2023年度公募 seeds-4923 - 【関東】 独自手法により合成可能な新しいプロトン伝導体の創製と固体電解質等への展開
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VISION

ビジョン

これまで合成できなかった酸水酸化物群から新しいキーマテリアルの創製へ

高濃度水蒸気中での加熱を可能とする炉を用いて、新しいた酸水酸化物材料群の可能性を切り開く

カーボンニュートラルへ向けて、CO2還元や水素製造で注目されている高温水蒸気電解や燃料電池の作動温度400 ℃以下を可能とする従来のプロトン伝導体設計の延長線上にない新しいのプロトン伝導体設計を提案し研究を行っています。
当提案は、酸水酸化物が持つ水酸化物イオン(電荷担体としてはプロトン)と、酸化物イオンの伝導を複合させた新規プロトン伝導体の電解質材料等としての研究開発の提案です。
先行研究では600 ℃以上まで水酸化物イオンを結晶中に保持可能な化合物を発見し、また、400 ℃以下で従来のプロトン伝導材料よりも高い電気伝導率を示す面白い材料を発見しています。

USE CASE

最終用途例

カーボンニュートラルに向けたCO2還元や高温水蒸気電解を400℃以下で実現

USE CASE 01水蒸気電解や燃料電池の低温作動化を可能とする新しい電解質・電極材料への展開が期待されるプロトン伝導体

APPLICATION

APPLICATION

カーボンニュートラルに向けたCO2還元や水素製造装置

カーボンニュートラルへ向けて、CO2還元や水素製造で注目されている水蒸気電解や燃料電池の低温作動化を可能とする新しい電解質および電極材料の研究開発への展開を期待しています。

STRENGTHS

強み

従来の室温付近の飽和水蒸気圧では不可能な高濃度水蒸気下焼成技術

STRENGTHS 01

高濃度水蒸気下反応(室温飽和水蒸気の40倍)で新材料群を開拓

高熱耐久性酸水酸化物の合成には従来の室温付近の飽和水蒸気圧では不十分であるため、独自に高濃度水蒸気炉を開発した。本装置は高温状態の炉内に直接水を一定速度で導入することにより、20 ℃の飽和水蒸気 (2.4 vol%) と比較して最大で約40倍に相当する100 vol%条件下での反応が可能としました。

TECHNOLOGY

テクノロジー

酸化物イオン (O2-) と水酸化物イオン (H+) が共存する複合アニオン化合物 “酸水酸化物”

TECHNOLOGY 01

同一化合物中に2種以上の陰イオンを含む複合アニオン化合物

固体化学分野において、結晶中の水の脱離温度は水の沸点よりも高くなることが知られています。近年の研究では、結晶中に水を内包する酸水酸化物の研究が進められています。
申請者が独自に開発した酸水酸化物は中高温度域まで水酸化物イオンを保持する特性から、さまざまな熱安定性をもつ酸水酸化物を開発し、結晶中の水酸化物イオンの構造と熱安定性の要因を解明し、機能を開拓を目指します。
先行研究では600 ℃以上まで水酸化物イオンを結晶中に保持可能な化合物を発見し、また、400 ℃以下で従来のプロトン伝導材料よりも高い電気伝導率を示す材料を発見しています。

PRESENTATION

共同研究仮説

興味深い特長をもつ未知の材料群”から“カーボンニュートラルを実現に導くキーマテリアルの創生”へ

共同研究仮説01

400℃以下で優れたプロトン伝導特性を示す材料の応用研究

高プロトン伝導材料へアプリケーションに必要な特性付加を研究

追従できない独自のプロセスを用いた反応により、高い熱安定性を有する物質群の合成に成功しました。この特徴を生かした電解質および電極への応用が期待されるが、耐久性や構成元素や合成および実用コストの観点から、実装可能な材料への展開には産業的観点からの示唆を基にした応用研究開発が必須であると考えます。

RESEARCHER

研究者

齋藤美和 神奈川大学 化学生命学部・教務技術職員
経歴

関連論文
①酸水酸化物の組成分析
Journal of the Ceramic Society of Japan 127, 777-784 (2019).
DOI: 10.2109/jcersj2.19130
➁TG-GC
リガクジャーナル 51 (2), 1-5 (2020).
③プロトン伝導性酸水酸化物のFT-IR(1)
Journal of Solid State Chemistry 308, 122913/1-122913/6 (2022).
DOI: 10.1016/j.jssc.2022.122913
④プロトン伝導性酸水酸化物のFT-IR(2)
Journal of Solid State Chemistry 124026 (2023).
DOI: 10.1016/j.jssc.2023.124026

機能性セラミックス研究室
http://apchem2.kanagawa-u.ac.jp/motohashilab/index.html

研究者からのメッセージ

新しい機能性セラミックスの合成はお任せください!

固体化学をベースに優れた機能性を示すセラミックスの研究開発を行っています。
金属酸化物の化学組成と結晶構造を用途に合わせて設計・開発するシーズ技術を持っています。環境・エネルギー問題解決を目指したアプリケーションに必要なニーズがあればご相談ください。