2021年度公募 seeds-2036 - 【関東】 省エネルギーで製造可能な電子デバイスを目指した、自己組織性を有するN型有機半導体材料の開発
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VISION

ビジョン

自己組織化を有する有機半導体材料を利用し、省エネルギーの製造方法で
高効率な光電変換素子や熱電変換素子を目指す

自己組織的に有機半導体分子が配列、凝集することで、高品質な有機半導体薄膜を省エネルギーの製造方法で実現

省エネルギーで製造できる有機半導体材料の中でも、分子が自発的に凝集構造を形成する自己組織化有機半導体材料に注目することで、溶液プロセスでの製膜性と良好な電気特性を有する有機半導体薄膜が作製できます。本研究開発では、特に実現が困難な高品質なN型の有機半導体材料の実現を目指します。この自己組織化を有するN型有機半導体材料では、移動度が高く、結晶粒界方向を制御でき、さらに分子配向制御が可能です。これらの特徴を利用することで、高効率の光電変換素子や熱電変換素子が省エネルギーで製造できるようになると期待できます。

USE CASE

最終用途例

自己組織化により配向制御された高品質なN型有機半導体薄膜を
高速で製造することが可能

USE CASE 01光電変換素子のアクセプタ材料として利用

APPLICATION

APPLICATION

自己組織化により配向制御され高移動度のN型有機半導体による高効率な光電変換素子の実現

有機薄膜太陽電池や有機フォトダイオードではLUMOレベルが深く、移動度が高いアクセプタ材料が求められています。自己組織化能を有するN型有機半導体は、配向制御され高移動度を有しながら、LUMOレベルの深いアクセプタ材料として利用できるため、高効率の光電変換素子の実現が期待されます

USE CASE 02熱電変換素子のN型有機半導体材料として利用

APPLICATION

APPLICATION

自己組織化により配向制御され高移動度のN型有機半導体による熱電変換素子の実現

熱電変換素子では、ゼーベック係数が大きく、導電率が大きい半導体材料が求められます。自己組織化を有する有機半導体は、配向制御が可能で結晶性が高く、高移動度のN型有機半導体材料になるため、大きなゼーベック係数および高い導電率を有する有機半導体になることが期待されます。

STRENGTHS

強み

自己組織化を有する有機半導体材料
→高い分子配向性と高移動度の有機半導体を簡易な溶液プロセスで実現

STRENGTHS 01

自己組織化を利用することで、特性の高い有機半導体薄膜を簡易に実現

工業的に利用されているブレードコートなどの高速の塗布プロセスでは短時間の製膜プロセスのため、分子配向のそろった結晶性の高い薄膜が作製できません。しかしながら、自己組織的に分子が並ぶ有機半導体材料を用いることで、分子が配向し、また結晶性の高い有機半導体を短時間の塗布プロセスでも製膜することが可能です。

TECHNOLOGY

テクノロジー

自己組織的に分子が凝集する高次の配向秩序性を有する
有機半導体材料を利用

TECHNOLOGY 01

高次の配向秩序性を有する有機半導体材料の利用

自己組織的に分子が凝集する材料としては、液体と結晶の状態を有する液晶状態の利用が考えられます。ただし、ここで利用する液晶は従来の液体性の強い液晶ではなく、結晶相にかなり近い高次の配向秩序性を有する液晶相を利用します。この高秩序の液晶相は、分子配向や高移動度を実現する有機半導体薄膜を形成する上で様々なメリットを有しています。

PRESENTATION

共同研究仮説

自己組織化を有するN型の有機半導体を用いて、
省エネルギーで作製できる有機電子デバイスを共に創りませんか

共同研究仮説01

省エネルギーで工業的に製造できる有機電子デバイスを目指して

有機半導体材料が工業的に利用できるようになるには、有機半導体材料の供給から、その有機半導体材料の特徴を最大限に活用したプロセス装置、その有機半導体薄膜を適切に利用する有機電子デバイスの実現といった様々な分野に広がります。このように様々な業種の企業様と協業できることを期待しています。

EVENT MOVIE

イベント動画

RESEARCHER

研究者

飯野裕明 東京工業大学 科学技術創成研究院 未来産業技術研究所
経歴

2006年5月 – 2012年8月 東京工業大学 像情報工学研究所 助教(助手)
2012年9月 – 2016年3月 東京工業大学 像情報工学研究所 准教授
2016年4月 – 東京工業大学 科学技術創成研究院 未来産業技術研究所 准教授