2022年度公募 seeds-3147 - 【関東】 新たな抗酸化機能性アミノ酸「L-システインペルスルフィド」の生産系の確立に向けた人工酵素の開発
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VISION

ビジョン

次世代の抗酸化物質L-システインペルスルフィドの利用普及に向けて

L-システインペルスルフィドによる「医薬、化成・化粧品、農業分野」での研究、開発に貢献

アミノ酸の1種「システイン」は抗酸化作用を持つ物質として、サプリメントや医薬としてのみならず、食品や化粧品にも用いられています。今回、システインを超える抗酸化作用を持つと期待される「L-システインペルスルフィド」の人工酵素触媒による生産系の開発と、安定供給系の構築により、これまで以上の効能や作用を示す製品開発や研究展開が見込めます。

USE CASE

最終用途例

アンチエイジング化粧品やサプリメント、医薬系基礎研究、化学研究、化成品、農薬、食品添加剤

USE CASE 01抗酸化作用、ホルモンなどの生理活性物質としての作用、還元剤、活性硫黄の付加試薬

APPLICATION

APPLICATION

サプリメントや製品に微量の添加剤として含ませる

システインの代替品として、対象商品に、より高機能、高付加価値を与える。

STRENGTHS

強み

人工酵素という選択肢

STRENGTHS 01

希少なL-システインペルスルフィドを効率よく生産できる

高い抗酸化作用を持つとされるL-システインペルスルフィドは、その分不安定であることが想定されます。今回の技術は、酵素反応の、温和な条件で高効率に触媒作用を示す、というメリットを生かした反応効率のよいL-システインペルスルフィド生産系となります。

TECHNOLOGY

テクノロジー

酵素の構造解析から新たな人工酵素の機能設計へ

TECHNOLOGY 01

コンピュータ上で人工酵素の立体構造を"視覚化"し設計します。

研究代表者は、酵素のX線結晶構造解析による反応中間体の構造評価手法を確立し、この五年で、硫黄代謝系酵素の原著論文を3件、総説論文2件を報告しています。よって、今回の人工酵素の開発テーマでも、これまでの硫黄代謝系酵素の研究経験を生かし、L-システインペルスルフィドを生み出せる人工酵素を設計していきます。

PRESENTATION

共同研究仮説

L-システインペルスルフィド生産系の大規模化

共同研究仮説01

如何にして大規模スケールまで生産の規模を大きくするか

酵素の開発が完了後、大スケールでの生産系の構築が必要不可欠

バイオ系、化学系企業。(理由)化成品やバイオ系商品としての原料としての開発が必要であり、研究シーズとして本系が確立されれば、大量生産のノウハウを持つ企業との共同研究が理想的です。

EVENT MOVIE

イベント動画

RESEARCHER

研究者

藤城貴史 埼玉大学大学院理工学研究科 (准教授)
経歴

■教育歴:2011年 名古屋大学大学院理学研究科物質理学専攻

(化学系)修了博士(理学)
■職歴:2011-2015年 マックスプランク陸性微生物学研究所 ポスドク
2015-2020年 埼玉大学大学院理工学研究科 助教
2020-現在 埼玉大学大学院理工学研究科 准教授
■代表的な論文
R. Nakamura,et al, “Snapshots of PLP-substrate and PLP-product external aldimines as intermediates in two types of cysteine desulfurase enzymes” FEBS J. 2020, 287, 1138-1154.
リンクURL
http://www.saitama-u.ac.jp/entrance/scweb/column/column01/1816/
http://s-read.saitama-u.ac.jp/researchers/pages/researcher/aZwEQBIX

研究者からのメッセージ

生物学的な重要な分子とされるL-システインペルスルフィドが、新たな産業に結びつけばと思います。

ドイツから日本に帰ってきて試行錯誤し、数年前にようやく独立的に研究ができる立場になったばかりです。元々の専門は生物無機化学で、生物における重元素(遷移金属)の役割を研究してきましたが、軽元素ばかりの生体内では、硫黄は周期表上でどちらかといえば重元素の側とみなせるため、炭素や酸素、窒素にはない硫黄のユニークな化学的性質は、生命現象や生体反応を理解する上で、とても重要なものであると考えています。生物にとっての重元素(硫黄、遷移金属)に関する知識と研究経験を生かし、オリジナリティのある研究で、社会に貢献したいと考えています。