第一原理計算と熱流体計算、および実験の連携による革新的軽金属材料の開発
マグネシウム(Mg)の比重は鉄の約1/3、アルミニウム(Al)の約2/3と実用金属の中でも最も軽い。そのため、次世代軽量構造材料として輸送用機器部材への適用が期待されています。2001年に熊本大学で開発されたMg-Zn-Y系合金は、展伸加工することによって、延性を確保しながら、機械的強度が著しく向上するため、現在世界的に研究が行われています。一方で、Mg合金を航空機や鉄道車両の部材として使用するには、機械的強度だけでなく安全性、信頼性を確保する破壊靱性も極めて重要な材料特性であり、その改善が産業界から強く求められています。