2023年度公募 seeds-4784 - 【北海道・東北】 座圧データ解析による新しいドライバーの状態推定指標の開発
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VISIONビジョン

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VISION

ビジョン

ドライバーの疲労蓄積は交通事故のリスク:運転能力と判断力の低下

ドライバー疲労の早期検出技術によって安全な自動運転時代を実現する

本研究は、安全な自動運転時代の実現に向けた画期的なビジョンを具現化します。運転中のドライバーの身体的および精神的な状態をリアルタイムでモニタリングして、疲労や注意力の低下を早期に検出します。自動運転技術の普及が進む中で、人間と自動車の共存は非常に重要です。座圧センサによる疲労の早期検出は、ドライバーの安全運転に貢献するだけでなく、交通事故のリスクを低減します。自動運転車両に対する権限委譲に繋ぐことで、危険を回避することもできます。

本技術は長距離ドライブや過酷な気象条件下での運転においても有益であり、ドライバーの疲労が検出された場合、自動運転モードへの切り替えや安全な休憩の提案など、適切な対策を講じることもできます。座圧センサの可能性を駆使した本技術の研究によって、自動運転の普及に対する安全性と信頼性が向上し、交通事故の発生率を低減させる一翼を担います。

USE CASE

最終用途例

運転品質の向上に資する自動車

USE CASE 01ドライバーの姿勢や快適性をモニタリング

APPLICATION

APPLICATION

疲労検出、個別調整、そして高度な運転支援へ

疲労運転による交通事故のリスクを減少させるため、運転者が安全かつ快適に自動運転車を操作するツールとしても有用です。健康機器としての応用も可能で、座位状態の健康推定にも寄与します。

USE CASE 02ロングドライブ中の疲労検出

APPLICATION

APPLICATION

自動運転モードの切り替え支援(権限委譲)

異常を検知して自動運転モードへの切り替えを提案することで、安全な運転を続けることができます。疲労に起因する事故リスクが低減して、ドライバーと乗客の安全を確保できます。

USE CASE 03高齢者の安全運転支援

APPLICATION

APPLICATION

商用ドライバーの高齢化と運転スケジュールの最適化

適切な休憩タイミングを提案したり、休息時間の調整を行うことで、ドライバーの仕事効率が向上します。

STRENGTHS

強み

「交通安全と健康支援」両面の貢献が可能

STRENGTHS 01

非侵襲モニタリングを実現

非侵襲計測により快適性とプライバシーを確保できます。ドライバーが自然な状態で座るため、データ収集が容易です。長時間のモニタリングにも適しており、疲労検出に有用です。

STRENGTHS 02

リアルタイムで疲労を検出

意思決定の迅速性と精度を向上させ、効率と安全性を高めることができます。医療など多くの分野へ利点を提供します。

STRENGTHS 03

個人差への対応

身体特性や運転スタイルに合わせて解析と疲労判定をカスタマイズします。

TECHNOLOGY

テクノロジー

新しいドライバーの状態推定指標の開発

TECHNOLOGY 01

ドライバーの姿勢、操作、心理状態など新たな可能性を提供

身体的特性や生理学的変化と関連する可能性があり、心拍数や呼吸パターンなどの情報と組み合わせることで、より総合的な状態推定が可能(優位性)

座席に組み込まれることで非侵襲計測を実現(負担をかけることなくデータを収集できる)

リアルタイム計測により状態変化をすぐに検知して知らせることが可能(行動変容)

PRESENTATION

共同研究仮説

多様な業界の企業ご担当者様との意見交換を希望します

共同研究仮説01

- 自動車業界:安全性向上
- 運輸業界:効率的な運転支援
- 医療・健康業界:健康モニタリング

自動車業界:安全性向上

ドライバーの状態をリアルタイムで把握

運転中の疲労度を評価することで、危険な運転行動を事前に検出して、安全な運転環境を促進するための技術へと繋ぎます。

運輸業界:効率的な運転支援

体調の変化を検知

最適な休憩タイミングや運転スケジュールを提案することで、運転効率を向上させると同時に、ドライバーの健康と安全を確保します。

医療・健康業界:健康モニタリング

座位における生体情報の収集

生体の異常やストレス反応などの情報を収集することにより、特定の健康問題を早期に発見して適切な医療ケアを提供します。

RESEARCHER

研究者

湯田恵美 東北大学 大学院情報科学研究科 准教授
経歴

経歴
筑波大学大学院修了。博士(工学)[新潟大学]。東北大学 大学院工学研究科 電気エネルギーシステム専攻 助教、データ駆動科学・AI教育研究センター 助教などを経て、大学院情報科学研究科 准教授(現職)。加齢医学研究所 、未来科学技術共同研究センターを兼務。生体信号処理、生体ビッグデータ解析に関する研究に従事。動的生体情報応用研究室を主宰。

学会発表歴・実績
原著論文70以上、学会発表180以上(2023年9月現在)

代表論文
Pitfalls of assessment of autonomic function by heart rate variability
J Hayano, E Yuda
Journal of physiological anthropology 38 (1), 1-8 2019

論文リンクなど
リサーチマップ https://researchmap.jp/amy21
研究室ホームページ http://emiyuda.sakura.ne.jp

研究者からのメッセージ

大学技術を社会実装することで、より「楽しい」未来の扉を開く

「楽しい」未来を描くことは、夢物語ではなく現実的なビジョンです。大学には新しい研究を実施するための施設があり、学生など若手の斬新な発想に溢れています。私たちアカデミアが生み出す技術は、私たちの生活を根本的に変えたり、より豊かで楽しい未来を築く鍵を握っています。
2019年4月に起きた東池袋自動車暴走死傷事故をきっかけに、私たちは高齢ドライバーが引き起こす事故の原因を突き止めました(E Yuda et al. J Physiol Anthropol. 39, 2019) しかしこのような事故は後をたちません。こうした事故をなくすための研究に尽くしたり、社会を楽しくする技術を作ったり、私たちの研究は、日常生活をより安全に、便利にする可能性を秘めています。
私たちが取り組むヒトの生体信号解析の研究は、自動運転車技術への応用が期待できるほか、医療分野にも革命をもたらします。ウェアラブルセンサを用いた疾患の早期スクリーニングは、新たな診断ツールとして、健康な未来を築く手助けをします。明るい未来を築くためには、企業との連携が不可欠です。私たちは、この使命を果たすために努力することを約束します。