アンモニアの可能性と社会実装に向けた課題
アンモニアは、燃焼時にCO₂を排出しないカーボンフリー燃料であり、水素キャリアとしても注目される、カーボンニュートラル社会の実現に向けた重要な物質です。一方、その合成には多くのエネルギーを要し、貯蔵・輸送には液化や加圧が必要となるため、エネルギー効率や漏洩時の安全性が課題となっています。私たちは、独自のアンモニア吸着材料の開発を通じて、これらの課題を克服し、より安全でエネルギー効率の高いアンモニアの貯蔵・利用技術の実現を目指します。
NEDO 官民による若手研究者発掘支援事業 「若サポ」
若手研究者産学連携プラットフォーム
研究の成熟度
TRL1
基本原理・
現象の確認
基礎研究
TRL2
原理・現象の
定式化
基礎研究
TRL3
実験による
概念実証
応用研究
TRL4
実験室での
技術検証
応用研究
TRL5
使用環境に
応じた技術検証
実証
TRL6
実環境での
技術検証
実証
TRL7以上
実環境での
技術検証
※TRL(TRL(Technology Readiness Level):特定技術の成熟度を表す指標で、異なったタイプの技術の成熟度を比較することができる定量尺度
このシーズに
問い合わせる
ビジョン
アンモニアは、燃焼時にCO₂を排出しないカーボンフリー燃料であり、水素キャリアとしても注目される、カーボンニュートラル社会の実現に向けた重要な物質です。一方、その合成には多くのエネルギーを要し、貯蔵・輸送には液化や加圧が必要となるため、エネルギー効率や漏洩時の安全性が課題となっています。私たちは、独自のアンモニア吸着材料の開発を通じて、これらの課題を克服し、より安全でエネルギー効率の高いアンモニアの貯蔵・利用技術の実現を目指します。
最終用途例
APPLICATION

アンモニアを吸着材で反応系から除去し、生成反応を促進。未反応ガスの分離・循環やアンモニアの液化に伴うエネルギー消費を削減し、固体状態での貯蔵・運搬による安全性向上を目指します。
強み
安価な原料から3段階で合成できる本材料は、アンモニアを高選択的かつ高速に吸着し、高温環境でも優れた吸着性能を維持します。さらに、外部刺激によって吸着したアンモニアを必要なタイミングで放出でき、効率的な貯蔵・利用プロセスへの応用が期待されます。
テクノロジー
非細孔性の有機結晶を基盤とする、新しいアンモニア吸着材料を開発しました。一般的な多孔性材料とは異なり、結晶内に細孔を持たないため、窒素、酸素、二酸化炭素、アルゴンといった空気中のガスや水素をほとんど吸着しない一方で、アンモニアを選択的かつ強く捕捉できることが特長です。この特性を活かし、アンモニアの漏洩リスクを低減する、安全性の高い貯蔵技術への展開が期待されます。
共同研究仮説
開発したアンモニア吸着材料を吸着分離型アンモニア合成装置に実装し、合成効率やエネルギー消費の改善効果を検証する共同研究を希望します。装置開発企業との連携を通じて、実用化に向けた材料・プロセスの最適化を目指します。
開発材料にアンモニアを吸着させ、固体状態で貯蔵・運搬する技術の実証に向けた共同研究を希望します。企業との連携により、実環境でのアンモニア保持性能、漏洩リスク、取り扱いやすさを評価し、安全性と実用性を兼ね備えた貯蔵・運搬技術の確立を目指します。
研究者
2009年 東京大学大学院 博士(工学)
2010年 カリフォルニア大学サンタバーバラ校 海外特別研究員
2010年 東京工業大学 特任助教
2015年 東京理科大学 助教
2019年 東京工業大学 准教授
2024年 現職
https://researchmap.jp/kosukeono
超分子化学
有機化学
材料化学