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合金触媒を設計する際のパラメーターは「活性点金属種の組み合わせ」「担体の種類」「粒径」「分散度」など多岐に渡っており、新触媒の実用化には多大な時間とコストが必要です。
我々はペプチド自動合成技術を活用することでサブナノ粒子触媒を精密に得ることに成功しました。これを活用して単一元素のみならず合金触媒を自動的に生成することを目指します。
今後は、原子の組成パターン拡充、触媒スクリーニング評価の整備、機械学習を用いたフィードバックシステムの構築を行うことで、新触媒を網羅的かつ高速に探索する仕組みを形成します。
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コーヒーは国内で多く飲用されており、その食品廃棄物であるコーヒー粕は大量に発生しています。コーヒー粕の再利用方法として、われわれは、コーヒー粕に含まれる細胞壁成分から、セルロースナノファイバーを生成することに成功しました。セルロースナノファイバーは一般に、高い増粘性・乳化安定性・分散安定性をもつことから、コーヒー粕由来セルロースナノファイバーも同様の性質をもつと考えられ、乳化剤としての活用が期待されます。従来の乳化剤には、石油由来のものもあるため、これをバイオ素材で代替することで、環境に優しい乳化剤を利用することに繋がります。本研究では、乳化剤としての活用を目指し、乳化安定性を解明します。
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植物細胞には細胞壁があるため、植物における従来のゲノム編集技術では、遺伝子組換えによって、ゲノム編集酵素遺伝子を導入する必要があり、ゲノム編集後、遺伝子組換えによって導入したゲノム編集酵素遺伝子を欠失させる必要がありました。そのため、ゲノム編集が可能な植物種は、遺伝子組換えに対応した植物種に限定されており、また、ゲノム編集による品種改良にも長時間を要しています。本研究では、植物に適した独自の細胞壁透過ペプチドを用い、遺伝子組換えに頼らないゲノム編集酵素の導入を目指します。具体的には、ゲノム編集酵素に細胞膜透過ペプチドを付加させ、ゲノム編集酵素を直接、植物細胞に導入します。
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地球温暖化や農薬散布の影響により、花粉媒介昆虫の減少が大きな社会問題となっています。また、梵天等を利用した従来の花粉交配方式では、目的としない花への授粉、それに伴う果実の摘果、廃棄により農家へ多大な負担がかかっています。これらの問題を解決すべく本研究では、花粉媒介昆虫に依存しない泡沫材料とスプレー技術を組み合わせた新しい花粉交配法を提案します。「全自動花粉交配技術」の構築を最終目的とし、花粉を活性化できる機能性泡沫材料と、高価な花粉粒子を必要最低限に効率的かつ効果的に射出可能な専用受粉機の開発に取り組みます。
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カーボンニュートラルへの関心が高まる自動車業界では、今後、電気自動車のさらなる普及が見込まれます。本研究は、電気自動車の充放電性能を大幅に向上させる液体電解質の開発を目指すものです。リチウムイオン蓄電池の充放電性能は「イオン伝導率」と「Liイオン輸率」の2つの指標に影響されますが、これらは、どちらかを高めようとすると他方が低下する傾向にあることが知られています。
本研究では、高濃度にリチウム塩を溶解させたある種の濃厚電解液を用いると、特異な「Liイオンホッピング伝導」によりイオン伝導率とイオン輸率が両立できる可能性を見出しました。電解質構造とイオン輸送特性について系統的な検討を行い、この実証を目指します。
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代表的な誘電材料である二酸化チタンやチタン酸バリウム等を用いて、誘電体セラミックスメソ結晶を新規合成し、構造制御や誘電特性評価、および成膜技術の確立を目指します。本研究で用いるメソ結晶合成法は、「トポタクティック転移」という反応を用いており、これは、生成した前駆体結晶からガス等が抜けてメソ結晶化されるものであり、トポタクティック転移前後でチタンの配列は変わらないことを利用して、メソ結晶化しています。最終的には、一時粒子径が100㎚以下のスケールでも高い比誘電率と絶縁抵抗を保持する誘電体セラミックスメソ結晶を開発し、産学共同で次世代電子デバイスへの応用を図ります。
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3Dプリンタ製造に適し、かつ力学的にも最適な部材の設計システムを実現します。
一般的な3Dプリンタにおける積層造形法は、空洞領域の上への材料積み上げや、サポート材と呼ばれる構造物の自重を支えるための仮の形状を造形が課題となっています。サポート材は、製造工程時間やコストの増加を招くだけではなく、造形形状によっては、除去が困難な場合もあります。
本研究では、幾何学形状をモデル化する独自手法により実現を目指します。本手法は、本研究の研究者が世界に先駆けて提案した最適化手法です。この手法により、例えば「設計される部材の角度を45度に制限する」など幾何学的な条件を与えた最適設計が可能になります。
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エチレンは野菜や果物から放出されるガス分子で、野菜や果物の熟成を促進させる植物ホルモンです。
本研究は、エチレンを高精度・低コスト・リアルタイムで測定する小型センサの実用化を目指します。
本研究を担当する研究者は、エチレンを選択的にアセトアルデヒドに変換する高活性触媒、アセトアルデヒドと反応して酸性ガスを発生する試薬、そして酸性ガスを高感度に検出する単層カーボンナノチューブで修飾した電極の三要素を組み合わせて、エチレンの測定技術を確立しました。今後は、小型センサのプロトタイプをもとに、実用化に向けて、技術課題の克服等を進めます。
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従来困難であった、液体の粘弾性を計測するために独自のシステムを構築します。
液体の落下装置を制御し計測対象とする流れを実験装置上で再現します。
ハイスピードカメラと、LEDライトを組み合わせ撮影し、理論に基づいたアルゴリズムにより、伸び・切れを表すパラメータを獲得します。
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C6のジカルボン酸であるアジピン酸は、主にポリアミド樹脂66ナイロンの原料として大量に石油由来ベンゼンから製造されています。さらにその製造プロセスは、コストと環境負荷の高い3当量の水素と量論試薬としての硝酸を使用するものが一般的です。また置換アジピン酸は現状安価に入手できるものがないため工業用途では現在未利用となっていますが、低コストで生産することができれば機能性樹脂への利用が期待できます。本研究開発では、安価で大量供給可能なリグノセルロース系バイオマスから、水素と酸素以外の量論試薬を用いずにアジピン酸および置換アジピン酸の合成を実現させ、機能性樹脂のより効率的な製造プロセスを開発します。
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