2020年度公募 seeds-0219 - 【近畿】 植物バイオマスから環境調和型プロセスでつくるリグニン素材
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VISIONビジョン

VISION

ビジョン

低コスト、環境低負荷のプロセスで新しいリグニン素材を創出し、脱炭素社会の実現に貢献する

環境低負荷のプロセスで新しいリグニン素材を創出し、脱炭素社会の実現に貢献する

植物バイオマスの利活用にあたっての難関はリグニンの除去です。バイオマス変換においてリグニンは、分解、縮合、化学修飾、変性を受けるため、高品質素材原料として、リグニンを活用することが困難でした。そこで本研究では、リグニンと多糖を低変性高分子として効果的に成分分離するリグノセルロース変換法を開発し、低コスト、環境低負荷のリグニン取得プロセスを構築します。さらに、リグニンおよびリグノセルロース高分子を起点に、高付加価値素材原料を開発します。

脱炭素社会にむけた環境負荷の少ないプロセスと商品素材の開発

環境問題解決を背景に脱炭素社会化に向けた研究が進んでいます。本研究では、環境負荷の少ないプロセスによって、ユニークな特性をもつ天然型リグノセルロース高分子素材を創出し、幅広く低炭素社会・SDGs に貢献することを目指します。具体的には、脱炭素、自然由来、かつ高い生体適合度などの特徴を有する高機能素材、有機カプセル、UV 吸収剤などをリグノセルロースから創出し、各種新商品開発に活かすとともに、その商品の普及によって脱炭素社会の実現に貢献します。

USE CASE

最終用途例

バイオマス由来の特性を生かしたマイクロカプセルの活用

USE CASE 01生体適合性の高い薬剤キャリアの実現

APPLICATION

APPLICATION

薬剤輸送キャリア (DDSカプセルなど)

本カプセルは天然バイオマス由来であり、生体適合性が高く、低毒性です。各種化合物、特に薬剤輸送システム DDS(ドラッグデリバリーシステム)等への活用が考えられます。

USE CASE 02天然バイオマス由来の体に優しいUV吸収剤

APPLICATION

APPLICATION

皮膚へのダメージが少ない日焼け止め剤

リグノセルロース微粒子はUV-A 吸収域が広いため、日焼け止め等のスキンケア製品への活用が考えられます。

MARKET

MARKET

耐光性塗料・コーティング剤

UV-A 吸収域まで広がる紫外線吸収帯は、耐光性塗料、コーティング剤などへの活用が期待されます。

USE CASE 03油性と水性の長所を併せ持つエマルション型インク

APPLICATION

APPLICATION

バイオマス由来のグリーンインクの開発

リグノセルロースエマルションから産業用インクジェット等で応用可能なバイオマスインク剤としての展開が期待されます。

STRENGTHS

強み

従来技術よりも環境低負荷のグリーンプロセスでリグニンを創出

STRENGTHS 01

新しい環境調和型変換法による低変性リグニンの取得

工業リグニンは一般に、変性、再結合を受けるため高度素材化が難しいです。本技術はリグニンと多糖を天然型高分子として分離する新しい環境調和型変換法です。

TECHNOLOGY

テクノロジー

リグノセルロース高分子変換法及びマイクロカプセル創出技術

TECHNOLOGY 01

リグノセルロース高分子変換法

リグニンは維管束植物全体に存在する天然高分子ですが、取得するためには、分解、溶解が必要であり、程度の差はあれ、分解、縮合、化学修飾、変性を受けるため、高品質素材原料としての利活用が困難です。本技術では、リグニンと多糖を低変性高分子として効果的に成分分離する環境調和型のリグノセルロース変換法を開発しています。さらに、リグニンおよびリグノセルロース高分子を出発として、高付加価値素材原料を開発しています。具体的には、利活用技術障壁が高いリグノセルロースから分子集合能を利用した微粒子素材等を開発し、その創出プロセスの最適化、物性評価、高機能化を実施しています。

TECHNOLOGY 02

リグノセルロースマイクロカプセルの創出

天然型のリグノセルロース高分子からマイクロカプセルの作製に成功しております。バイオマス由来の再生産可能かつ生分解性のマイクロカプセルは、既存のマイクロカプセルの石油代替、低炭素化と環境中へのマイクロプラスチック放出問題を解決する画期的な新素材として期待されます。低環境負荷、環境中での生分解性、低毒性、生体適合性といった特性は、環境中におけるマイクロプラスチック問題の解決に寄与し、ファインケミカルとしての新素材の他、食品、医療、化粧品など幅広い分野のニーズに合致します。

PRESENTATION

共同研究仮説

環境調和型リグノセルロース変換法の社会実装に向けた共同研究

共同研究仮説01

リグニン、セルロース素材の製造プロセスの開発

リグニンおよびセルロース素材の創出を社会実装

環境調和型リグノセルロース変換法による、リグニンおよびセルロース素材の創出を社会実装するための製造プロセスの開発に関する共同研究を想定しております。

共同研究仮説02

薬剤キャリア、紫外線吸収素材、バイオマスインク等の開発・生産

リグノセルロースカプセルの社会実装

リグノセルロースカプセルの社会実装に向けた研究開発、例えば、薬剤キャリア、紫外線吸収素材、バイオマスインク、塗料、機能性高分子などの研究開発に関する共同研究も想定しております。

LABORATORY

研究設備

天然高分子および化合物の分離、分析、解析を実施しています。

LABORATORY 01

リグノセルロース高分子の分離分析装置

主な装置は、NMR、質量分析計、各種分光光度計、HPLC、蛍光/透過/電子顕微鏡等、微粒子測定装置、各種粉砕前処理、マイクロ波反応装置等です。リグノセルロースの分析に特化した発展的な解析が可能です。

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EVENT MOVIE

イベント動画

RESEARCHER

研究者


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西村裕志 京都大学生存圏研究所
経歴

略歴
2003年京都大学工学部工業化学科卒業/2009年京都大学大学院農学研究科博士後期課程修了、博士(農学)/京都大学生存圏研究所博士研究員、ミッション専攻研究員、京都大学エネルギー理工学研究所日本学術振興会特別研究員を経て 2012年京都大学生存圏研究所助教、現在に至る。

研究テーマと抱負
質バイオマス、リグノセルロースの精密構造解析と、木材腐朽菌(きのこ)による炭素分解システムを通じて環境調和型バイオマス変換法を探っています。

業績
2010年 Lignobiotech One (International conference in Reims, France) Poster prize
2019年 新化学技術推進協会 新化学技術研究奨励賞 (第8回)

研究者からのメッセージ

植物バイオマスからの高付加価値素材原料創出による低炭素、環境調和型循環社会の実現

豊かな自然と調和した暮らしを続けるために、化石資源の急激な消費社会から持続可能な資源の循環利用社会への転換が求められています。植物バイオマスは再生産可能な有機資源です。森林の育成と自然生態系の保全とともに、新技術によってバイオマス資源を有効に利活用することが大切です。バイオマスの利活用は短期的にはコスト、性能面で石油製品と比較すると競争力が弱いですが、地球規模の大きな目標・理念を共有し、長期的な視点で参画いただける企業と共に進めていきたいと考えております。特にバイオマスからの高付加価値素材原料の創出が鍵になると考えています。私たちは、新規のグリーンプロセスにより木材、草本などの植物バイオマスからリグノセルロース高分子の成分分離、新素材原料の創出を行っております。特に高分子リグニンならではの特性を活かした研究、例えばリグノセルロースカプセルの創製に成功しております。持続可能な低炭素、環境調和型循環社会の実現に貢献する長期的なビジョンを共有したいと希望しています。