2021年度公募 seeds-2045 - 【東北】 多成分同時検出可能なイオンセンサーの開発
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研究の成熟度

  1. TRL1

    基本原理・
    現象の確認

    基礎研究

  2. TRL2

    原理・現象の
    定式化

    基礎研究

  3. TRL3

    実験による
    概念実証

    応用研究

  4. TRL4

    実験室での
    技術検証

    応用研究

  5. TRL5

    使用環境に
    応じた技術検証

    実証

  6. TRL6

    実環境での
    技術検証

    実証

  7. TRL7以上

    実環境での
    技術検証

※TRL(TRL(Technology Readiness Level):特定技術の成熟度を表す指標で、異なったタイプの技術の成熟度を比較することができる定量尺度

VISIONビジョン

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VISION

ビジョン

あらゆるイオンをリアルタイムかつ同時検出可能なセンサーの開発

持続可能な社会を見据えたイオンペアセンシング

私たちは、さまざまなイオンペアを同時に・安価に・現場で検出できる新しいセンサー技術を開発しています。指示薬などを用いたセンシングは、機器分析に対して感度や精度が劣る問題がありましたが、本研究では機械学習と組み合わせることで、従来の技術では難しかった多成分の迅速センシングを実現し、社会の安全・安心に貢献します。

USE CASE

最終用途例

広がるイオンペアセンサーの応用可能性

USE CASE 01環境・社会インフラ分野への応用

APPLICATION

APPLICATION

河川・水質モニタリング:低コストでリアルタイム検出

イオンペアセンサーを用いて、河川や工場排水中の有害イオンを現場で迅速に検出できます。分析装置に頼らず、簡便で継続的な監視が可能です。

MARKET

MARKET

環境監視市場における需要拡大

水質規制強化やSDGsへの対応により、オンサイトでの検査ニーズは急速に高まっています。国内外の環境モニタリング市場において、導入ハードルの低い新規センサーは強い需要が見込まれます。

IMPLEMENTATION

IMPLEMENTATION

持続可能な社会インフラの実現

センサーを設置することで、従来のサンプリング・分析の手間を削減し、異常を即時検知。災害時や緊急対応にも活用可能で、社会全体の安全性向上に直結します。

USE CASE 02産業・製造分野への応用

APPLICATION

APPLICATION

プロセス管理:生産ライン中のイオン検出による品質維持

製造工程で発生するイオンを即時にモニタリングし、製品の品質や安全性をリアルタイムで保証します。

MARKET

MARKET

化学・食品・製薬業界での高まる需要

産業プロセスにおける異常検知や品質保証はグローバル市場でも不可欠であり、低コストで導入可能なセンサーは競争力を高めます。

IMPLEMENTATION

IMPLEMENTATION

安全性と効率性を両立する現場ソリューション

現場での即時検知により、製造ライン停止や不良品発生を未然に防ぎ、効率的な生産を支えます。

STRENGTHS

強み

従来技術を超える新しい選択肢

STRENGTHS 01

安価・迅速・多成分同時検出

従来の機器分析は高価で専門知識が必要でしたが、本センサーは発光色の変化に基づき、現場で直感的に判断できます。さらに、複数のイオンを同時に識別できる点が最大の強みです。

TECHNOLOGY

テクノロジー

独自の発光色変化と機械学習解析

TECHNOLOGY 01

イオンペアと分子会合による発光応答

本研究では、有機合成を基盤として、新しいセンサー分子の合成に成功しています。センサー分子がイオンペアと会合すると発光色が変化し、そのパターンを機械学習で解析することで、複雑なイオン環境でも高精度な識別が可能になります。この分子設計とデータ解析の組み合わせにより、従来のセンサーでは実現できなかった多成分検出を可能にしています。

PRESENTATION

共同研究仮説

有機発光材料とイオンペアを組み合わせた新しい材料を共に開発しませんか?

共同研究仮説01

環境・医療・産業用途に向けたセンサー開発

水質管理やバイオモニタリング、産業プロセスの品質管理など、多様な現場に最適化したセンサー開発を企業と共に進めたいと考えています。大学側では新規分子設計と検出技術の提供を、企業側では現場での適用検証や実装技術の開発を担い、社会実装を加速します。

LABORATORY

研究設備

分子設計から試作まで一貫対応

LABORATORY 01

有機合成からセンシング評価まで完備

当研究室は有機合成設備を中心に、分子設計、材料合成、センシング特性評価までを一貫して行える体制を整えています。これにより、基礎研究から実用化検討までスピーディーに展開可能です。

RESEARCHER

研究者

山門 陵平 山形大学大学院有機材料システム研究科・准教授
経歴

2014年 名古屋工業大学大学院工学研究科物質工学専攻博士後期課程 修了
2014年4月〜2017年5月 立命館大学(前田大光研究室) 専門研究員
2017年6月〜2023年3月 山形大学大学院有機材料システム研究科 助教
2023年4月〜 山形大学大学院有機材料システム研究科 准教授(現職)

【受賞】
2010 年 9 月 東海高分子学生奨励賞
2011 年 9 月 東海高分子学生奨励賞
2013 年 11 月 CSJ フェスタ 2013 優秀ポスター発表賞
2015 年 3 月 日本化学会第 95 春季年会 優秀講演賞(学術)
2019 年 5 月 高分子研究奨励賞

研究者からのメッセージ

社会を変える技術を、ともに実現するために

私たちは「イオンペア」という日常の身近な存在に着目し、その特性を活かして新しいセンシング技術を生み出してきました。従来の分析機器では高価で専門性が必要だった検出を、より安価に、より簡便に、そして現場で誰もが扱える形に変えていくこと。これが私たちの研究の原点であり、目指す未来です。
環境モニタリング、医療、産業分野など、イオンペアセンサーの活躍の場は広がり続けています。しかし、この技術を本当に社会に役立つ形へと育てていくためには、企業の皆さまとの協働が不可欠です。研究室では分子設計やセンシング原理の構築を担い、企業の皆さまには現場適用や実装の知見をいただくことで、社会実装へのスピードを加速させたいと考えています。