2022年度公募 seeds-2569 - 【北海道・東北】 高活性塩基による有機分子への実践的CO2固定
  • 食品・農業
  • 素材
  • 新素材
  • 生産・加工
  • #二酸化炭素
  • #医薬品
  • #温室効果ガス
  • #芳香族含有カルボン酸
  • #農薬
  • #液晶
  • #染料
  • #炭素-水素結合変換
  • #ブレンステッド塩基
VISIONビジョン

このシーズに
問い合わせる

VISION

ビジョン

有機分子への実践的CO2固定反応の開発

多様な基質が利用できる基質適応範囲の広い反応系の開発

ブレンステッド塩基による芳香族カルボン酸の合成としては、古くは1860年に、フェノール類のカルボキシル化反応が実施できることが見出された。これは化学工業において今でも利用されている重要な反応である。例えば、この反応で得られる安息香酸類は医薬品、農薬、防菌剤、あるいは液晶ポリマーの原料として用いられる。しかし、これまでのところ、フェノール類以外の芳香族含有化合物への展開はごく限定的な状況にある。本研究では、多様な基質が利用できる基質適応範囲の広い反応系を開発することを目的とする。産業界の多分野で利用できる実用的な反応として確立することを目指す。

USE CASE

最終用途例

医農薬品、染料、液晶

USE CASE 01医農薬品、染料、液晶の基本骨格を効率的かつ網羅的に供給する方法論を開発する

APPLICATION

APPLICATION

医農薬品、染料、液晶分子の開発

芳香族含有カルボン酸誘導体は、医農薬品、染料、液晶等の機能性物質に広く見られる構造モチーフである。本研究は、二酸化炭素を1炭素源として、これら高付加価値物質の合成法を確立する。

STRENGTHS

強み

複合ブレンステッド塩基によって、従来法と比べて格段に幅広い基質適応範囲をもつCO2固定化を実現する。

STRENGTHS 01

幅広い基質適応範囲をもつCO2固定化反応の開発

本研究の基礎研究を進め、以下の総説を発表している。https://www.heterocycles.jp/newlibrary/libraries/abst/26839

TECHNOLOGY

テクノロジー

高活性な塩基の調製に基づく効率的CO2固定化反応の開発

TECHNOLOGY 01

高活性な塩基の調製に基づく効率的CO2固定化反応の開発

(公社)有機合成化学協会 有機合成化学奨励賞, 第49回複素環化学討論会 Chemical Science Presentation Prize, 東北大学大学院薬学研究科長賞, (公社)有機合成化学協会 日本触媒研究企画賞, 日本薬学会東北支部 日本薬学会東北支部奨励賞, 積水化学 積水化学自然に学ぶものづくり奨励賞など。

PRESENTATION

共同研究仮説

工業化を志向したカルボキシル化反応の確立

共同研究仮説01

カルボキシル化反応のスケールアップ

カルボキシル化反応のスケールアップ

企業との共同研究によって、反応系のスケールアップに取り組む。100キログラムからトン単位の反応を予定しており、企業が所有する専用の反応容器を用いて実施する。化学・石油化学・製薬・高分子化学系企業との研究を想定している。

EVENT MOVIE

イベント動画

RESEARCHER

研究者

重野真徳 東北大学(准教授)
経歴

■経歴

2009年9月京都大学博士(工学)取得

2009年10月東北大学大学院薬学研究科 助教

2016年4月東北大学大学院薬学研究科 講師

2019年12月東北大学大学院薬学研究科 准教授

■研究室ホームページ

http://www.pharm.tohoku.ac.jp/~henkan/lab/henkan_top.html researchmap: https://researchmap.jp/read0150002

研究者からのメッセージ

有機分子への実践的CO2固定化反応の開発

CO2を有効活用する技術の確立がSDGsから望まれています。本研究は、特に有機分子へのCO2固定化によって、芳香族含有カルボン酸を実用的に合成する方法論を確立します。芳香族含有カルボン酸は医薬品や機能性材料等の高付加価値の重要な基本骨格に位置付けられます。本研究で確立する技術を用いて、循環経済の構築に貢献することを目指します。