2026年度掲載 seeds-009-0026 - 【関東】 高付加価値アミノ酸の低コスト化を可能にする電解C-Nカップリング反応の開発
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研究の成熟度

  1. TRL1

    基本原理・
    現象の確認

    基礎研究

  2. TRL2

    原理・現象の
    定式化

    基礎研究

  3. TRL3

    実験による
    概念実証

    応用研究

  4. TRL4

    実験室での
    技術検証

    応用研究

  5. TRL5

    使用環境に
    応じた技術検証

    実証

  6. TRL6

    実環境での
    技術検証

    実証

  7. TRL7以上

    実環境での
    技術検証

※TRL(TRL(Technology Readiness Level):特定技術の成熟度を表す指標で、異なったタイプの技術の成熟度を比較することができる定量尺度

VISIONビジョン

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VISION

ビジョン

電気の力で次世代医薬・農業・機能性材料を支える高付加価値アミノ酸を安価に製造する!

有機電解による高効率・低コストな高付加価値アミノ酸製造基盤を構築

5-ALAや非天然アミノ酸などの高付加価値アミノ酸は、次世代医薬、先端農業資材、機能性材料の基盤となる重要な化学品です。しかし、その製造コストの高さが社会実装の大きな障壁となっています。本研究では、有機電解を利用した新しいC-N結合形成技術により、高付加価値アミノ酸を効率的かつ持続可能に製造できる基盤技術を構築し、医療・食料・素材産業の発展に貢献します。

USE CASE

最終用途例

高付加価値アミノ酸が拓く3つの成長市場

USE CASE 01次世代医薬品の普及を加速

APPLICATION

APPLICATION

5-ALA医薬品

がん診断・治療に利用される5-ALA原料の低コスト化を実現し、医療アクセス向上と適用拡大に貢献します。

USE CASE 02非天然アミノ酸を安価に提供して高機能ペプチド創薬を支援

APPLICATION

APPLICATION

高機能ペプチド医薬品

ペプチド医薬の高機能化に必要な非天然アミノ酸を安価に供給し、新薬開発や低コスト化を後押しします。

USE CASE 03高付加価値アミノ酸を安価に提供して農業・機能性材料へ展開

APPLICATION

APPLICATION

次世代農業資材・素材原料

5-ALAの植物成長促進剤としての利用拡大や、機能性ペプチドの農薬・素材領域への活用拡大を実現し、新市場創出につなげます。

STRENGTHS

強み

高付加価値アミノ酸の製造を変える革新的な電解合成プロセス

STRENGTHS 01

短工程なアミノ酸合成を実現

有機電解を用いて炭素-窒素結合を直接形成することで、従来の発酵法や多段階有機合成に比べて合成工程の短縮が期待できます。工程数削減による製造コスト低減と生産効率向上を目指します。

STRENGTHS 02

低廃棄物・低環境負荷な製造プロセスを実現

反応駆動力として電気を利用するため、酸化剤や還元剤の使用を抑えることができます。副生成物や廃棄物の発生を低減できるほか、再生可能エネルギーとの親和性が高く、持続可能な化学品製造への展開が期待されます。

STRENGTHS 03

多様な高付加価値アミノ酸を創出

汎用的なエステルやアルデヒドを出発原料として利用し、原料構造を変えることでさまざまなアミノ酸へ展開できます。医薬品原料、農業資材、機能性材料向け分子など、幅広い用途への応用が期待されます。

TECHNOLOGY

テクノロジー

高付加価値アミノ酸を創出する電解C-N結合形成技術

TECHNOLOGY 01

直接的C-N結合形成と資源循環を両立する電解アミノ酸合成技術

有機電解を用いて炭素原料と窒素源から直接C-N結合を形成し、5-ALAや非天然アミノ酸などの高付加価値アミノ酸を効率的に製造する技術です。安価な原料から短工程で合成できるため、製造コスト低減が期待されます。また、アミノ酸製造と同時に有価物である水素を生成し、アミン源も再利用可能なため、資源循環性と環境性能を兼ね備えた次世代プロセスです。

PRESENTATION

共同研究仮説

高付加価値アミノ酸の社会実装に向けた共創パートナー募集

PRESENTATION 01

量産化プロセスの共同開発

電解反応のスケールアップ検証

アミノ酸製造メーカーや受託合成企業と連携し、電解反応のスケールアップ、生産性向上、品質評価を進めたいと考えています。産総研が反応開発を担い、企業の製造技術や設備知見を組み合わせることで実用化を加速します。

PRESENTATION 02

医薬用途の共同開発

ターゲット分子と用途探索

創薬企業や原料メーカーと連携し、5-ALAや非天然アミノ酸の有望用途を探索したいと考えています。ターゲット分子の選定から性能評価、製造プロセス設計までを共同で進め、社会実装可能性を高めます。

PRESENTATION 03

農業・機能性材料への展開

新市場創出に向けた用途開発

農業資材メーカーや素材メーカーと連携し、5-ALAやペプチド関連化合物の新規用途開発を進めたいと考えています。実用性能評価と市場ニーズの検証を通じて、新たな高付加価値市場の創出を目指します。

RESEARCHER

研究者

竹内 勝彦産業技術総合研究所 材料・化学領域 触媒化学研究部門 主任研究員
経歴

2012年に筑波大学大学院にて博士(理学)を取得。トロント大学博士研究員、京都大学助教を経て、2018年より産業技術総合研究所に着任。現在は有機電解を活用したC-N結合形成反応や低濃度CO₂資源化技術の研究開発に従事している。NEDO未踏チャレンジでは研究代表者として企業との共同研究を推進し、低濃度CO₂利用技術の創出と実用化検討に取り組んだ。これらの研究開発は、NEDO GI基金事業での実証研究に発展した。2024年には経済産業省素材産業課に出向し、研究開発事業の企画・運営に携わり、市場・政策・産業界のニーズを踏まえて研究開発を社会実装へつなげる視点を培った。2022年度石油学会奨励賞受賞。

  • リサーチマップ

    https://researchmap.jp/7000009467

     

  • 専門領域

    有機金属化学
    二酸化炭素資源化
    有機電解合成
    有機ケイ素化学
    触媒化学

  • 共同研究の経験がある企業/業界

    化学メーカー

研究者からのメッセージ

高付加価値アミノ酸をもっと身近な化学品へ!

5-ALAや非天然アミノ酸は、医薬品、農業資材、機能性材料など幅広い分野で活用が期待される高付加価値化学品です。一方で、その製造には発酵法や多段階有機合成が必要となるためコストが高く、優れた機能を持ちながらも利用範囲が限定されています。例えば、5-ALAはがんの診断・治療や農業用途への応用が進む重要な化合物ですが、さらなる普及のためには低コスト化が不可欠です。また、非天然アミノ酸は次世代ペプチド医薬の重要原料であり、その価格低下は医薬品の低価格化や創薬研究の加速につながります。さらに、これまでコストが障壁となっていたペプチド農薬や機能性材料、人工酵素などの新しい用途展開も期待できます。私は有機電解を活用した新しい合成技術によって、高付加価値アミノ酸の低コスト・低環境負荷な製造を実現し、より多くの分野で活用できる基盤を構築したいと考えています。量産化、用途開発、性能評価に取り組む企業の皆様と連携し、高付加価値アミノ酸の新たな市場と価値を共に創出できれば幸いです。