π相互作用による次世代液体クロマトグラフィーの開発
生体試料や汚染水の微量分析から、天然資源や化成品の大量分取に至るまで、高速液体クロマトグラフィー (HPLC) が産業にもたらした恩恵は計り知れません。そこで本プロジェクトでは、高密度なナノカーボンの固定化によって、芳香族に由来する微弱な相互作用(π相互作用)を駆動力とした逆転の発想の分離場を開発し、HPLCでの精密分離における新しい選択肢を提供します。分離スケールの拡大にも力を入れ、微量精密分離から汎用的なミクロスケールの分離分析、さらにはリッタースケールの大量分取に対応できる実用的な分離プラットフォームの構築に挑戦します。