2021年度公募 seeds-1807 - 【近畿】 次世代CAE技術の開発による構造物の状態可視化・健全性予測のデジタルツイン技術の構築
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VISION

ビジョン

次世代構造解析技術で機械・インフラの健全性を保つ技術を実現する

数値構造解析とデータ科学の融合で実構造物の状態を推定し余寿命・残存強度を予測

Society 5.0として注目されている技術では、AIとIoTによるセンサーを活用し現象を学習・予測しますが、センサーのない箇所までは対象にできません。機械やインフラなどの構造物には様々な力がはたらくため、IoT技術のみでは構造全体の状態の把握が難しくなります。また、AIの学習にも、センサーから得られる計測データを使用するため、長時間を要します。

この研究では、構造シミュレーション手法であるCAE技術を積極的に活用し、データ科学の手法と融合させることで、構造物の状態把握におけるセンサーと学習時間の問題の克服するデータ駆動型CAE技術の開発を目指します。しかし、従来のCAE技術を用いて構造物の予測するためには、大型コンピューターを用いた長時間の計算が必要になり、データ科学の手法で必要とされる膨大な数のシミュレーションを実行が難しくなります。そのため、この研究では、独自の高効率なシミュレーション技術である「理想化陽解法FEM」により、計算量の壁ともいえる問題を克服し、Society 5.0の技術に加えて物理現象のモデルを活用したSociety 5.1技術体系を構築します。

USE CASE

最終用途例

高効率の構造シミュレーション技術を活用しデジタルツインシステムや実大構造物の予測

USE CASE 01構造物のデジタルツイン

APPLICATION

APPLICATION

少ない計測点で構造物の力学的な状態を推定し保守管理の最適化

構造物のシミュレーションモデルと計測を統合することでデジタルツインを構築します。このデジタルツインモデルによって、構造物の状態をリアルタイムに把握することで保守管理を最適化します。

USE CASE 02実大構造物の力学的挙動の予測

APPLICATION

APPLICATION

超高速大規模非線形構造解析

理想化陽解法FEMを活用することで塑性変形や大変形、破壊などの大規模構造物の非線形力学挙動の解析を効率的に行えます。これを活用することで構造設計の合理化につながります。

STRENGTHS

強み

独自の構造解析技術を活用した状態推定と学習で構造物の4次元可視化

STRENGTHS 01

「計算量の壁」を打破し、「実空間の壁」と「実時間の壁」を克服

IoTとAIのみでは難しいセンサー密度の問題「実空間の壁」と学習時間の問題「実時間の壁」。これをCAE技術を活用し解決します。ここで必要となる膨大なシミュレーションの問題「計算量の壁」を独自のCAE技術で克服します。

TECHNOLOGY

テクノロジー

独自の高効率構造解析技術「理想化陽解法FEM」で実大構造物の解析をPC一台で

TECHNOLOGY 01

従来手法の精度を維持し圧倒的な高速化を実現

独自の解析手法「理想化陽解法FEM」と、画像処理装置(GPU)による並列化、マルチグリッド法、領域分割法を組み合わせることで、従来手法では不可能なレベルの解析をPC1台で実現しています。

PRESENTATION

共同研究仮説

日本から次世代CAE技術を一緒に作り出しませんか

共同研究仮説01

CAE技術の新たな活用方法の構築

データ科学と独自の構造解析技術で従来技術では不可能な次世代CAEを構築していきます。実問題への活用を通して、社会のニーズにマッチした技術に育て上げたいと考えています。

共同研究仮説02

超高速大規模FEM解析手法のアプリケーション

独自の解析手法「理想化陽解法FEM」により、従来手法では難しかった解析がPC1台で可能です。溶接力学解析では、これまで不可能と思われてきた解析を実現した実績があり、様々な問題の解決に活用できます。

EVENT MOVIE

イベント動画

RESEARCHER

研究者

生島 一樹 大阪公立大学 大学院工学研究科 航空宇宙海洋系専攻 海洋システム工学分野
経歴

経歴:

2011年4月 日本学術振興会特別研究員DC1

2013年2月 ノルウェー科学技術大学 Visiting Ph.D. candidate (兼任6か月間)

2014年4月 大阪府立大学 大学院工学研究科 航空宇宙海洋系専攻 海洋システム工学分野 博士後期課程修了 博士(工学)

2014年4月 大阪府立大学 大学院工学研究科 特認助教

2014年5月 ノルウェー科学技術大学 Visiting Researcher (兼任6か月間)

2018年4月 大阪府立大学 大学院工学研究科 航空宇宙海洋系専攻 海洋システム工学分野 助教

2021年4月 大阪府立大学 大学院工学研究科 航空宇宙海洋系専攻 海洋システム工学分野 准教授

2022年4月 大阪公立大学 大学院工学研究科 航空宇宙海洋系専攻 海洋システム工学分野 准教授

 

受賞歴:

2008年11月 日本船舶海洋工学会関西支部秋季講演会ポスターセッション支部長章(奨励)最優秀

2009年3月 日本船舶海洋工学会奨学褒章

2009年5月 日本船舶海洋工学会春季講演会ポスターセッション優秀賞

2009年6月 日本船舶海洋工学会関西支部KFR、KSSG 学生研究講演会構造部門最優秀賞

2011年2月 溶接学会奨学賞

2011年2月 「足立一馬基金」TECHNOVATION奨励賞

2011年5月 日本船舶海洋工学会春季講演会ポスターセッション優秀賞

2013年12月 溶接学会優秀研究発表賞

2014年3月 「足立一馬基金」TECHNOVATION大賞

2014年4月 溶接学会論文奨励賞

2017年6月 OMAE 2016 Best Paper of Prof. Yukio Ueda Honoring Symposium

2022年6月 軽金属溶接論文賞