2021年度掲載 seeds-1997 - 【関東】 ナトリウムイオン電池の大容量化に資する新奇材料開発
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    VISION

    ビジョン

    低コストかつ資源制約のない定置用蓄電池を

    カーボンニュートラルを目指した再生エネルギー発電設備

    我が国の二酸化炭素排出量は電力由来が37%と最大を占めます。総量4.5億トンを占める電力由来の二酸化炭素排出を抑制しカーボンニュートラルを達成するためには、脱炭素化効果のある設備導入が必須であり、全電力供給のうち洋上風力発電などの再エネ比率を50%以上に押し上げる必要があると試算されています。
    中でも洋上風力発電は陸上に比べ大きな風力を持続的に得られるため、安定かつ大電力を供給でき、また大規模発電による発電コストが火力並みに低いことから「経済性を確保できる再エネ」として広く注目されています。

    再生エネルギー発電安定化のための定置用蓄電池

    一方で再生エネルギーには出力変動への対応や系統安定化、エネルギーの効率的な輸送・分配のために、系統側・需要家側に定置用蓄電池の併設が求められます。再生エネルギー発電設備の社会実装をより推し進めるためには、再生エネルギー発電を低コスト化し収益性を担保する必要があります。再エネ発電設備には安定化のために定置用蓄電池が必須ですが、経済性確保のためにはコスト低減が急務です。リチウムやコバルトを用いない「ナトリウムイオン電池」は低コストかつ資源制約のない蓄電デバイスとして期待されていますが、ナトリウムやリチウムよりも原子番号が大きく「重い」ため、エネルギー密度の点からリチウムイオン電池に及びません。そこで本研究では再エネ併設の定置用蓄電池を目指してナトリウムイオン電池の大容量化に資する新奇材料開発を行います。

    USE CASE

    最終用途例

    低コスト蓄電池

    USE CASE 01洋上風力発電付帯の大型定置用蓄電池

    APPLICATION

    APPLICATION

    定置用蓄電池のコスト・資源制約を低減

    これまでネックであった蓄電池のコストを低減させることで、出力変動への対応に蓄電デバイスが必須である再生エネルギー発電設備の効率的な導入・運用が可能になります。これにより再生エネルギー発電設備のさらなる普及が期待されます。

    USE CASE 02車載用蓄電池

    APPLICATION

    APPLICATION

    電気自動車のバッテリーコスト削減

    再生エネルギー発電設備以外にも、電気自動車のコストの約3割がバッテリーと言われています。これを低減させることで電気自動車のさらなる普及にも貢献が期待できます。

    STRENGTHS

    強み

    ナトリウムイオン電池を実現

    STRENGTHS 01

    正極・負極・電解液の総合開発

    電池の3大構成部材である正極、負極、電解液全ての研究開発を行える環境を生かし、ナトリウムイオン全電池まで見据えた研究開発を行います。

    STRENGTHS 02

    高度分析手法を用いた劣化メカニズムの解明

    大学の実験環境を生かした高度分析手法を用い、単なる材料開発に止まらず劣化メカニズムの評価まで行うことで、更なる高性能化に繋がる開発方針・戦略を得ていきます。

    TECHNOLOGY

    テクノロジー

    ナトリウムイオン電池の正負極・電解液に関する研究開発

    TECHNOLOGY 01

    正極材料の劣化を防ぐ表面コーティング

    大容量を示す正極材料自体は見つかっていますが、充放電サイクルに伴い急速に劣化していくことが知られています。表面コーティング技術を用いてこれら表面劣化の低減を目指します。

    TECHNOLOGY 02

    負極材料の大容量化

    エネルギー密度を高めていくためには、負極材料の更なる高容量化が必要です。大容量を示す候補材料として、難黒鉛化性炭素負極(ハードカーボン)の開発を行います。

    PRESENTATION

    共同研究仮説

    ナトリウムイオン電池の開発研究

    PRESENTATION 01

    商用レベルの大型電池作製・評価

    本研究シーズの実用性を高め商用化を目指すためには、目付量の高い電極作成やラミネートセル・巻回セルレベルでの試作評価が必要です。こういった実験は、低目付かつ小型コインセルでの実験が中心となる大学での実施が難しいため、協業頂ける企業を必要としています。

    EVENT MOVIE

    イベント動画

    RESEARCHER

    研究者

    多々良 涼一横浜国立大学 大学院工学研究院
    経歴

    2017年 横浜国立大学 大学院工学府 博士後期課程修了 博士(工学)
    2017-2019年 マサチューセッツ工科大学 博士研究員
    2019-2020年 横浜国立大学 特任教員(助教)
    2020年- 2023年 東京理科大学 理学部第一部 応用化学科 助教
    2023年- 2024年 東京理科大学 理学部第一部 応用化学科 講師
    2024年- 現職 横浜国立大学 大学院工学研究院 准教授

    Google Scholar: https://scholar.google.co.jp/citations?user=Sy_4UvgAAAAJ&hl=ja&oi=ao

    Researchmap: https://researchmap.jp/ryoichitatara