2022年度公募 seeds-2554 - 【関東】 金属元素を用いずに金属調光沢を発現!水溶性インクから調製する金属調光沢材料の開発
  • エレクトロニクス
  • 自動車・機械
  • インフラ(資源・エネルギー)
  • 素材
  • 化粧品
  • 新素材
  • 化学
  • 金属
  • #金属調光沢
  • #オリゴマー
  • #水溶性インク
  • #塗布膜
  • #導電性高分子
VISIONビジョン

このシーズに
問い合わせる

VISION

ビジョン

低環境負荷な金属調光沢材料を開発

軽く、腐食せず、環境に優しい金属調光沢材料

一般的な金属光沢塗料は、金属フレークを展色剤中に分散させることで光沢を発現しています。しかし、金属の使用が腐食や色ムラの発生などを引き起こします。本研究では、金属を含まない有機高分子で金属調光沢を実現するため、これまでの金属調光沢塗料よりも軽く、腐食しにくいといった特徴があります。また、光沢膜は有機高分子からなる色素粉末を水に溶かした水溶性インクを基板に塗布することで調製します。有機溶媒を使う必要がないため、環境に優しいインクから様々な物に金属調光沢を付与することができると期待されます。

USE CASE

最終用途例

塗料、筆記具、化粧品、電子材料など、様々な分野へ展開

USE CASE 01塗料や筆記具などへの展開

APPLICATION

APPLICATION

既存の金属調光沢塗料の代替として

金属による腐食や詰まりが起こらないので、これまでの金属調光沢塗料の代替として、またこれまでの金属調光沢塗料では用いることができなかった材料への展開が期待できます。

USE CASE 02化粧品や医療用ウィッグへの利用

APPLICATION

APPLICATION

人の体と接する物への利用が可能

有機溶媒を必要としない水溶性インクから金属調光沢膜を調製するため、人や自然環境に優しい材料です。そのため、人の体に接するような化粧品や医療用ウィッグへの応用が期待できます。

USE CASE 03別用途での使用一例

APPLICATION

APPLICATION

有機電子材料への展開

原料色素は、導電性高分子からなります。金属調光沢材料としてではなく、電子材料への利用なども可能です

STRENGTHS

強み

金属元素を含まないことによる利便性

STRENGTHS 01

金属を含む塗料ではできなかったことが可能になる

金属を含まないので、金属を含んでいる塗料で起きる腐食による色の変化、金属フレークの沈殿による色ズレなどが起こりません。また、色素原料を水に溶かすことで水溶性インクを調製できるので、有害な有機溶媒を使う必要がありません。これらの特性は、これまでの金属調光沢塗料では難しかった分野への展開を可能にします。

TECHNOLOGY

テクノロジー

化学合成による簡便な色素粉末の製造

TECHNOLOGY 01

化学合成による簡便な色素粉末の製造

金属調光沢膜の原料となる色素粉末の調製に用いる試薬や合成テクニックに、特別なものはありません。研究室レベルでも、数百ミリグラムからグラムスケールの合成まで、必要に応じて作り分けることができます。その後は、色素粉末を水に溶かして、基板の上に塗布し、乾燥させることで簡単に金属調光沢膜を作成することができます。

TECHNOLOGY 02

色調調整が可能

色素原料の合成条件を変えることで、金属調光沢の色調を制御することが可能です。金色調光沢だけでなく、銅色調光沢膜の調製も可能になりました。今後、合成方法を改良していくことで、色調の精密な制御や金や銅色調以外の様々な金属調光沢色の発現が可能になると考えています。また、色だけでなくインクの粘度や濃度も調製しやすくなると期待しています。

PRESENTATION

共同研究仮説

様々なものに金属調光沢を付与

共同研究仮説01

誰もが扱える新しい金属調光沢材料

新しい塗料や筆記具への展開

金属調光沢膜を発現する水溶性インクを用いて、塗料や筆記具への応用に関する共同研究を希望します。また、水溶性インクの原料となる色素を大量合成してくださる企業も探しています。

共同研究仮説02

人に触れるものに使う

化粧品や医療用ウィッグへの展開

水溶性インクを用いており、金属を含まないため、環境負荷が小さい材料です。人の肌に触れる化粧品や医療用ウィッグなどへ利用できると考えています。

EVENT MOVIE

イベント動画

RESEARCHER

研究者

塚田 学 国立大学法人千葉大学大学院工学研究院
(助教)
経歴

■職歴
2010年4月〜2012年3月 日本学術振興会特別研究員(DC2)
2012年4月〜2017年3月 東京理科大学理工学部工業化学科 助教
2017年4月〜2019年2月 広島大学大学院工学研究科

次世代自動車技術共同研究講座 共同研究講座助教
2019年3月〜現在    千葉大学大学院工学研究院 助教

■webページ等
研究室HP: https://www.f-eng.chiba-u.jp/hoshino-tsukada/
researchmap: https://researchmap.jp/satorutsukada
ORCID ID: https://orcid.org/0000-0003-0175-6152
YouTube(0:31〜3:30): https://youtu.be/4OgkeXgvVbQ?t=31

研究者からのメッセージ

輝く材料で輝く未来を創りたい

基礎と応用の両方の視点を持って研究に取り組んでいます。上記で考えた応用案以外の提案にも積極的に挑戦していきたいと思っています。光り輝く新しい材料の実用化を目指して、共同研究をさせていただければ幸いです。