2022年度公募 seeds-2604 - 【近畿】 固体触媒を用いる次世代型プラスチックリサイクル・アップサイクル法の開発
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VISION

ビジョン

高性能な固体触媒を開発し、プラスチックの分解およびアップサイクルにより多様な有用化合物を合成する

独自の触媒技術を駆使して合成した固体触媒を用いて高効率かつ環境調和性の高いプロセスを構築する

これまでに行われてきたプラスチック類のケミカルリサイクルでは、高温高圧といった厳しい条件を必要とするケースが多く、また溶液中で用いる均一系触媒が多く用いられてきました。そこで、より温和な条件下で再使用できる固体触媒の開発が望まれています。本研究では、独自のナノ触媒技術を駆使して合成した固体触媒を用いる、高効率プラスチック分解を目指します。さらに、本触媒を利用して、プラスチックのアップサイクル法を提案していきます。

USE CASE

最終用途例

固体触媒を用いたプラスチック類の高効率分解および新規アップサイクル法

USE CASE 01環境に優しい高効率なプラスチック分解・アップサイクル法の構築

APPLICATION

APPLICATION

従来の環境負荷の大きい手法を置き換える固体触媒を提供

再使用可能かつ高活性な固体触媒を開発し、それを用いてプラスチック類のリサイクル・アップサイクル法を開発することは、低炭素社会・循環型社会の構築に大きく貢献すると考えています。

STRENGTHS

強み

温和な条件下で繰り返し使用できる固体触媒の開発

STRENGTHS 01

エネルギーを多く必要とした従来のプロセスを置き換える

プラスチック分解に対して高い活性を示す均一系触媒の場合、生成物と触媒の分離が困難です。また、高温高圧の反応条件を要することから、安全性やエネルギー消費の観点からも問題があります。本研究では、これらの問題を解決し、高活性および操作性(分離回収・再使用)を兼ね備えた固体触媒を提供します。

TECHNOLOGY

テクノロジー

独自の技術を生かした新規固体触媒の開発とそれを用いた高難度反応の促進

TECHNOLOGY 01

複数活性点の合わせ技(協奏作用)で反応を促進

金属ナノ粒子と金属酸化物を複合化すると、その界面で新規な触媒機能が発現し、独自の手法で開発したハイブリッドナノ粒子触媒が有害物質を使用・排出せずに省エネかつ安全に様々な反応物を目標生成物へと選択的に変換できることを明らかにしてきました。このような「界面協奏的触媒作用」を利用し、廃プラスチック類から低分子モノマーへの分解およびアップサイクルを高効率に促進することができると考えています。

PRESENTATION

共同研究仮説

固体触媒を用いた環境調和的なプラスチックリサイクル・アップサイクルプロセスを一緒に実用化しませんか?

共同研究仮説01

我々の固体触媒を用いて既存プロセスを代替・アップグレード

既存のプラスチック分解プロセスおよびアップサイクルへの適用

実際にプロセスを改革し環境負荷を大きく低減するには、企業の実プロセスで使用されることが必要不可欠です。また実験室レベルを超えた大規模スケールへの適用を検討し、実用化を目指します。

EVENT MOVIE

イベント動画

RESEARCHER

研究者

山口渉 大阪大学院
基礎工学研究科物質創成専攻化学工学領域(助教)
経歴

■経歴

2012 東京工業大学 大学院理工学研究科応用化学専攻博士後期課程修了 (指導教官:高橋孝志教授)

2012~2013 ドイツマックスプランク分子生理学研究所 訪問研究員 (Prof. Herbert Waldmann)

2013~2017 東京工業大学 大学院総合理工学研究科化学環境学専攻馬場研究室 助教

2017~2020 豊田中央研究所 稲垣特別研究室 研究員

2020~現在 大阪大学 大学院基礎工学研究科物質創成専攻化学工学領域水垣研究室 助教

■受賞歴
2022 4 宇部興産学術振興財団 第62回宇部興産学術奨励賞
2021 10 東京糖鎖研究会 2021年度GlycoTokyo奨励賞

研究者からのメッセージ

独自の固体触媒技術に基づき、多様な環境問題の解決に挑んでいます。

我々は独自の固体触媒技術用いた環境調和型分子変換を研究しております。特に近年深刻化する廃プラスチックの問題を解決するための有効なツール(触媒)になると確信します。