NEDO 官民による若手研究者発掘支援事業 「若サポ」
若手研究者産学連携プラットフォーム
研究の成熟度
TRL1
基本原理・
現象の確認
基礎研究
TRL2
原理・現象の
定式化
基礎研究
TRL3
実験による
概念実証
応用研究
TRL4
実験室での
技術検証
応用研究
TRL5
使用環境に
応じた技術検証
実証
TRL6
実環境での
技術検証
実証
TRL7以上
実環境での
技術検証
※TRL(TRL(Technology Readiness Level):特定技術の成熟度を表す指標で、異なったタイプの技術の成熟度を比較することができる定量尺度
このシーズに
問い合わせる
ビジョン
最終用途例
APPLICATION

水は安全性・冷却性等が良いが、鉄などが錆びる問題があった。電気防錆加工法では工作物を陰極として微弱電流を供給して電気化学的に防錆することで、油剤・防錆剤を使用せずに、水だけで錆びない加工を可能にした。
MARKET

世界の製造業(工作機械使用)が対象となる。水加工では油剤など薬品を使用しないため、高コストの加工液廃液の削減ができ、公害防止のほか、省資源・省エネ・省コストとCO2削減でのSDGs対応ができる。
IMPLEMENTATION

水加工で加工液廃液の大幅削減。
参考:
西川尚宏:SDGsに対応した水加工システム(電気防錆加工法システム)について、砥粒加工学会誌、Vol. 68, No. 5, p.242-245(2024)
APPLICATION

従来工作機械は主に鉄材で製作され水を流すと腐食し損壊する。そこで水加工のため耐水耐食加工機(水加工機、例:平面研削)を開発している。コーティングし素材を樹脂やステンレス等にし機体に電気防錆をしている。
MARKET

世界の工作機械メーカーが対象となる。今後世界人口増加で伸び続ける製造業に比例し市場拡大が予想され、水のみを加工液にできCO2大幅削減・公害防止するSDGs対応工作機械での競合優位性が期待される。
IMPLEMENTATION

オイルから水へパラダイムシフトの理想技術。
https://www.chubu.meti.go.jp/b35innovation/meetupchubu/event/pdf/slide71-6.pdf
APPLICATION

使用した水に含まれる切屑や錆(切屑が水中で腐食)、イオン、雑菌等を除去する新しい濾過系の水循環再生システムを開発した。イオンまで除去でき非汚染超精密加工や水質調整、セシウム等汚染物除去などに応用可能。
MARKET

水循環再生システムで、加工工場で水のリサイクルや水質調整(どこの水でも一定水質に)や浄水生成で市場が期待され、イオンサイズまで不純物除去の水で非汚染超精密加工ができ先進加工にて新たな市場も期待される。
IMPLEMENTATION

クリーン水使用の水加工で高付加価値実現へ。
https://www.chubu.meti.go.jp/b35innovation/meetupchubu/event/pdf/slide71-6.pdf
強み
これまで様々な環境調和型加工法が開発されてきた。本研究の水加工では、水の冷却性(熱伝達率)は空気の約20倍・油剤の約5倍で、潤滑性もあり、廃液は水で、環境性、省エネ・省資源性が高く、高品質・高生産性でも優位性が期待できる。水仕様加工機、濾過システムなど一連の工作機械システムを構築し、類似研究は無い.
水のみ使用した機械加工の水加工は、理想技術(聖杯技術:Holy Grail Technology)だが、水での錆[腐食](製品(工作物)・工作機械・切屑の錆や水再生・雑菌問題)等で約150年できなかった。その解決をし水加工を実現したのが水加工システムである。ゼロイチを実現しSDGs対応商用機開発も進む。
水マシニングセンタ、水心なし研削盤等といった水加工商用機開発が進み、今後様々な機種へ水加工システム搭載を進めようとしている。そして世界製造のオイルレス化でSDGs貢献を目指す。さらに起業化での普及化も進めようとしている。
実績:
Jetro J-StarX・中小機構FASTAR12期(2024)等。
テクノロジー
本研究では、機械加工(切削・研削等)において、水のみを加工液として使用する一連の工作機械システムである水加工システム(電気防錆加工法システム)を提唱し、研究開発してきている。本システムは電気防錆加工法を登載して水加工を行う耐水耐食加工機(図の例では平面研削)と、加工後の水を浄化再生する水循環再生システムなどからなる。独自に提唱・開発をしている新システムであり、環境対応加工への関心の高まりから国内外で高評価を受けている。
【主な表彰】
2012年 砥粒加工学会賞熊谷賞、日本機械学会奨励賞(研究)、砥粒加工学会奨励賞
2013年 精密工学会技術奨励賞
2014年 文部科学大臣表彰 若手科学者賞など
水循環再生システムを使用すれば、逆浸透膜等を使用しているため、水中に含まれる様々な不純物粒子(切屑、脱落砥粒、錆、イオン、雑菌など)を、従来の濾過では除去が困難なイオンサイズ(~0.1nm)まで除去することができる。これにより残留切屑等での工作物のスクラッチを防ぎ、非汚染超精密加工が簡易にできると期待される。
【主な表彰※上記からの続き】
2018年 Young Researcher Award (KSPE at PRESM2018 International Symposium on Precision Engineering and Sustainable Manufacturing)など
共同研究仮説
水加工システムは、従来工作機械(機種・用途ごと)のほぼ全てに適用可能なプラットホーム技術である。水加工システムを各工作機械メーカーの各機種に登載できれば、製造業での環境負荷低減・CO2削減目標(2030年46%削減、2050年100%削減カーボンニュートラル)やSDGs達成に大きな貢献が期待できる。
水加工技術は様々な応用が考えられる。水循環再生システムでは、イオンまで除去できる浄化性能から除去しにくい汚染物(セシウムCsなど)も除去できる。また、海外等水質が異なっても水質調整ができる。この濾過や水質調整でのメンテ性や性能改良などが検討される。(他応用例:水を静圧媒体に利用した水スピンドル等)
研究設備
工場環境のクリーン化(汚れ・臭いなど防止)や作業者健康被害防止,加工廃液処理削減を目指して,生産現場で水加工機(図は平面研削機)による実際の製造(部品加工等)への利用を目指し,研究開発・検証を行っている.【産学連携・共同研究】
加工用水のリサイクルのほか様々な用途が考えられる水循環再生システムは、水加工機とのセット化のほか、その他の用途で単体での利用が考えられる。そこで、ビジネスの一環として単体での商用化を目指して、研究実験機と同等の浄化度・浄化流量(10L/min以上)でスリム化した商用実験機も開発している。
上記の他、油剤や防錆剤を使用せず、加工後の工作物を水中で長期保管する電気防錆水中保管法を開発している。付随して水から出した後も耐食性向上の被膜生成も開発(特許第5598841号)。
その他、今後情報紹介(水加工ネットワーク):
http://web.cc.iwate-u.ac.jp/~nkawa/
イベント動画
研究者
■経歴
2006-2007 岩手大学工学部 助手
2007-至現在 岩手大学理工学部 助教
2014-至現在 浙江工业大学超精密加工研究中心 客座教授(兼業)
2019-至現在 理化学研究所 客員研究員(兼業)
2020-2021 浙江工业职业技术学院机械工程学院客座教授(兼業)
2020-2024 南京星合精密智能制造研究院有限公司 海外特聘研究員(兼業)
■参考
世界に誇る岩手大学の先端研究pdfのp.17-18あたり
https://web.archive.org/web/20221209201121/https://www.iwate-u.ac.jp/research/latest/pamphlet.html
水加工(電気防錆加工法)システムのための水循環再生系の部分的商用化の検討
https://michinoku-academia-startup.jp/michinokugapfund2021/mgf2021-04/
CV(Curriculum Vitae): Naohiro Nishikawa
https://www.chubu.meti.go.jp/b35innovation/meetupchubu/event/pdf/slide71-6.pdf#page=71
特許:特許第5598841号、特許第6841500号等
【工作機械メーカー】水のみを加工液にする無害ゼロエミッション指向の水加工システムを搭載した工作機械である、水心なし研削盤(経産省R7 Go-Tech)、水マシニングセンタ(経産省R4 Go-Tech)商用機開発。工作機械で水を静圧媒体とした水スピンドル等開発(経産省H26 サポイン)。カーボンニュートラル適応の省資源・省エネ・CO2削減が期待され、水加工機の新機種増加(メーカー機種等)のため共同研究や協業、技術移転を希望中(水加工システム実装の知財・ノウハウ有)。
【製造企業(工作機械ユーザー)】クリーン製造技術の水加工システムの現場導入検討をしている。購入や量産で使用要望、連携等を希望中。
本シーズに関連する論文
本シーズ以外の論文