2024年度公募 seeds-5204 - 【】 自然環境中への遺伝子組換え作物の拡散を防止するシステムの開発
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VISIONビジョン

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VISION

ビジョン

遺伝子組換え作物の拡散防止システムを開発し、安心・安全な食と農業を実現する

遺伝子組換え作物の流出・拡散による環境汚染への懸念を根本的に解決する技術開発

現在、遺伝子組換え作物は世界中で栽培・利用されており、将来的なGM作物の市場規模は2028年に298億7,000万米ドル (約4兆2300億円) へ到達すると予想されています。しかし一方で、遺伝子組換え作物の自然環境中への流出・拡散に対する対策は十分ではありません。そこで現在、私の研究グループでは実用的な遺伝子組換え作物の拡散防止システムの開発を行っています。今後、この技術を社会実装することで、安心・安全な食と農業を実現します。将来的には、遺伝子組換え作物の栽培や利用による環境汚染の懸念のない世界を目指します。

USE CASE

最終用途例

環境負荷のない有用遺伝子組換え作物の開発と利用につながる

USE CASE 01遺伝子組換え作物の研究・開発の現場における効果

APPLICATION

APPLICATION

環境負荷の無い安全な遺伝子組換え作物が開発できる

本技術により、遺伝子組換え作物の圃場外への流出から生じる環境汚染の懸念のない安全な新品種を育成できます。また、遺伝子組換え作物の安全性が担保されると、更なる有用品種の開発が進展すると期待できます。

USE CASE 02種苗生産の現場における効果

APPLICATION

APPLICATION

製品の差別化と登録品種の知的財産権保護に活用できる

本技術の導入された遺伝子組換え作物の開発・生産により、貴社製品の差別化に寄与します。また、本技術の導入された品種の種子は自然には発芽しないため、登録品種の保護にも活用が期待できます。

USE CASE 03農業生産や一般利用の現場における効果

APPLICATION

APPLICATION

様々な機能をもつ有用遺伝子組換え品種の利用が促進される

本技術により有用遺伝子組換え品種の開発が進むと、健康機能性をもつ品種や栽培しやすい特徴を持つ品種等の利用が促進され、結果として農業生産や医療福祉等の分野への効果も期待できる。

STRENGTHS

強み

本拡散防止システムは複数の実用的な特徴を包括する

STRENGTHS 01

農作物の生産性に影響しない

本システムでは外来遺伝子を含む種子の発芽を阻害します。この発芽阻害作用は人工的な処理により解除できるため、種苗生産の現場においても問題なく利用できます。また、発芽後の生育と農作物の生産性にはほとんど影響がありません。

STRENGTHS 02

食品としての安全性に影響しない

本システムでは植物が本来もっている生理機能を利用しているため、食品としての安全性に問題はありません。

TECHNOLOGY

テクノロジー

種子の発芽抑制に着目した拡散防止システム

TECHNOLOGY 01

外来遺伝子を含む種子の発芽抑制法を開発

我々は外来遺伝子をもつ種子 (遺伝子組換え作物と野生植物の雑種種子も含む) が自然条件下では発芽・成長することができず、自然に淘汰されるシステムの開発に成功しています。右図は本拡散防止システムを導入したタバコ形質転換体の生育の様子と発芽試験の結果を示した写真です。種子の発芽試験において、野生型タバコの種子は正常に発芽していますが、形質転換タバコの種子は発芽が抑制されている様子が確認できます。また、この発芽抑制効果は薬剤処理により解除できます。現在のシステムにはまだまだ改善の余地がありますので、今後改良を進める予定です。

PRESENTATION

共同研究仮説

拡散防止システムのさらなる改良と社会実装に向けた取り組み

共同研究仮説01

・拡散防止システムの実用化
・拡散防止システムの技術輸出
・安心・安全な農と食の実現

拡散防止システムの実用化

種苗・育種業界の皆様へ

共同研究により、本拡散防止技術の遺伝子組換え作物への導入と社会実装を進め、遺伝子組換え作物の栽培や利用により懸念される環境問題を根本的に解決したいと考えています。また、本システムのさらなる改良や有用遺伝子組換え作物の開発についても共同で取り組んでいきたいと考えています。

拡散防止システムの技術輸出

アグリテック企業の皆様へ

本技術は国内はもとより海外での実用化も重要です。そこで、海外への技術輸出や海外特許の取得などを検討しており、そのような面でご協力いただけるパートナー企業様を求めています。

安心・安全な農と食の実現

農業業界、食品業界

本技術成果は最終的には農業従事者や一般消費者に還元されます。将来的な安心・安全な農と食を実現するために協力して普及に取り組みたいと考えています。

RESEARCHER

研究者

大谷 真広 新潟大学 農学部 准教授
経歴

<経歴>
2015年4月 – 2015年6月 新潟大学自然科学研究科 博士研究員
2015年7月 – 2017年3月 新潟大学自然科学研究科 特任助教
2017年4月 – 2021年3月 新潟大学自然科学研究科 助教
2021年4月 – 2024年9月 新潟大学農学部 助教
2024年10月 – (現職)   新潟大学農学部 准教授
<主な研究内容>
・植物バイオテクノロジーを用いた有用作物の開発
・花の色や形、草姿などの園芸形質を決定する分子メカニズムの解明
・南極のコケ植物における環境適応メカニズムの解明

〇 研究室ホームページ
https://mastany.wixsite.com/plant-biotech-nu
〇 研究業績などの詳細については以下のサイトもご覧ください。
https://researchmap.jp/MasTany

研究者からのメッセージ

ラボで開発した技術や製品を一般社会で活用したい!

私は様々な植物を対象として、遺伝子組換えやゲノム編集などのバイオテクノロジーを利用した有用品種の開発や新規技術開発を進めてきました。研究室の中で得られた成果を外に出すことはこれまでなかなか叶わなかったのですが、今後は社会実装、実用化に向けて精力的に活動していきたいと考えています。ぜひご協力をお願いします!