2021年度公募 seeds-1741 - 【中国・四国】 CCUS機能を有する革新的バイオマス処理型電気バイオリファイナリープロセスの開発
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VISION

ビジョン

電気を作る・食べる細菌を用いて廃棄物系バイオマス→電流→エタノールという電気バイオものづくりを実現したい

CO2回収・有効利用・貯留機能を有する革新的バイオマス処理電気バイオリファイナリープロセス

革新的廃棄物系バイオマス処理用「電気バイオリファイナリープロセス」の確立と社会実装を目指すそのシステムの構築を目的としています。この技術は2050年カーボンニュートラル達成に大きく寄与することが期待されます。プロセスの構成原理は、ゲノム編集を行った微生物を利用した「カーボンネガティブなCO2固定」と「固定に必要なエネルギー生成」応用微生物共役系です。研究成果として、エネルギー自立型CO2無排出廃水処理・有価物生産プロセスが確立されます。本事業のマッチングサポート期間では、利用する微生物のゲノム編集等の技術等によるその特性の向上・システムの最適化を行うとともに、研究成果の社会実装を目指した共同研究を行う企業とのマッチング形成を図っていきたいです。

USE CASE

最終用途例

廃水処理システムへの適用による廃水の有価物変換システム化

USE CASE 01廃水という「ゴミ」をを「宝」に

APPLICATION

APPLICATION

電気発酵で廃水を電流に、電流をオレフィン前駆体(エタノール・イソプロパノール)に。

廃水はそれ自体が高濃度の有機物です。この廃水の持つエネルギーを微生物の力で電流に変換し、更にその電気エネルギーを別の微生物に「食べさせて」オレフィン前駆体にすることが出来ます。すなわち本研究は廃水を有用な資源に変える研究です。

STRENGTHS

強み

電気を食べる細菌のゲノム改変技術を開発してきました

STRENGTHS 01

遺伝子改変でこれまでにない代謝の「道」をつくる

嫌気環境(酸素の無い環境)でした生きられない電気を食べる細菌は、培養が比較的困難で、またゲノム配列の改変が困難です。我々はこれらの細菌の遺伝子改変を行ってきたノウハウを持ち、これは他の電気発酵研究者には無い強みです。

TECHNOLOGY

テクノロジー

電気を食べる細菌によるモノづくりMicrobial Electro-Synthesis

TECHNOLOGY 01

電気を食べる細菌を陽極側に隔離する、すると、

電気発酵プロセスは陰極と陽極でそれぞれ異なる微生物が電流の生産と消費を行います。両者を膜で隔離し陽極を電気を食べる細菌の純粋培養株で構成することで、廃水処理と有価物生産を物理的に隔離出来ます。従ってこのプロセスは過去現在そして恐らく未来を通じて唯一可能な「遺伝子組換え生物を用いた廃水処理プロレスです。

PRESENTATION

共同研究仮説

電気発酵プロセスで何が出来るのか

共同研究仮説01

究極的には余剰電気さえあれば「どうとでも」なります

電気を食べるという反応は余剰エネルギーを電気に変換さえすれば利用できるので極めて汎用性が高いです。今回のターゲットは廃水ですが、このプロジェクトの終盤には太陽光エネルギーを電流の入力に使用する装置開発にも挑戦します。このプロセスはカーボンニュートラルを乗り越えカーボンキャプチャーにも繋がります。

EVENT MOVIE

イベント動画

RESEARCHER

研究者

木村善一郎 呉工業高等専門学校
経歴

2011年4月~2013年3月 日本学術振興会特別研究員DC2

2013年5月~2015年3月 国立研究開発法人産業技術総合研究所BRRC研究センター博士研究員

2015年4月~2019年3月 呉工業高等専門学校環境都市工学分野 助教

2019年4月~         同上 准教授

研究者からのメッセージ

電気を食べる微生物で「ごみ」を「宝」に変える技術を実装したい

この研究で進める「電気を食べる」代謝機能は端的には電気とCO2から「なんでも」つくることのできてしまう夢のような代謝です。もちろん「狙ったものを」「たくさん」「高純度に」作るためには複数の技術的課題をクリアしなければなりませんが、この課題解決に一緒に汗をかける企業様を心から期待します。