2023年度公募 seeds-4920 - 【近畿】 二酸化炭素を100%原料とした固体炭素や炭化物類の製造
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研究の成熟度

  1. TRL1

    基本原理・
    現象の確認

    基礎研究

  2. TRL2

    原理・現象の
    定式化

    基礎研究

  3. TRL3

    実験による
    概念実証

    応用研究

  4. TRL4

    実験室での
    技術検証

    応用研究

  5. TRL5

    使用環境に
    応じた技術検証

    実証

  6. TRL6

    実環境での
    技術検証

    実証

  7. TRL7以上

    実環境での
    技術検証

※TRL(TRL(Technology Readiness Level):特定技術の成熟度を表す指標で、異なったタイプの技術の成熟度を比較することができる定量尺度

VISIONビジョン

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VISION

ビジョン

二酸化炭素からエネルギーを取り出す

環境の「敵」を日本のエネルギー社会の「味方」へ

“減らす”のではなく、”活用”する。大気中の”ゴミ”ではなく”エネルギー資源”へ。本技術は、二酸化炭素から固体燃料の合成を可能とする新・環境技術です。炭素に価値が付くようになった新しい市場において、炭素に付加価値をつけて日本のエネルギー社会を動かす新しい合成プロセスを提案します。塩・卑金属という身の回りにありふれた材料のみを使って、固体状の炭素を生産する技術は世界に類を見ません。

USE CASE

最終用途例

高純度な固体炭素(粉末/めっき)または金属炭化物

USE CASE 01固体炭素燃料やアセチレン・メタン原料の合成

APPLICATION

APPLICATION

高純度な炭素や炭化物を固体燃料や炭化水素の原料として使用する

二酸化炭素を原料として、水分を殆ど含まず、かつ不純物の少ない固体状の炭素や炭化物を合成できます。そのため、燃焼時の副生成物が少なく不快臭もない燃料や合成材として使用できます。

USE CASE 02高機能炭素材料の合成

APPLICATION

APPLICATION

形態制御により高機能炭素材料として使用する

与える電位や電流、電解時間を制御して合成炭素のマイクロ構造を制御します。その形態に応じて高機能な材料として応用できます。

STRENGTHS

強み

二酸化炭素を原料に固体状の炭素を生み出すこと

STRENGTHS 01

「埋める」でもなく「固める」でもない、高機能な炭素材料の創製

合成法は安価・メンテナンスが容易かつアルミニウム精錬で長年にわたって技術が確立されている溶融塩電解法です。二酸化炭素を固体炭素まで還元処理できる技術は国内外で競合性が低いため、他と差別化できる新たな二酸化炭素の資源化技術になります。

TECHNOLOGY

テクノロジー

20℃~600℃の溶融塩中での電解プロセス

TECHNOLOGY 01

電解浴設計・電解パラメータの調整による炭素の構造制御

450℃・1気圧CO2下の高温溶融塩中での電解によりカーボンナノチューブの合成に成功(Suzuki et al., Electrochim. Acta, 2023.)。25℃・1気圧CO2下のイオン液体中での電解により非晶質炭素めっきに成功(Yamamoto, Suzuki et al., J.Electrochem.Soc., 2023.)。

PRESENTATION

共同研究仮説

社会実装を目指した研究

共同研究仮説01

ニーズに合った規模、化学工学プロセス、応用検証など

電解システムの設計・開発あるいは固体炭素の活用法の深掘

動作温度や生成量に応じた規模感の電解セルの設計・開発。また、合成炭素の機械的・化学的・生体工学的などの材料評価。

RESEARCHER

研究者

鈴木祐太 同志社大学 ハリス理化学研究所(助教)
経歴

2021年同志社大学大学院 理工学研究科 数理環境科学専攻 博士後期課程修了。博士(工学)。現在、同志社大学ハリス理化学研究所 助教。マテリアルズ・テーラリング研究会にて優秀賞、一般社団法人日本原子力学会新型炉部会にて優秀講演賞等。電気化学プロセスを利用した二酸化炭素の資源化、宇宙資源・エネルギー、相転移、溶融塩、電析、そしてISRU「その場資源利用」について研究を進めている。

  • リサーチマップ

    https://researchmap.jp/yutasuzuki

  • 専門領域
    • 電気化学
    • 溶融塩(高温溶融塩、イオン液体)
    • 月/火星資源(レゴリス)利用
    • 新型炉(溶融塩炉)-腐食、材料開発
  • 共同研究の経験がある企業/業界

    ENEOS Xplora とCO2からの固体炭素製造実用化のための共同研究を遂行、炭素製造とCO2削減の両立を目指している。同志社・ダイキン「次の環境」研究センター リサーチフェローを務めている。

研究者からのメッセージ

日本のエネルギー社会に一石を投じることができるのではないか

昨今の世界情勢によって、閉塞感のある日本のエネルギー社会を、環境・経済の両側面からアプローチできる本技術で動かしたいと考えています。そのためには技術だけではなく、企業様の知見、考え方や経験が欠かせません。マイノリティな技術ですが、殆ど世界に類を見ないことだけは自負しており、本技術を大きく育てるその一歩を共に考え行動していきたいと強く願っています。