2023年度公募 seeds-4788 - 【関東】 ポリエステルの触媒的アップサイクル技術の開発
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VISION

ビジョン

ペットボトルゴミから価値の高い化成品へ

社会実装可能なポリエステルのケミカルアップサイクル

製品寿命が尽きたポリエステルを炭素資源としてリサイクル活用できれば、「ごみ・環境問題」と「資源・エネルギー問題」双方の解決に貢献できます。一方で、安価なポリエステルを単にリサイクルするだけでは、コスト的に「割に合わない」という側面もあるため、経済的に合理的なスキーム開発が望まれています。本研究では、ポリエステルを「モルホリンアミド」という分子に変換する新発想を提案します。モルホリンアミドはポリエステル原料へとリサイクルできるだけでなく、モルホリンアミドから様々な高価値分子をつくるアップサイクルができるため、資源回収とコスト回収を両立できる合理的な新システムへの展開が期待できます。

USE CASE

最終用途例

廃ポリエステルを環境にやさしく分解し、リサイクル・アップサイクル

USE CASE 01代表的なポリエステルPETをモルホリンアミドへと分解・利用

APPLICATION

APPLICATION

PETの再生、ファインケミカルズへと高価値化

廃PETをモルホリンアミドへと分解することで、安定かつ高品質な化成品としてストックし、用途・需要に応じてPETのリサイクルと有用化成品原料への変換を行ないます。

STRENGTHS

強み

高効率的にPETを分解し、モルホリンアミドへ誘導する

STRENGTHS 01

環境にやさしい触媒的な分解

安価で回収可能な溶媒、微量の触媒のみでPETの分解が可能です。生成するモルホリンアミドの単離精製も容易なので、ほとんど廃棄物を出さない環境調和型の分解技術です。

TECHNOLOGY

テクノロジー

モルホリンアミドという新発想

TECHNOLOGY 01

独自反応性に基づくリサイクル・アップサイクル

モルホリンアミドは安定な結晶固体であるため、単離・保管・輸送が容易です。さらに、モルホリル基に起因して独自の反応性を示すことも知られています。そのため、既存のポリエステル分解によって得られるエステルやアミドなどのカルボン酸誘導体からは合成できない分子や、利用できない反応でも、「モルホリンアミドなら」適用することができます。

PRESENTATION

共同研究仮説

社会実装を目指した化学工学研究・経済性検証

共同研究仮説01

ラボからプラントへ

実用スケールに耐えるポリエステルの分解

実規模でのポリエステルアップサイクルを実現するためには、プラントレベルでの化学工学研究が必須です。ポリエステルの前処理、品質管理、そしてキログラムスケールでの反応と精製など、大学の実験室では実施困難な研究に共同で実施いただける化学・飲料・化粧品業界などの企業を希望しています。

共同研究仮説02

大学化学者には無い発想と視点を

社会的ニーズの評価と検証

アップサイクルによって利益を得るためには、最終的に合成する製品の適切な設定が肝要です。モルホリンアミドから何へ変換するのか?真に社会需要と経済合理性のあるアップサイクルターゲットを検証し評価できる、化学・飲料・化粧品業界などの共同研究先を求めています。

RESEARCHER

研究者

荻原 陽平 東京都立大学大学院理学研究科 特任准教授
経歴

【経歴】
2014年  慶應義塾大学大学院理工学研究科 博士課程修了
2014年〜 東京理科大学理工学部 助教, 講師(2022年まで)
2022年~ 東京都立大学大学院理学研究科 特任准教授(現職)
2023年〜 科学技術振興機構(JST) さきがけ研究者(兼任)
【Webサイト】
ORCID: https://orcid.org/0000-0003-1438-0916
researchmap: https://researchmap.jp/yoheiogiwara
J-GLOBAL: https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201801012783977253
YouTube: https://www.youtube.com/watch?v=-eZS54n8orE

研究者からのメッセージ

これなら本当にいけるかも

シーズはあります。
「ポリエステルの分解と利活用」という現時点での基礎研究から、「廃棄ポリエステルの炭素資源循環」という世界的な社会課題解決に貢献できる研究へ、ぜひ一緒に飛躍させましょう!