2023年度公募 seeds-4903 - 【中部】 ループヒートパイプによる太陽熱エネルギー利用
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VISIONビジョン

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VISION

ビジョン

どこでも容易に太陽熱を利用できるようにして、化石燃料消費を削減する

電力を使わずに太陽熱を利用できるシステムを開発し、エコな加熱を各種産業に普及する

本研究で開発するループヒートパイプ式太陽熱利用システムによって、太陽熱を利用して施設園芸における温室ハウスの加温を実現し、ボイラーでの化石燃料使用量を削減する。本システムは電気、水道圧力を必要としないため、周囲のインフラを必要とせず過疎地などでも場所を選ばず設置できる。豪雪地における太陽熱を利用した融雪などにも適用可能である。

USE CASE

最終用途例

太陽熱を使った加熱を活用することにより、省エネ、カーボンニュートラルに貢献

USE CASE 01温室ハウスなど施設園芸での加温設備における省エネ、燃料削減に貢献

APPLICATION

APPLICATION

太陽熱で室内加温を補助

温室ハウスに本システムを導入することにより、太陽熱(最大1,000W/m2程度)を利用して室内加温を補助することができます。

USE CASE 02豪雪地における太陽熱を利用したパッシブな融雪が実現可能

APPLICATION

APPLICATION

電力が利用できない場所における太陽熱を利用した融雪

太陽熱で融雪することによって、例えば豪雪地に設置されているセンサー等が雪で埋没することを防ぐことができます。

STRENGTHS

強み

電力や水道圧力との接続を必要としない、新しい太陽熱利用システム

STRENGTHS 01

水道管との接続や電気配線が不要なので、設置が容易になります。

本技術で利用するループヒートパイプは、多孔体の毛細管力を利用して内部の作動流体を循環させて熱輸送を行います。太陽熱によって集熱部が暖められれば自動的に作動流体が循環し始めます。そのため太陽熱温水器とは異なり、機械式ポンプが必要でなくなり、電力や水道圧力を必要としない太陽熱利用システムとなります。

TECHNOLOGY

テクノロジー

集熱部である蒸発器内の熱流動現象の解明と予測

TECHNOLOGY 01

蒸発器多孔体内の気液二相流を可視化や数値計算によって解明

多孔体内の気液二相流に関する基礎的な研究を行ってきました。多孔体内気液二相流の可視化(図d)、数値シミュレーション(図e)、多孔体特性計測および計算(図f)などを行ってきました。またこれまでにいくつものループヒートパイプを製作してきており(図a-cなど)、設計や製作に関する詳細な知見を有しています。

PRESENTATION

共同研究仮説

要素技術の開発などによって高性能化、低コスト化を行い、温室ハウス等で本システムの有効性を実証

共同研究仮説01

温室ハウスでの実証

温室ハウスで試験し、省エネルギー性を評価

実際の温室ハウスのサイズに合わせた本システムを開発し、実装し試験を行い燃料や電力消費の削減量を検証します。温室ハウスメーカーや太陽熱温水器メーカーなどを想定しています。

共同研究仮説02

太陽熱集熱器および多孔体の開発

本システムに適用できる太陽熱集熱器および多孔体の開発

本システムに適用できる真空管などの太陽熱集熱器(集熱塗膜、断熱構造、熱伝導構造)、蒸発器内に設置する比較的大きなサイズで低コストな多孔体(細孔径10μm程度)を素材メーカーなどと共同で開発し、本システムの高性能化や低コスト化に役立てます。

LABORATORY

研究設備

ラボスケールの太陽熱利用ループヒートパイプ

LABORATORY 01

ラボスケールの太陽熱利用ループヒートパイプ

太陽熱を電気ヒーターで模擬した実験室における本システム(集熱部は40cm×40cm)の動作実証に成功しております。

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RESEARCHER

研究者

西川原 理仁 国立大学法人豊橋技術科学大学大学院工学研究科機械工学系 助教

研究者からのメッセージ

一緒にカーボンニュートラル社会の実現に貢献しましょう。

太陽熱は自由に使用できるエネルギーです。太陽光パネルと違い熱として利用することで効率の良い加温設備を構築することができます。これによって化石燃料消費を削減でき、暖房費をおさえてかつ二酸化炭素の排出量を抑えることができます。既存の数多くの温室ハウスに実装し、施設園芸の脱炭素化に貢献しましょう。施設園芸以外でも本システムが利用できそうな応用があればご相談下さい。