2023年度公募 seeds-4845 - 【関東】 卓越した乱流可視化センサで切り拓くカーボンニュートラル・生産性向上
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VISION

ビジョン

乱流を正確に「見て」、解析・制御することでカーボンニュートラル・生産性向上を実現

新しいセンシング技術で乱流の解析精度向上に貢献

様々な業界で遭遇する乱流、しかし乱流の制御は一般的に非常に困難です。
その一因は、そもそも乱流を正確に計ることができるセンシング技術が無かったという点にあります。
逆に言えば、乱流の正確なセンシング技術があれば、そのデータに基づいて乱流を解析し、制御手法を確立できる可能性があります。
そこで本研究では、乱流を正確にとらえることが出来るセンサを開発しました。
電力機器や、エネルギー、モビリティ、プラントエンジニアリングなどの分野を筆頭に、乱流が制御できれば、カーボンニュートラル・生産性向上が実現できる分野はたくさんあります。

USE CASE

最終用途例

電力機器に多用されている環境負荷の高いSF6ガスの代替ガスを選定

USE CASE 01昨今、世界的に関心の高いPFAS課題をクリア

APPLICATION

APPLICATION

環境負荷の低い遮断器の実現に向けた乱流ダイナミクスの可視化

遮断器の内部では、高気圧のSF6ガスでアーク放電を吹き消し、雷などに起因した事故大電流を遮断します。その際に発生する乱流構造を正確に捉えることで、 SF6代替ガスや新遮断方式の開発を目指します。

STRENGTHS

強み

様々なサイズが混在する乱流構造から、特定のサイズのみを分離して可視化(世界初)

STRENGTHS 01

どのサイズの乱流がいつ、どこにいるのか把握可能

・乱流には様々なサイズの構造が混在しています。従来技術では、混ざった構造をそのまま可視化していたため、特に乱流の細かい構造を正確に把握することが困難でした。一方、本センサは、特定のサイズのみを分離して可視化できる世界初のセンサです。
・更に、様々な方向を持つ乱流構造も抽出でき、これも世界初です。

TECHNOLOGY

テクノロジー

「空間周波数分解シュリーレン法」を新規開発

TECHNOLOGY 01

高い汎用性を持つシュリーレン法のグレードアップ版

・一度の測定で、詳細な乱流ダイナミクスの動画像が撮影できます。
・気体・液体・固体・プラズマなどあらゆる媒質に適用が可能です。そのため、乱流構造の媒質依存性も検証可能です。
・さらに、非常に簡易な構成のため、適用対象や現場のニーズに合わせて、観測視野・空間分解能・時間分解能が調整可能です。こうした高い機能拡張性も本センサのPRポイントの一つです。

PRESENTATION

共同研究仮説

乱流の「本来の姿」、見てみませんか?

共同研究仮説01

新しいセンサによって、乱流の新しい一面が発見できるはずです

エネルギー業界

水素やアンモニアを燃料として採用した火力発電所ボイラーの燃焼場における乱流を可視化し、燃焼効率を改善

モビリティ業界

航空機・自動車・新幹線をはじめとしたモビリティの表面流れ場を可視化し、燃費向上や騒音抑制につながる方策を実現

プラントエンジニアリング業界

管内輸送や試料混合などに伴う流れ場を可視化し、プラントの生産性を向上

RESEARCHER

研究者

稲田 優貴 埼玉大学 大学院理工学研究科 准教授
経歴

2014年4月
東京大学大学院 工学系研究科 電気系工学専攻 特任助教
2015年4月
埼玉大学大学院 理工学研究科 数理電子情報部門 電気電子システム工学コース 助教
2018年11月~現在
東京大学大学院 工学系研究科 客員研究員
2020年10月~現在
JST さきがけ研究員
2021年 5月~現在
放送大学 非常勤講師
2022年 4月~現在
埼玉大学大学院 理工学研究科 数理電子情報部門 電気電子システム領域 准教授

研究者からのメッセージ

乱流の新しいセンシング技術が生かせる分野の開拓に向け、多様なニーズをお寄せください

乱流現象は火力発電の燃焼場や、航空機・自動車・新幹線表面の流れ場、プラズマ反応場など、様々な産業分野で重要な役割を担っています。しかし従来の乱流可視化技術では、空間分解能が不十分であることが多く、細かな乱流構造まで捉えることは非常に困難でした。そこで提案者は、10-100μmオーダーの乱流構造のみを選択的に高解像度で連続撮影できる乱流の新しい可視化技術を開発しました。本提案ではこのセンシング技術を駆使して、ガスアーク遮断現象の解明に挑戦しますが、本センサはプラズマの有無や固体・液体・気体の別を問わず、あらゆる流体現象に適用が可能です。本シーズが生かせる分野の開拓に向け、多様なニーズをお寄せ頂けますと幸いです。