術を用いて、元のポリマーの構造をほとんど保ったまま、可逆的に形成可能な架橋点をポリマー鎖内に導入することで、これまでの汎用ゴム材料と同等以上の物性とリサイクル性を兼ね備えた材料を開発します。
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ファインバブルや界面活性剤を用いた生分解性電気絶縁油の改質基盤技術の研究開発 【用途例】窒素FBやNon-ionを用いて改質・高性能化したエステル油は、環境・エネルギー分野、ナノテク・材料分野などで注目

変圧器などの電気機器に用いられる生分解性電気絶縁油(エステル油)は、従来の主な電気絶縁油である石油由来の鉱油に比べて持続可能で環境負荷が低いため、需要拡大が見込まれています。エステル油は、鉱油に比べて一部の性能が劣っているため、改質による高性能化が求められています。近年、エステル油や鉱油にナノサイズの粒子(ナノ粒子)を適量添加することで、高性能化を実現できる可能性が報告されています。しかし、ナノ粒子が凝集すると絶縁油の性能が低下し、ナノ粒子の粒径が小さいほど人体や環境に対する毒性が増加することが問題となっています。本事業では、ナノ粒子に代わる安全・安心・微小な材料として、窒素ファインバブル(FB)や非イオン界面活性剤(Non-ion)を用いた新たな改質基盤技術の研究開発を行うことを考案し、その第一歩として、エステル油の一種である「パームヤシ脂肪酸エステル(PFAE)の改質・高性能化に適した窒素FBの拡散技術の確立」を目指しています。特に、「窒素FBの発生時間、原料窒素ガス供給量、発生後の静置時間」がPFAEの代表性状と窒素FBの直径や量に及ぼす影響を解明し、PFAEの改質・高性能化に必要な条件と機序を明らかにしていきます。
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ヒト認知・行動特性を規範に安心・安全を提供するスマートシティ時代自律型モビリティ 【用途例】ヒトの認知・行動特性を規範とするモビリティ

スマートシティに向けて、ヒトとモビリティの共生のために街や道路の構造が大きく見直されようとしています。様々な人々が行き交う道路上で、周囲の状況から的確に認知・判断する私たちの予測行動は人間同士を対象にした限定的な経験をもとに構築されています。こうした予測行動がモビリティを相手にした場合にも有効かどうかはわかっていません。誰もが安心・安全のモビリティ社会の実現には、モビリティと関わる際のヒトの認知・行動特性を明らかにし、心さえも安らぐ、進化した先進的制御が可能な自律型モビリティの実現が必要不可欠です。
本研究では、下記2点を達成することを目的とします。
■目的1:スマートシティ時代を想定した物流用自律型モビリティを開発し、そのモビリティと関わる際のヒトの認知・行動特性を明らかにします。
■目的2:その特性を規範としたモビリティ制御を実装し、ヒトの認知・行動がどのように変容するかを明らかにします。
本研究成果によって実用化されたモビリティによって、ヒトとモビリティが適切に手を取り合う方法が明確となります。これは、私たちの生活をより豊かにすると同時に、SDGs達成への新しい糸口となるでしょう。
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酸化ガリウムパワー半導体の実用化を目指した,放熱基板と原子レベルで接合した次世代複合ウェハの開発 【用途例】省エネ社会の実現に不可欠な「高出力・高周波数電力の低損失制御が可能なパワー半導体」が期待

現在カーボンニュートラルといった高い環境目標の達成のため、電力の制御・変換に半導体デバイスを用いる「パワー半導体」が注目されています。これにより消費電力を効率化できるため社会活用が始まっていて、2020年の2.8兆円の市場規模で、2030年に4.5兆円になると予測されています(参考:富士経済プレスリリース第21055号)。
技術の発展の中で、右の表のように既存材料のSiよりも高い省エネ効果を持つ新材料の活用が注目されています。特に酸化ガリウムは日本が中心的な役割を果たしながら開発されてきた材料であり、パワー半導体として実用化されれば社会の省エネ化が大きく進むと期待されています。
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多糖結合ドメインを用いた酵素固定化と多糖多層担体の作製 【用途例】バイオリアクター・バイオセンサーの開発

近年、石油価格の不安定化や脱炭素化の流れから、様々な方面で酵素を用いたバイオ的手法での化成品製造が検討され始めています。しかしながら、共有結合を介する酵素と担体の固定化は、処理時に酵素が失活することがあり、使用できる酵素種を狭めています。本研究では、多糖結合ドメインを多連結して各種産業用酵素に融合し、活性を保持した状態で強固に多糖担体やフィルムに固定化する方法を開発します。さらに、認識多糖が異なる多糖結合ドメインを融合することで、別種の多糖間を接着して多層化させます。工業プロセスに耐えつつ、酵素と担体の結合を高度に制御して複雑な多段階反応を行える技術を開発する。
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波長選択制御を適用した高機能遮熱塗料の機械学習設計と応用開発 【用途例】波長選択制御によるふく射伝熱制御を幅広い場面に応用します

ふく射のナノマイクロスケール現象は新たな伝熱制御技術発展に寄与するものとして、盛んに研究されています。しかしながら、この研究分野は数値解析による研究が主であり、実験的なアプローチを試み、また実用化まで至っている研究は少ないのが現状です。本研究では、実用化への死の谷を越えられず、理論や解析に留まっていたふく射のナノスケール効果を現実に応用するための基盤技術を確立することを目指し、研究を進めてきました。粒子による光の散乱現象というミクロスケール現象の制御により、地球温暖化やヒートアイランド現象などのマクロスケールの環境問題の解決に貢献します。
太陽光エネルギーの約50%は近赤外光であり、人の目には見えません。この光を反射することによって外壁材の太陽光吸収を大幅に低減することが可能です。また、物体表面から放射される長波長赤外線を透過することにより、日射が強いときの家屋の冷房効果を増大する効果が得られます。景観のニーズに適した色を有しながら、近赤外光の反射を大きくし、長波長赤外線を透過するという理想波長選択を有する遮熱塗料の実現と社会実装を目指します。
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流動的な社会ニーズに対応するゼオライトのオンデマンド合成技術開発 【用途例】独自の知見・合成・解析技術を駆使したオンデマンドなゼオライト合成

吸着材や触媒として使用されているゼオライトは有用な工業材料であり、環境保全・省エネ・脱炭素に対する昨今の社会ニーズの急速な変化から、二酸化炭素分離・資源化触媒、ヒートポンプ・膜分離などの省エネルギー技術、土壌・排ガス・排水からの有害物質除去、センサー・デバイス部材など様々な新規用途開拓が進んでいます。一方で、この新たに生じる用途・市場に対して迅速に対応するためには、該当用途に必要な構造、組成、吸着・触媒機能を持ったゼオライトを選択し、合成段階からその特性を狙って制御していく必要があります。一方でこのようなオンデマンドなゼオライト合成は現状困難であり、ゼオライト自体の高い合成難易度や専門知見の不足から、試行錯誤的な研究開発が行われています。本研究では、合成中間体に着目したゼオライト合成手法および多角的な構造解析手法を駆使して、このような社会ニーズに迅速に対応可能なオンデマンドなゼオライト合成技術を確立し、さらにそれを企業が利活用可能なベンチスケールまで拡大することで、産業変革を加速させます。
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複合極限環境における革新的な試験技術の創出 【用途例】強磁場・大電流・極低温の3つの複合極限環境を実現する革新的試験技術を幅広い分野に適応

現在、様々な機器の電動化が進みパワーエレクトロニクス素子、磁性体材料、超電導材料の開発が著しく加速しています。そのような中、大電流、強磁場を用いた試験・製造設備が必要とされています。しかし、これまで大電流・強磁場を長時間に発生するには、大電力や冷却設備を必要としてきました。そこで本研究開発では、強磁場・大電流・極低温の極限環境を、瞬時かつ安定的に実現することで、飛躍的に低消費電力かつコンパクトなシステムを可能とします。
さらに本研究開発では、大電流・強磁場・極低温の極限環境を大学や研究所での特殊環境にとどめず、幅広い分野の産業への普及を目指しています。複合極限環境技術が拓くオープンイノベーションとして、EV等に用いられる永久磁石材料の高性能着磁技術の開発や、パワーエレクトロニクス分野の評価技術、超電導材料の評価技術への応用が期待されます。
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低原子価チタン化合物を用いたアルコールのC-OH結合ホモリシス法の開発 【用途例】有機合成の迅速化・簡略化

クロスカップリングやGrignard反応に代表されるように、現代の有機合成は有機ハロゲン化物や、そこから誘導される有機金属化合物を合成中間体とした分子変換反応に強く依存しています。本研究では、これらの合成中間体をアルコールで代替する手法を開発します。アルコールは、様々な誘導体が入手可能な最もありふれた有機化合物群の一つであり、上記の有機ハロゲン化物の原料です。したがって、これらを自在にC-C結合形成等の反応に利用することができれば、より直接的で簡便な有機合成が実現し、合成に必要な時間的・物質的コストを削減できると考えています。
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