2026年度掲載 seeds-009-0019 - 【四国】 周期走査アクティブ赤外線サーモグラフィ法によるマルチスケール非破壊検査技術
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研究の成熟度

  1. TRL1

    基本原理・
    現象の確認

    基礎研究

  2. TRL2

    原理・現象の
    定式化

    基礎研究

  3. TRL3

    実験による
    概念実証

    応用研究

  4. TRL4

    実験室での
    技術検証

    応用研究

  5. TRL5

    使用環境に
    応じた技術検証

    実証

  6. TRL6

    実環境での
    技術検証

    実証

  7. TRL7以上

    実環境での
    技術検証

※TRL(TRL(Technology Readiness Level):特定技術の成熟度を表す指標で、異なったタイプの技術の成熟度を比較することができる定量尺度

VISIONビジョン

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VISION

ビジョン

m〜サブmmスケールまで検査可能な非破壊検査技術の確立を目指して

従来の各種非破壊検査技術に替わる汎用・簡便(非接触)・高精度な検査技術を研究・開発

非破壊検査技術は製品や構造物の信頼性評価において不可欠であり、その検査対象は大型の構造物から小型の製品部品まで多岐にわたる。様々なスケールの対象物に対して適用可能な簡便かつ汎用的な非破壊検査技術の可能性として、ここでは「周期走査アクティブ赤外線サーモグラフィ法」を用いたマルチスケール検査を提案する。本技術では、ランプヒーターやレーザー光を加熱源とした周期加熱と、赤外線サーモグラフィにより得られた熱画像の位相画像変換を組み合わせることで、内部異常に起因した局所的な微小温度変化を高精度に検知する技術に注目する。大型・大面積検査から、半導体製品内のサブmmスケール欠陥まで、その検査実現を目指す。

USE CASE

最終用途例

大型土木構造物の大面積検査から、半導体中の微小検査まで

USE CASE 01半導体パッケージ中のサブmmスケール欠陥の検査

APPLICATION

APPLICATION

モールド樹脂中のボイド、基板とのはく離を検出

レーザー光の高速周期走査により、半導体パッケージを面的に、短時間で周期加熱し、欠陥部で生じる微小温度変化を位相差として高精度に検知。

MARKET

MARKET

半導体製品に対する非破壊検査技術の確立が望まれる

半導体およびその関連分野の需要拡大に伴い、半導体製品に対する検査へのニーズも今後さらに増加することが予想される。

IMPLEMENTATION

IMPLEMENTATION

検査装置としての製品化、製造ラインへの導入の可能性も?

加熱源、測定器(赤外線サーモグラフィ装置)を備えた独立した検査装置としての確立・製品化の他、同機器・システムを製造ラインに組み込んでの全数検査の可能性も期待される。

USE CASE 02建物、大型土木構造物中のcm~mスケール欠陥の検査

APPLICATION

APPLICATION

コンクリートの浮き、き裂を遠隔、非接触で検出

ランプヒーターなどを周期走査させ、建物・構造物の外壁等を数m~の範囲で加熱・検査する。走査加熱による検査の大面積化と、周期性を利用した位相画像変換による高精度検査の実現が期待される。

MARKET

MARKET

近接打音検査に代わる構造物検査の可能性

非接触検査かつ大面積に対する面検査が可能であることから、従来の近接打音検査に代わる簡便かつ高効率な検査手法となり得る。

STRENGTHS

強み

検査適用の容易さ、面検査による効率化、条件最適化による高精度化

STRENGTHS 01

検査適用が容易な非接触検査

検査に際して液体などの媒介物が不要であるため、接触を嫌う対象物や、物理的な接触が不可能な対象物に対しても検査が可能。加えて、非接触であるため、生産ラインなどへの導入も容易。

STRENGTHS 02

熱画像を使った面検査による検査効率化

熱画像・位相画像を用いた面検査であることから、大面積への効率的な検査が可能。X線CTよりも大面積に、超音波顕微鏡よりも短時間でスピーディーな検査を目指す。

STRENGTHS 03

熱伝導の知見に基づく検査条件の最適化と検査高精度化

熱伝導に関する知見や伝熱シミュレーションを活用し、検査対象の材料や構造等の条件に応じた最適な走査速度や周期、および欠陥深さに応じた最適加熱周波数を探索し、高精度な検査を実現。

TECHNOLOGY

テクノロジー

周期走査アクティブ赤外線サーモグラフィ法による非破壊検査技術

TECHNOLOGY 01

周期走査加熱+位相画像変換による欠陥検出能力の高精度化

本技術は、周期走査加熱と位相画像変換を組み合わせることで、各種スケールの欠陥を高精度に検出する非破壊検査技術である。加熱源の往復走査により周期的に加熱された検査対象物の表面温度を赤外線サーモグラフィ装置で観察した後、得られた温度-時間データにフーリエ変換を行い、その周期温度変動の時間遅れを「位相値」として画像化する。位相差に注目することで、微小な温度変化を高精度に検知可能となる。走査距離や周期を調整できるため、建物タイル壁面のような大面積の対象から、小型部品まで幅広く適用可能であり、特に微小検査では高速周期加熱により、短時間での高精度な検査実現が期待される。

PRESENTATION

共同研究仮説

社会実装に向けた技術の有効性評価、および技術適用分野の探索

PRESENTATION 01

レーザー走査加熱を利用したサブmmスケール検査の有効性検証

半導体、機械部品などに対する適用可能性の検証

本技術によるサブmmスケール欠陥の非破壊検査の実証、および同技術の社会実装に向けて、検査ニーズの把握や実製品に対する技術の有効性評価などの取り組みが不可欠である。半導体、機械部品・構造などへの適用を念頭に、関連企業、メーカーとの共同研究や意見交換を行いたい。

PRESENTATION 02

ランプヒーター等の熱源を用いた大面積検査の社会実装

同技術が活用可能な分野、対象の探索

mスケールの大面積に対する非接触非破壊検査を念頭に、検査ニーズがある分野、対象物を探索中。建築・土木分野がイメージされるものの、これに限らず、本技術の利点を有効活用可能な分野、およびその関連企業との共同研究もしくは意見交換を行いたい。

RESEARCHER

研究者

石川 真志徳島大学大学院社会産業理工学研究部 理工学域 准教授
経歴

2012年3月 総合研究大学院大学 物理科学研究科 宇宙科学専攻 修了
2012年4月 東京理科大学 基礎工学部材料工学科 助教
2015年3月 徳島大学 大学院ソシオテクノサイエンス研究部 助教
2017年2月 徳島大学 大学院理工学研究部 講師
2025年7月 徳島大学 大学院社会産業理工学研究部 准教授

研究者からのメッセージ

検査のニーズ、社会実装の可能性について、ぜひ意見交換させてください

本提案技術は非破壊検査技術であることから、当然将来的な社会実装、実検査への応用を目指した研究、開発を行っております。一方で、大学・研究室レベルで実施可能な検証試験、および得られる検査ニーズの情報には限りがございます。実製品・構造を取り扱われておられる、あるいは、それらの検査業務を行っておられる現場の方々のご意見、ご協力は、我々の研究を発展させるためにも不可欠です。本技術を活用し得る対象、およびその関連分野の企業の皆様と、ぜひ意見交換の機会をいただけましたら幸いです。