2023年度公募 seeds-4826 - 【近畿】 細胞培養安定化のための培養手技計測&改善足場材料創出研究
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VISIONビジョン

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VISION

ビジョン

歩留まりの悪い細胞培養を改善し、細胞培養産業市場を拡大する

細胞培養(手技・品質)の定量化および細胞培養の自動化とペプチドによる細胞培養容器の開発

培養細胞の需要が、今後急激に増える予想がなされているが、その製造に関する安定性は、勘や経験、ノウハウで維持している。その要因は、培養方法(手技計測と自動化)と培養環境(マテリアル)が整備されていないことにある。
本研究開発では、培養方法と培養環境の最適化を目指し、データに支持された新規ペプチドマテリアル創出のための要素技術の効果検証を行う。最終的には、細胞培養者に最適な培養方法や培養環境を提案できるプラットフォーム開発(データベース構築、アプリケーション開発)を目指す。

USE CASE

最終用途例

細胞培養手技の定量化

USE CASE 01細胞培養スキル定量化による、細胞培養者の数値化評価

APPLICATION

APPLICATION

定量化データの活用による、細胞培養の安定化・技術者の育成

細胞培養手技を数値的に定量化することにより、作業効率を低下させているボトルネックの抽出を行います。また、作業者を数値化データに基づいた評価ができ、そのデータに基づいた指導が可能になります。

STRENGTHS

強み

動物細胞培養における手技の徹底的な数値化分析

STRENGTHS 01

細胞培養手技の曖昧さを数値分析により具体的に指導可能

動物細胞培養の手技は、基本的なプロトコルは確立されているものの、作業者によって手技のばらつきが多いと言われています。しかしながら、そのばらつきに対して、数値データによる分析がこれまでになされておりませんでした。本技術では、細胞培養手技を徹底的に数値化し、具体的な指導提案を目標とします。

TECHNOLOGY

テクノロジー

細胞培養の実験手技改善のケア

TECHNOLOGY 01

細胞培養を計測することで、具体的な作業指導が可能

細胞培養計測をWebカメラを使用することで、各工程の時間分析を行うことで、どの作業がボトルネックとなっているかの見える化を行います。また、得られたデータにより、作業者の特性を理解することにもつながります。これまでに、作業分析を行い具体的に指導を行うことで、安定化に3年かかるような作業を、3週間で達成しております。さらに、より効率的な作業レイアウトの提案等も現在進行中であり、どう言った作業レイアウトがより効率的なのかを定量化しております。

PRESENTATION

共同研究仮説

曖昧な細胞培養手技を定量化し、製造管理等に活かす

共同研究仮説01

細胞培養手技のデータ化、アプリ開発、装置開発

細胞培養手技を定量化し、細胞製造の安定化を目指す

細胞培養手技は非常に曖昧な部分が多いのが現状かと思われます。本研究では、曖昧な作業内容を徹底的に定量化し、細胞培養の安定化を目指します。具体的には、継代作業の時間分析、レイアウト分析等を実施します。また、細胞培養計測に特化したアプリ開発、装置開発、データベース開発もおこなっていきたいです。

RESEARCHER

研究者

蟹江 慧 近畿大学工学部 化学生命工学科 准教授
経歴

【経歴】
2011年 名古屋大学工学研究科 博士(工学)
2011年 大阪大学工学研究科 特任研究員
2012年 名古屋大学創薬科学研究科 助教
2022年 近畿大学工学部 准教授 (現職)

【所属学会】
生物工学会、化学工学会、再生医療学会、バイオマテリアル学会、動物細胞工学会、動物実験代替法学会

【研究実績】
生物工学会を主軸に、再生医療、バイオマテリアル分野における応用研究の展開
【主な実績】
・AMED「官民による若手研究者発掘支援事業」採択(2020年9月)
・第16回わかしゃち奨励賞 応用研究部門最優秀賞(2021年12月)

【Researchmap】
https://researchmap.jp/7000003033

【大学HP】
https://www.kindai.ac.jp/engineering/research-and-education/teachers/introduce/kanie-kei-cd9.html

研究者からのメッセージ

動物細胞の産業化への道のりは長いですが、一つ一つ明らか(数値化)し社会実装を目指したいです。

動物細胞を用いた最新の治療や技術が応用展開されつつあります。しかしながらその一方で、内皮細胞の安定的な培養が課題となっており、再現性が得られない等の問題にもなり得ます。その要因に、徹底的な数値化が行われていない現状が考えられます。動物細胞を扱う作業者が、いつもどの程度同じように作業ができているか、明確に言えるでしょうか。いえないとすれば、それはまだまだ数値化が足りていないということになります。そのような中、調整された細胞を使うことに、私は不安を抱き、今回のような研究テーマに行きつきました。未知な細胞をその作業環境にまでフォーカスして明らか(数値化)にしていく。その取り組みが動物細胞産業の市場を広げていく道になることを信じております。泥臭い、地味な実証研究になるかもしれませんが、産業化にとって非常に重要になってくることを信じております。