2021年度公募 seeds-1366 - 【北海道・東北】 高精細ディスプレイを指向した超低消費電力・長寿命有機ELデバイス
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VISION

ビジョン

高精細ディスプレイを指向した超低消費電力・長寿命有機ELデバイス

高色純度・低消費電力・長寿命の三拍子揃った有機ELデバイスの実現を目指す。

仮想・拡張現実などの人間の能力の拡張を支える技術や、スーパーハイビジョン映像システムの実現のために、国際的な色域規格である BT.2020 をみたす高精細なディスプレイ技術の開発が不可欠となっている。現行の有機ELでは、色純度の向上のために幅の広いスペクトルを光学フィルターで除去する必要があり、結果として大幅な効率の低下を招いている。有機ELを低消費電力な高精細ディスプレイへ応用にするには、①発光スペクトルが挟半値幅で色純度が高く、かつ、②低電圧・高効率・長寿命な有機ELを実現する必要がある。本研究では、挟半値幅有機ELの低く留まる寿命の解決に取り組む。具体的な研究項目は、①低消費電力化、②長寿命化、および ③新しい挟半値幅発光材料群の開発である。

USE CASE

最終用途例

高精細なディスプレイ技術の開発

USE CASE 01国際的な色域規格である BT.2020 をみたすディスプレイ技術の開発

APPLICATION

APPLICATION

仮想・拡張現実(VR/AR)など人間の能力の拡張を支える技術への展開

有機ELには、フレキシブル化・ストレッチャブル化が可能、高い応答速度などの他の光源にはない特徴があります。現行の有機EL技術を、仮想・拡張現実など人間の能力の拡張を支える技術へ展開するため、高い色純度、低消費電力、長寿命の付加価値を加えます。

STRENGTHS

強み

計算機科学による分子スクリーニング、分子合成、光物性評価、デバイス化、化学的安定性の評価・解析まで一貫して行う

STRENGTHS 01

堅牢性の高い独自材料のライブラリに加え、成果を効率的かつ迅速に生む計算機科学を活用した研究体制

有機合成による材料開発はもとより、従来の候補材料のスクリーニングに加え、量子化学計算による発光材料の励起状態解析や、直接寿命に繋がる化学的安定性の評価解析技術も有する。発光材料の角度分解PLによる分子配向評価も可能である。

TECHNOLOGY

テクノロジー

高色純度・低消費電力・長寿命の三拍子揃った有機ELデバイス

TECHNOLOGY 01

独自の堅牢性の高い有機半導体を用い、高色純度かつ低消費電力な有機ELの信頼性を飛躍的に向上させる。

本研究では、挟半値幅有機ELの低く留まる寿命の解決に取り組む。具体的な研究項目は、①低消費電力化、②長寿命化、および ③新しい挟半値幅発光材料群の開発である。

PRESENTATION

共同研究仮説

計算機科学を活用した効率的な開発体制を活かして、次世代デバイスを開発しませんか?

共同研究仮説01

従来の材料合成からデバイス化までの開発体制に加え、計算機科学を活用することで大幅に効率化

近年、量子化学計算が進歩するとともに、発光材料の物性予測や、発光メカニズム解明、材料の劣化要因の理解が一気に深まってきました。我々の研究室では、量子化学計算を駆使することで、従来型のTADFやリン光有機ELの大幅な長寿命化に資する独自の堅牢性の高い材料群の開発に成功しています。本研究では、単に材料を開発するだけでなく、色純度の高い材料の開発に適した新たな計算手法の確立も行います。

EVENT MOVIE

イベント動画

RESEARCHER

研究者

笹部 久宏 山形大学 大学院有機材料システム研究科
経歴

2005 大阪府立大学 大学院工学研究科 物質系専攻応用化学分野 博士後期課程 修了

2005-2007 NEDO高効率有機デバイスプロジェクト博士研究員

2007-2009山形大学 大学院理工学研究科 博士研究員

2009-2016山形大学 大学院理工学研究科 助教

2016-2021山形大学 大学院有機材料システム研究科 准教授

研究者からのメッセージ

ケミストリーのチカラで世界を変える独自の分子を創り続けたい!