時間超解像カメラシステムを開発
ビデオカメラの動画撮影速度はカメラ自身の性能で決まるため、その速度を超えての動画撮影は困難である。本事業ではホログラム画像の多重記録技術を利用して、カメラ自身の撮影速度よりも高速な動画撮影を可能にするビデオカメラ-時間超解像カメラ-を実現をすることを目的とする。異なる多重記録技術を融合することによって一桁以上の、将来的には二桁以上の撮影速度高速化を目指す。
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ビジョン
ビデオカメラの動画撮影速度はカメラ自身の性能で決まるため、その速度を超えての動画撮影は困難である。本事業ではホログラム画像の多重記録技術を利用して、カメラ自身の撮影速度よりも高速な動画撮影を可能にするビデオカメラ-時間超解像カメラ-を実現をすることを目的とする。異なる多重記録技術を融合することによって一桁以上の、将来的には二桁以上の撮影速度高速化を目指す。
最終用途例
APPLICATION
ビデオカメラの撮影速度が十分でないことに起因して製品工場における検品速度が生産効率を律速していた場合、時間超解像カメラは生産効率のさらなる向上へと寄与できる。
APPLICATION
時間超解像カメラとAIとの協調により、ヒトでは難しい瞬時かつ高速な判断を可能にし、ロボットやドローンでしかできない動きや作業の実現へと寄与できる。
強み
発明した時間超解像撮影法は、原理的にはどのようなビデオカメラにも適用できるため、汎用的に撮影速度を向上できる。また、理論上は一桁以上の高速化も見込めるため、高価なビデオカメラでしか実現できないような撮影速度も安価に達成できる可能性も秘めている。なによりも撮影速度が要求される用途にも適している。
テクノロジー
ホログラフィとは、光の干渉現象を利用して干渉縞=ホログラム画像を撮影する技術である。一般の写真技術とは異なり、ホログラム画像自体からは有意な像を見ることはできないため、コンピュータ上での画像再構成処理が必要である。見方を変えれば、撮影対象の情報をホログラム画像という形に変換して取得できるため、信号処理の観点からは多重記録が可能である。本事業では、ホログラム画像を時間軸方向に多重記録することで、撮影に用いるカメラ自身の撮影速度よりも高速な動画撮影を可能にする。撮影技術の工夫によって高速化している点も特長である。
共同研究仮説
カメラ業界の企業様と、撮影システムの小型化、画像再構成処理システムのハードウェア実装、およびシステム全体のスタンドアロン化を目指した研究開発を実施する。
FA業界や産業用ロボット・ドローン業界の企業様との意見交換を通して、社会ニーズと時間超解像カメラの性能とをすり合わせた研究開発を実施する。
イベント動画
研究者
■経歴
2012年3月 京都工芸繊維大学 大学院工芸科学研究科 設計工学専攻 修了(博士(工学)取得)
2012年4月 千葉大学 大学院工学研究科 助教
2017年4月 千葉大学 大学院工学研究院 助教
2022年10月 千葉大学 大学院工学研究院 准教授(現在に至る)
■受賞歴
2013年2月 第29回井上研究奨励賞
2013年3月 平成24年度コニカミノルタ画像科学奨励賞
2013年4月 第12回船井研究奨励賞
2016年6月 2015年度(第6回)HODIC 鈴木・岡田記念賞(技術部門奨励賞)
2019年1月 高柳健次郎財団 2018年研究奨励賞
2020年4月 令和2年度科学技術分野の文部科学大臣表彰(若手科学者賞)
■ウェブページ
https://katla.nd.chiba-u.jp/~t-kakue/
https://researchmap.jp/t-kakue