2021年度公募 seeds-1883 - 【九州・沖縄】 BI-Techによる建物省エネ性能診断・ナッジシステムの開発
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VISIONビジョン

VISION

ビジョン

IoT+スマートフォンによる室内エネルギー管理・省エネ促進を
オフィスの新常識に

BI-Techによる建物省エネ性能診断・ナッジシステム

カーボンニュートラル社会の実現に向けて、大きな面積を占めるオフィスビルの省エネルギー促進は極めて重要な課題です。特に、中小規模のオフィスでは対策が少なく、省エネルギー促進のブルーオーシャンといえます。そのため、オフィスビルを対象として、マイコン端末と画像診断を用いた簡易測定キットによる省エネ自動診断と在室者への省エネ行動の働きかけを実現するツールを開発し、中小規模のオフィスに普及させることが我々の目的です。

AI技術の発展により、カメラによる画像解析が簡単かつ高速に実現可能になりました。プライバシーに配慮しながら、画像診断によってオフィスの状態を検知し、適切な省エネ施策を自動診断するシステムを構築します。マイコンを用いた環境計測も近年発展した技術です。これにより安価に環境計測システムを構築できるようになりました。オフィス環境の計測は省エネルギーのみならず、健康性や知的生産性の評価にも活用できます。さらに、建物ユーザーのスマートフォンに導入できるアプリを提供することによって、省エネ行動へのポジティブ・フィードバックといったナッジを通じて、建物利用者が誰でも省エネの取組みに参加できる環境を作り、建物と利用者の両面から省エネルギーを促す仕組みを構築します。

BI-Tech(Behavioral Insights x Technology)=「行動インサイト」×「AI/IoT等先端技術」が実現する未来

画像解析は様々な情報を我々に提供してくれます。在室人数、着衣量、人の活動量、機器の数、窓やドアの開閉状態、部屋の明るさ、居住者の行動など、画像解析から得られる情報が、建物の空調システムや照明システムをコントロールするのに貴重な情報となります。IoTセンサーからは室内の環境データが得られます。温度や湿度、気流、空気の清浄度などです。従来、こうした情報を安価で簡易に計測する手段はなかったため、これらを活用した建物設備の制御システムは確立されていません。多くの情報によって適切な制御を実現することで、居住者のより快適なオフィスライフをサポートすることが期待できます。また、スマートフォンと連動した情報提供により、居住者の意見も取入れた双方向の建物制御が可能となります。

我々の技術開発が目指すのは、快適・健康で、省エネルギーな”いきいきオフィスライフ”をデータによって支えるシステムを、オフィスの新常識とすることです。

USE CASE

最終用途例

個々の設備・機器と個人の行動と省エネルギーを関連付けて、
高次元の省エネ・環境管理を目指す

USE CASE 01ZEBの達成を目指したい

APPLICATION

APPLICATION

各種の省エネルギー設備・機器を効率的に使用するために

各種の省エネルギー設備、エネルギーを創出する太陽光発電装置、コージェネレーションを導入しても、使い方次第で効用も大きく変化します。本提案では特に照明、空調機の利用に注目し、利用者に適切なフィードバックを返すことで導入設備の合理的な使用を促します。

USE CASE 02エネルギー消費を個々人の行動と絡めて見える化したい

APPLICATION

APPLICATION

そもそも何がエネルギーを消費しているのか、個人の行動がどれだけ寄与しているのか

それぞれの機器、設備がどれだけエネルギーを使用しているかは意外とイメージしづらく、各種の省エネルギー行動がどれだけの効果をもたらしたかは非常に分かりづらいものです。本提案では特に個人の行動(無駄な照明を消す、エレベーターの利用を控えるなど)が定量的にどの程度作用したかを明らかにすることで、当事者意識、モチベーションの向上に繋げます。

USE CASE 03健康と省エネルギーの両立を狙いたい

APPLICATION

APPLICATION

省エネルギーは、温冷感の快適性、感染リスク(CO2濃度、換気量)と取り合い関係だが…

新型コロナウイルス感染拡大により、換気量の増加が求められていますが、野放図な換気量の増大は温冷感、省エネ性の悪化に繋がる恐れがあります。CO2濃度、浮遊粉塵量、実際の人流の状況を把握することで、より合理的なバランスの取れた設備仕様を促します。

STRENGTHS

強み

建物のハードウェア(設備機器の運用や更新)とソフトウェア(利用者の行動や省エネ意識)の両面から省エネ化・低炭素化を促進

STRENGTHS 01

既存の建物に後付けで導入可能な測定キット、AIによる解析

開発システムは既存の建物に後付けで導入可能なもので、低コストで作成する測定キットとAI解析機能からオフィスビルの省エネ性能や室内環境、設備機器の運用状況、建物利用者の使い方などを簡単に把握できるため、BEMSなどの大規模なマネジメントシステムの導入が難しい中小ビルでの導入効果が特に期待できます。

STRENGTHS 02

行動情報および建物情報に基づく建物省エネ診断と利用者へのフィードバック

開発システムは取得したデータから建築設備の運転実態に基づき、建物の省エネ性能評価や各省エネ行動による省エネ効果の推定が可能です。これらのデータをアプリによって建物利用者に適切にフィードバックすることで、室内環境を快適に保ちつつ、建物利用者が誰でも省エネの取組みに参加できる環境を実現します。

STRENGTHS 03

建築環境や建築設備分野の専門知識と最新の画像検知、人工知能技術を駆使

本研究は、建築環境や建築設備分野の専門知識と最新の画像検知、人工知能技術を駆使してシステム開発を行うことで、既存建物の省エネ化・低炭素化にハードウェアとソフトウェアの両面から寄与する、革新的で独創性のあるものです。

TECHNOLOGY

テクノロジー

AI画像認識を用いた室内の環境分析及び在室者の行為解析

TECHNOLOGY 01

画像認識による在室者の人数・着衣量検知を行い、室内の温熱環境の計測データと組み合わせた快適な室内環境を設ける。

室内に設置されたカメラの動画や画像を用いて、画像認識による在室者の人数把握と着衣量を検知します。また、室内の温度、湿度、照度などの時系列データと組み合わせて快適な室内の温熱環境を予測します。これらの結果に基づき、適切な空調システムの運転設定を調整します。

TECHNOLOGY 02

物体認識と骨格認識を用いて在室者の行動解析を行い、省エネフィードバックアプリケーションを用いて省エネ行動に結び付ける。

室内に設置されたカメラの動画や画像を用いて、物体認識によるOA機器を検知し、そのOA機器を利用する在室者の行動解析を骨格認識により行います。例えば、PCのON/OFF動作、照明のON/OFF動作、空調設備のON/OFF動作など、一日中どのタイミングで操作するか、何回繰り返すかを分析します。また、省エネフィードバックアプリケーションを通して省エネに向けた人の行動を促進します。

PRESENTATION

共同研究仮説

私たちと一緒にブルーオーシャンを航海しませんか

共同研究仮説01

住宅分野ではIoTサービスが展開され成長市場となっていますが、オフィスビル分野ではまだ展開されておらずブルーオーシャンとなっています。

住宅分野では、簡易測定デバイスによる節電と室内環境の改善や、家電コントローラーによる最適制御といったIoTサービスが出ています。一方でオフィスビルの設備は住宅より複雑で、また規模や人数も住宅より大きいため、設備の運転状況や室内状況を簡易に把握し改善を促すIoTサービスはまだ市場に出ていません。

共同研究仮説02

建築物へのAIやIoTを活用したエネルギーマネジメント市場の創出・拡大を日本政府が謳っています。

関連省庁が2021年6月に公表したグリーン成長戦略の中で、AIやIoTを活用した建築物のエネルギーマネジメント技術や、行動科学や AIに基づいてエコで快適な行動を促すBI-Techサービスについて、これらのサービスや関連ビジネスの市場活性化促進を謳っています。

RESEARCHER

研究者

住吉大輔 九州大学大学院人間環境学研究院
経歴

2006年 学位取得(博士(工学)、九州大学)

2006年 九州大学人間環境学研究院 学術研究員

2008年 独立行政法人建築研究所 専門研究員

2009年 独立行政法人建築研究所 研究員

2010年 九州大学人間環境学研究院都市・建築学部門 助教

2014年 九州大学人間環境学研究院都市・建築学部門 准教授

2021年 九州大学人間環境学研究院都市・建築学部門 教授

研究者からのメッセージ

カーボンニュートラル社会を実現できる都市エネルギーシステムや建物設備システムの探究

カーボンニュートラル社会の実現に向けて、構築すべき都市エネルギーシステムや建物設備システムはどのようなものかを、日々模索しながら研究を進めています。

上野貴広 早稲田大学理工学術院
経歴

2018年 日本学術振興会 特別研究員

2020年 学位取得(博士(工学)、九州大学)

2020年 国立研究開発法人建築研究所 研究員

2022年 早稲田大学理工学術院 講師

研究者からのメッセージ

現在の社会問題解決とともに新たな社会像の創造

建築設備や都市環境に求められているニーズを拾い解決を図るとともに、脱炭素化や超高齢化といったパラダイムシフトの先の建築・都市に求められるものは何かといった次の時代のビジョンの打ち出しにも取り組んでいます。

呉 濟元(オ ジェウォン) 久留米工業大学 AI応用研究所
経歴

2021年 九州大学人間環境学府空間システム専攻 学位取得(博士(工学))

2010年9月-2013年2月 韓国地域暖房公社 特別研究員

2021年4月-2022年3月 久留米工業大学AI応用研究所 特任助教

2022年4月-現在      久留米工業大学AI応用研究所 特任講師

研究者からのメッセージ

AI技術の画像認識・画像処理を用いた省エネルギー手法開発や再生可能エネルギー導入効果の研究

AI技術の画像認識・画像処理を利用した建築現場の安全性検知や省エネルギー手法の開発を行っています。また、建物用途別に再生可能エネルギーの導入効果を検討しています。

山本高広 香川大学創造工学部
経歴

2018年 学位取得(博士(工学)、九州大学)

2018年 国立大学法人 九州大学大学院人間環境学研究院 助教

2020年 国立大学法人 香川大学創造工学部 助教

研究者からのメッセージ

建築内部の様々なデータを具体的な建築設備制御、システム設計、デザインに活用する方法を考えたい

ICT、IoT技術の急激な進展で、建築物内部で発生する様々なアクティビティと関連するデータを容易に収集しうる環境が整ってきました。しかしながら、プライバシー配慮や、その他諸々の事情からこれらが十分に活用されているとは言いづらい状況です。この問題に注目し研究を進めています。