2024年度公募 seeds-5546 - 【関東】 動的X線イメージングを利用した微細構造の変形挙動観察
  • 自動車・機械
  • 素材
  • ケミカル
  • 機械工学
  • 材料工学
  • 新素材/高付加価値素材
  • 3Dプリンティング
  • センサ・計測・解析
  • #金属
  • #画像処理
  • #高分子材料
  • #X線イメージング
  • #動的観察
  • #微細構造
  • #機械的特性
VISIONビジョン

このシーズに
問い合わせる

VISION

ビジョン

革新的な材料物性評価法により、我が国の産業競争力の向上に貢献する

材料の機械的特性をスピーディーに同定

シンクロトロン放射光を活用することでX線透過像やX線CT(Computer Tomography)を短い時間で観察することができるようになっています。本研究では、ダウンサンプリング撮影技術の応用や、極低速運転可能な材料試験機を開発し、シンクロトロン放射光におけるX線イメージングと併用することにより、動的条件下の材料内部の微細構造の力学挙動を可視化します。併せて、得られた過渡的画像データから材料の構成則を生成するマテリアルインフォマティクスシステムを開発します。

USE CASE

最終用途例

複合材料の機械的特性発現のメカニズム追及

USE CASE 01破壊の瞬間を捉える

APPLICATION

APPLICATION

CFRPの界面剥離の瞬間を捉え、その要因を解明する

CFRPでは炭素繊維と母材樹脂の界面強度が機械的特性に大きな影響を与えます。例えば、繰り返し荷重を加えた際の微小な欠陥の成長をX線CTで捉えることができれば、その対策を立案することが可能となります。

USE CASE 02構成則の自動生成

APPLICATION

APPLICATION

高分子材料の構成則同定をより簡便に

動的条件下の材料内部の微細構造の力学挙動を可視化し、画像処理と深層学習と併用することで、材料の構成則を同定する。

STRENGTHS

強み

ダウンサンプリング撮影×独自開発の小型かつ極低速稼働の材料試験機×画像処理

STRENGTHS 01

動的条件下でのマイクロX線CTに強み

X線CTとは測定対象物を0から180度回転させながら透過像を撮影し、ポスト処理により断層像を得る技術のことです。そのため、動的条件下の観察には不向きです。この課題解決のために、ダウンサンプリング撮影技術や微低速運転可能な小型材料試験機を開発し、材料試験時のX線CTその場観察を実現しています。

TECHNOLOGY

テクノロジー

複合材料内部の微細構造の挙動の解明

TECHNOLOGY 01

引張加振下の複合ゴム材料のひずみ分布把握

SPring-8の試験設備に搭載可能な加振試験機を開発し、ダウンサンプリング撮影を利用したX線CTによって複合ゴム材料の動的X線CTを実現した。画像内の特徴点を追跡する画像処理を行うことで、微細構造の局所ひずみを計算、3次元ひずみ分布を可視化した。その結果、局所ひずみ振幅のばらつきが複合化によって変化することを明らかにした。

PRESENTATION

共同研究仮説

動的条件下のX線イメージング技術の開発

共同研究仮説01

タイヤと路面の実接触面積の測定

タイヤのゴム物性×路面凹凸に依存する摩擦係数

タイヤと路面間の摩擦特性の把握は適切にタイヤ力をコントロールするために重要な情報である。タイヤと路面の実接触状態がどうなっているのかX線CTを使って可視化する。

共同研究仮説02

新規材料の微細構造の動的挙動観察

変形挙動と機械的特性

微粒子複合化により変形阻害がおき、機械的特性が発現するような材料では、ひずみ分布に特徴的な傾向が観察されるはずである。変形挙動と機械的特性を紐づける技術(マテリアルインフォマティクス)を構築することにより材料開発の効率化を図る。

RESEARCHER

研究者

松原 真己 早稲田大学 理工学術院 准教授(テニュアトラック)
経歴

タイヤメーカーの生産技術部に3年ほど勤めて、大学教員になり10年以上経ちました。頭が切れるというより、突発的かつ強引に物事を進めるタイプです。

https://researchmap.jp/matsubara_masami

研究者からのメッセージ

何か面白いことを

まだ誰も観察できていない現象を”見る”技術を開発し、”観る”技術を一緒に確立しましょう。