NEDO 官民による若手研究者発掘支援事業 「若サポ」
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ナトリウムイオン電池の大容量化に資する新奇材料開発 【用途例】低コスト蓄電池

我が国の二酸化炭素排出量は電力由来が37%と最大を占めます。総量4.5億トンを占める電力由来の二酸化炭素排出を抑制しカーボンニュートラルを達成するためには、脱炭素化効果のある設備導入が必須であり、全電力供給のうち洋上風力発電などの再エネ比率を50%以上に押し上げる必要があると試算されています。
中でも洋上風力発電は陸上に比べ大きな風力を持続的に得られるため、安定かつ大電力を供給でき、また大規模発電による発電コストが火力並みに低いことから「経済性を確保できる再エネ」として広く注目されています。
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ワイヤレス給電を用いた高強度磁界発生技術の開発 【用途例】従来の強磁性体に代わり、コンパクトかつ高強度磁場発生を実現

2050年のカーボンニュートラルに向けて、運輸部門をはじめとする動力の電動化が注目されています。その中で、コンパクトかつ高出力な次世代モーターの開発が課題とされています。従来は、強磁性材料を用いるためモーターのコンパクト化と高出力化はトレードオフの関係にあるとされていました。一方、超電導材料を用いたモーターは出力/重量比の飛躍的な改善が期待されています。しかし、超電導材料は冷却して使用する必要があり、電流を導入する端子からの熱侵入による冷却効率の低減が課題です。そのような中で、本研究では、熱侵入が限りなくゼロになる革新的な超電導システムを開発し、出口イメージとしてモーターなどへの展開に向けた高強度磁界の発生を目指します。そのために、我々の持つ技術シーズである新たな電気素子である「超電導ダイオード」を要素技術として研究開発を加速していきます。
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高温環境下でのスマート渦電流センサによる新検査システムの開発
【用途例】石油化学、石油精製、一般化学、水素、電力、ガス、インフラ業分野の
保全・保安業務のスマート化

石油化学、石油精製、一般化学、電力、ガス、インフラ業種企業において、保全・保安業務へのスマート化投資により安全性・収益性の双方が向上したと報告されています。特に、異常の早期対応および安定稼働、危険な現場の点検作業、配管の腐食予測など従来把握できなかった状態の監視や故障の予測は、持続的な社会を目指す上で必要です。
本研究開発では、プラント設備のスマート保安保全の高度化を目的に、これまでの渦電流センサに関する技術シーズを活用し、高温環境下にさらされる金属部材の損傷の可否を監視するスマート渦電流センサを利活用した新検査システムを開発します。本検査システムの特徴は、非接触かつ高温や蒸気などの耐環境性に強い非破壊検査が可能で、過酷な環境下であっても人に替わってプラント等稼働中での損傷状態を監視できる効果があります。ワイヤレス通信で監視することで高度な保安・保全業務サービスを社会へ提供します。
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中赤外放射制御メタ表面の構築 【用途例】中赤外センサーは、分子固有の振動数を検知し、対称二原子分子と単原子以外の全ての分子を検出できる革新的センサーが実現できます

本研究では、分子と光ナノ材料との結合を利用して、分子吸収を大幅に増強する。これにより、Kirchhoffの放射の法則に基づいて、熱放射強度を増強することで、分子由来の超狭帯域放射を実現することを目指す。
これまで中赤外の光源では、放射光源、中赤外LED、量子カスケードレーザーなどの技術が確立されてきた。放射光源は大出力が得られるが、黒体放射則により、非常に広帯域の放射をバンドパスフィルターなどの高価な光学部品で取り出すことが必要であった。またLEDは量子効率が低く十分な輝度が得にくい。量子カスケードレーザーは高価で消費電力に難がある。これらの既存光源の持つ課題を解決できるような新たな赤外光源を実現することを目指す。本研究では、金属-誘電体-金属ナノ構造からなるメタ表面と呼ばれる新しい材料で、分子振動を増強することで分子由来の放射ができるデバイスを作る。これにより、分子振動計測には必要十分な光源を実現することができる。使う誘電体を制御することにより、所望の波長に十分な輝度を持つオンデマンド光源を目指す。
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ファインケミカル高生産微生物開発のための技術基盤構築 【用途例】微生物による発酵プロセスの実用化

経済成長とSDGs(持続可能な開発目標)の両立を図る概念として,生物資源とバイオテクノロジーを活用する“バイオエコノミー”が世界的に注目を集めています。バイオエコノミーを実現するためには,ファインケミカル等の有用物質を高生産する微生物を作出することが重要ですが,その開発には地道なトライ&エラーが必要で,長い時間がかかります。本研究では,独自に開発してきた合成生物学やロボティクスをベースとした微生物の代謝や遺伝子発現を最適化する基盤技術を高度化し,従来よりも短期間でファインケミカル等の有用物質を高生産する微生物を作出するための育種基盤を構築します。
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超省エネ・高輝度有機EL/レーザーダイオードを目指した、量子効果を発現する高品質有機ナノ結晶及びその水系安定分散液の製造技術
【用途例】高品質有機ナノ結晶を導入した、
有機ELなど様々な高性能有機半導体デバイスの実現

希少元素を含まず、炭素・窒素・酸素・硫黄などの汎用元素のみで構成される化合物を用いた有機ELは、社会ニーズに合致するサステイナブルなデバイスです。しかし、有機ELは輝度が低く、高温耐性も低いことが課題です。また、従来の有機EL製造は、有機分子を人体や環境に有害な有機溶媒に溶解させ基板上に塗布しているため、有機溶媒の処理のために製造コストが高いことも大きな課題です。
私は、高品質の有機ナノ結晶が発現する量子効果に着目して研究を進めています。有機ELの担体として高品質有機ナノ結晶を用いると、0次元状態密度形成により量子効果が発現し、低駆動電圧かつ高温耐久性を持つ発光素子が実現でき、さらに結晶サイズを変えるだけで発光色を変化させることもできます。また、有機ナノ結晶は水系の分散液として調製することができ、低環境負荷な有機EL製造の実現が期待できます。
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柔らかい圧力センサだけで、掌の圧力分布と手の動きを両方とも検知できるデータグローブ(Pressure to Posture Glove 略称P2P-Glove)を開発する
【用途例】P2P-Gloveが桃収穫、手話認識、医療訓練などへの分野への
応用開発等を進めている。

既存のデータグローブの問題点として、バルキーで分厚く、長時間使用した時の違和感が大きいことや、精度が低く単価が高いことなどが挙げられる。原因は、掌の圧力検知と手の動き検知が異なる種類のセンサを利用しているため、データグローブの構造が複雑になることに帰結する。それに対して、私は柔らかくて安価な圧力センサだけで、掌の圧力分布と手の動きを両方とも検知できるデータグローブを提案し、Pressure to Posture Glove (P2P-Glove)と名付けた。本研究により、新しい触覚と動作を同時に検知するP2P-Gloveの方式を確立させ、様々な仕事の現場や日常生活への応用の広がりに貢献することが期待できる。
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微生物による水素燃料とファインケミカル原料の同時生産技術の開発 【用途例】未利用の農地と資源を利活用する

水素燃料は、次世代の社会基盤を形成するエネルギー媒体として注目されています。またファインケミカル産業は、新たな付加価値や機能性を有する素材の生産事業として期待が高まっています。第二次産業は食品加工技術だけでなく、農産物をファインケミカル産業に供給可能な原材料に加工する技術を開発する必要があります。医薬品や生理活性物質のようなファインケミカルあるいはその原料を微生物により生産する技術を開発することは、第一次産業である農業を基盤とした新たな市場形成、新規雇用開発、サーキュラーバイオエコノミーの形成に寄与する可能性があります。
本研究課題では、農産物などから水素燃料とファインケミカル原料を同時に生産する技術(乳酸駆動型嫌気発酵)を開発し、これを社会実装規模で実証します。
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電極・電解質材料設計に資する「リアルタイム」界面可視化技術 【用途例】界面が鍵となるあらゆる化学/電気化学/触媒反応デバイスの高性能化に貢献

電気化学反応は電極と電解質の境界である「界面」で進行します。したがって、電気化学反応の特性を改善する場合には、この「界面」に着目した材料検討が最も有効だと考えられます。しかし、この「界面」は2つの異なる材料の境界の数ナノメートルの領域のことであり、その観察は困難を極めます。特に、電気化学反応が進行している状況で、「界面」を観察するのは至難の業でした。これまでにさまざまな方法で「界面」のリアルタイム観察が試みられ、多くの素晴らしい成果が得られていますが、どの方法も簡単に試せる手軽さに欠けていました。私たちは、この「界面」のリアルタイム観察のハードルを大きく下げ、材料のルーティーン試験の一つに組み込んでいただけるような手法の開発を試みています。
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環境・食品情報モニタリングのための完全自然分解型ワイヤレスセンサ 【用途例】土に直接センサを混ぜ込む、また生鮮食品にシールのように貼るなど、使用者が気軽に利用できる新しいIoTセンサを提供

近年のIoTの社会的実装の加速に伴い、我々の生活環境にスマートフォンなどを代表とする高性能なセンサシステムが浸透している。次の社会的・技術的な目標の一つとしては、日常の消耗品(食品や衣類など)や農耕地などの広大なフィールドから低コスト・低環境負荷のセンサにより情報を取得してIoTの対象を拡大し、人々に安全な生活と健康を届けることが挙げられる。
本研究提案は、 (a) センサの全ての構成要素が自然分解性・生分解性で、利用後は使用環境で完全に消失し、(b) 電磁波を利用しワイヤレスでのセンサ情報取得を可能(配線不要)、(c) バッテリーフリーで安全・安心の素材のみで構成(環境や生体への有害物質を含まない)、(d) 安価で大量生産可能、の5つの要素を全て満たす新規な自然分解性センサおよび計測通信手法を提案する。提案する手法により、使用環境にあわせたワイヤレスセンシング可能な自然分解型のセンサを開発し、(1)農業用地のIoTソイル(自然分解する微小顆粒状ワイヤレスセンサ)(2)生鮮食品などの品質管理シール(生分解する薄膜状ワイヤレスセンサ)の2つの実用的なかつ新規なセンサシステムを実現する。
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低品位シリカの熱プラズマ中インフライト還元による金属シリコン製造 【用途例】プラズマを用いたインフライト処理技術を用いて

2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現に向けて、再生可能エネルギーの重要性が益々高まっている中で、大量の太陽光発電用高純度シリコンが必要となる見込みです。高純度シリコンの製造には、シリカ原料からの金属シリコン(MG-Si)の製造が最初のステップとなりますが、エネルギー多消費かつ二酸化炭素を排出するプロセスです。本研究では、熱プラズマの超高温を利用したインフライト水素還元プロセスに着目することで、エネルギー効率に優れる金属シリコン製造方法の確立を目指します。
従来技術である炭素電極アーク炉(電炉)では、一度還元されたシリコンが再び部分酸化されるなど、複雑な再循環の過程を経るためにエネルギー効率が低く、大量の二酸化炭素を排出する点が大きな課題点です。そこで本提案手法では、高温・高化学活性の熱プラズマ中でのインフライト処理に着目しました。数十~数百マイクロメートルのシリカ粉末を熱プラズマに投入することで、再循環の抑制、反応時間の短縮が可能となるため、エネルギー効率に優れ、CO2を排出しない革新的な金属シリコン製造方法が確立できると考えます。
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安全運転支援と歩道地図作成の両方を実現するモビリティ搭載モジュールの開発 【用途例】コンピュータビジョン技術に基づいたセンシングは,安全運転支援分野や,歩道地図作成分野など,さまざまな用途で活用

日本では高齢化が進んでおり,2030年には約3割が高齢者となる社会に突入することが推計されています。また,近年の乗用車による危険運転を背景として,運転免許証の自主返納の動きが広がっています。免許返納後,地方では公共交通網が脆弱であるために生活機能維持が難しくなっています。そのため,後期高齢者を始めとした買い物弱者の自立的移動のためのモビリティ確保に向けた対策が求められています。
私は,電動車いすの利用において,運転時に危険・不安となる事象をあらかじめ検出し,それらを運転者に知らせる安全運転支援機能と,危険・不安事象を反映させた自動歩道地図作成機能を,コンピュータビジョン技術に基づいて実現しようと開発に取り組んでいます。
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ナノスケール生体ダイナミクスのその場精密計測法の実用化 ~液中試料のナノスケールの構造と動きを走査型電子顕微鏡で計測する~ 【用途例】ナノスケールの構造と動きを計測することで、各種研究開発の加速と、検査・診断の改善を可能にします

生命現象や機能性材料の重要な性質は、あらゆる力のオーダーが揃うために複雑な相互作用が生じる、ナノスケールダイナミクスから創発されます。実は、このナノスケールダイナミクスを計測する方法の欠如、著しい制約が、各種分野の研究開発のボトルネックとなっています。我々は、液中試料をそのまま電子顕微鏡で観察し、構造と動きを観察可能とすることで、このボトルネックを解消しました。具体的には、電子線透過性と変形性に優れたナノ薄膜を作成し、試料を覆うことで、ナノ薄膜が透明マントのように観察の邪魔をせず、液中状態を保ったままの試料のダイナミクス観察を可能とする方法を開発しました。作成した薄膜をDET膜(Deformable and Electron Transmissive Film)、この薄膜を用いた電子顕微鏡ライブイメージング法をDET膜法と命名しました。現在開発したDET膜は光透過性も高いため、同じ試料の分光計測等の光学顕微鏡計測も可能とします。我々は、このDET膜法の利用と改良を進め、「液中試料の電子顕微鏡ライブイメージング」という顕微鏡計測の新基準を打ち出そうとしています。
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学習・労働支援のための非接触センサビッグデータを用いた心的状態推定システムの開発 【用途例】室内環境と心的状態との関係を解明することによって、よりよい作業環境を提供

メンタルヘルス対策、学習・労働の作業効率化、および人為的作業ミス対策として、ストレスや疲労感、快適感、感情的覚醒度などの人の心的状態の把握と環境改善が重要です。心的状態を推定する技術は、近い将来に向けて、自動車メーカ、医療メーカ、家電メーカ、さまざまな企業が注目している技術です。心的状態推定技術は、製品やサービスを利用する人の感情に応じて個別最適化するシステムやサービスへの応用が期待されており、新しい製品やサービスを生み出し、開発の在り方も変えるインパクトを持っています。
本研究では、労働環境・教育研究環境における心的状態の把握と改善に向けて、非接触型環境センサデータのみ用いて心的状態を推定するシステムの高度化(高精度化、汎用化、心的状態の時系列予測技術の開発)を目的とします。本研究において、実用化に向けた研究開発を進めることによって、メンタルヘルス対策、学習・労働の作業効率化、および人為的作業ミス対策だけではなく、個別最適化技術を用いたさまざまなサービスへの展開が可能となります。
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次世代CAE技術の開発による構造物の状態可視化・健全性予測のデジタルツイン技術の構築 【用途例】高効率の構造シミュレーション技術を活用しデジタルツインシステムや実大構造物の予測

Society 5.0として注目されている技術では、AIとIoTによるセンサーを活用し現象を学習・予測しますが、センサーのない箇所までは対象にできません。機械やインフラなどの構造物には様々な力がはたらくため、IoT技術のみでは構造全体の状態の把握が難しくなります。また、AIの学習にも、センサーから得られる計測データを使用するため、長時間を要します。
この研究では、構造シミュレーション手法であるCAE技術を積極的に活用し、データ科学の手法と融合させることで、構造物の状態把握におけるセンサーと学習時間の問題の克服するデータ駆動型CAE技術の開発を目指します。しかし、従来のCAE技術を用いて構造物の予測するためには、大型コンピューターを用いた長時間の計算が必要になり、データ科学の手法で必要とされる膨大な数のシミュレーションを実行が難しくなります。そのため、この研究では、独自の高効率なシミュレーション技術である「理想化陽解法FEM」により、計算量の壁ともいえる問題を克服し、Society 5.0の技術に加えて物理現象のモデルを活用したSociety 5.1技術体系を構築します。
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