2022年度公募 seeds-2466 - 【中国・四国】 小型分散型低圧アンモニア合成
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VISION

ビジョン

低コスト且つ高効率な小型分散型低圧アンモニア合成技術の確立

常圧付近で高効率なアンモニア合成技術として展開

本技術の特徴は,既存技術で必要とされる数百気圧の高圧を必要とせず常圧付近での制御が可能であり,且つ触媒プロセスでは不可能な高収率なアンモニア合成が可能である点である。従って,高圧容器を必要とし大規模集中型の技術として確立されている既存の合成法ではメリットが得にくい,小型分散型のアンモニア合成法としての展開が期待される。

USE CASE

最終用途例

再生可能エネルギーの有効利用技術

USE CASE 01低コスト且つ高効率な再生可能エネルギーの変換技術

APPLICATION

APPLICATION

再生可能エネルギーをアンモニアに変換する技術

本技術は、偏在する再生可能エネルギーを貯蔵、輸送するためのキャリアであるアンモニアに低コスト且つ高効率に変換する技術として期待される。

STRENGTHS

強み

常圧付近で制御可能且つ高温で高収率が得られる自立型アンモニア合成技術

STRENGTHS 01

既存の触媒プロセスでは不可能な高温低圧条件で高収率を実現

水素と窒素から直接アンモニアを合成する既存技術では反応速度的に優位な高温で理論収率が低くなるため高圧条件が必要となる。一方、本技術は、2段階の発熱反応を組み合わせたケミカルルーピングプロセスを用いることで常圧付近での反応制御が可能であり、高温条件でも高い収率を得ることが可能である。

TECHNOLOGY

テクノロジー

反応制御の基本原理はすでに確立

TECHNOLOGY 01

反応場物質及びガスフロー環境により効率的な反応制御が可能

本技術における先行研究において、化学的に安定な物質を反応場として水素化リチウムに複合化することで、反応速度低下の要因である反応物の凝集を抑制することに成功した。また、ガスフロー環境で窒素と水素を切り替えることでほぼ100%反応を進行させることが可能である。従って、本技術の反応制御に関する基本原理はすでに確立された状況にある。本研究の成果は、本分野において権威のある英文学術雑誌「The Journal of Physical Chemistry C」に掲載が認められた。

PRESENTATION

共同研究仮説

実用的な材料合成及び反応システムの確立を目指した共同研究を希望

共同研究仮説01

低コストな水素化リチウム複合体材料の合成法の検討

触媒等の大量合成技術を有する企業、低コストな材料を提供可能な企業
本研究を通して見出された低コスト、高機能な反応場物質と水素化リチウムの複合体を大量合成するための実用的な方法を検討したい。

共同研究仮説02

高効率な反応制御技術の検討

化学工学的な反応制御プロセスの設計に知見を有する企業
本技術は,2種類の発熱反応を切り替えながらアンモニア合成を実施するため、熱のマネージメントを含めた効率的な反応制御技術の検討を行いたい。

EVENT MOVIE

イベント動画

RESEARCHER

研究者

宮岡 裕樹 広島大学 自然科学研究支援開発センター(准教授)

経歴

■経歴
2008年3月:広島大学大学院 先端物質科学研究科 博士課程後期 修了    博士(学術)取得
2007年4月-2009年2月:日本学術振興会 特別研究員
2009年3月-2011年3月:広島大学 先進機能物質研究センター 特任助教
2011年4月-2016年3月:広島大学 サステナブル・ディベロップメント   実践研究センター テニュアトラック講師
2016年4月-2017年3月:広島大学 先進機能物質研究センター 准教授
2017年4月-現在:広島大学 自然科学研究支援開発センター 准教授
■受賞

日本エネルギー学会 奨励賞,GRE Best Presentation award等
■論文
SCI論文:https://researchmap.jp/hirokimiyaoka

研究者からのメッセージ

カーボンニュートラル実現に向けて重要な役割を担うアンモニア合成技術の共同研究を希望します

カーボンニュートラルの実現に向けて再生可能エネルギーの大量導入は必要不可欠です。アンモニアは、低コストなエネルギー貯蔵・輸送媒体として期待されており、現エネルギー基本計画においても水素と並び重要な位置づけとなっています。本技術が確立されれば、カーボンニュートラルの早期実現に大きく貢献できると考えています。