2026年度掲載 seeds-009-0020 - 【東海】 成形解析を高精度に.二軸の力を与える接合・材料評価試験
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研究の成熟度

  1. TRL1

    基本原理・
    現象の確認

    基礎研究

  2. TRL2

    原理・現象の
    定式化

    基礎研究

  3. TRL3

    実験による
    概念実証

    応用研究

  4. TRL4

    実験室での
    技術検証

    応用研究

  5. TRL5

    使用環境に
    応じた技術検証

    実証

  6. TRL6

    実環境での
    技術検証

    実証

  7. TRL7以上

    実環境での
    技術検証

※TRL(TRL(Technology Readiness Level):特定技術の成熟度を表す指標で、異なったタイプの技術の成熟度を比較することができる定量尺度

VISIONビジョン

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VISION

ビジョン

接合部の評価を通じて、マルチマテリアル化に貢献

接合部に二軸の変形を加えて、接合部の変形・特性を明らかに

自動車の軽量化に向けて、異なる材料や板厚を組み合わせるマルチマテリアル化が進められています。一方、接合部やその周辺などの材料特性、変形挙動を把握するデータが不足し、成形時の変形や破壊の予測が課題となっています。
二方向に力を加える二軸試験と画像解析、逆解析を組み合わせ、こうした領域の変形特性や破壊限界を評価する技術を開発します。得られた特性を成形シミュレーション用の材料モデルに反映し、金型の試作・修正の削減と、軽量化に役立つ材料・工法の適用拡大を目指します。

USE CASE

最終用途例

接合材・差厚材から樹脂・接着部まで、材料評価を設計に活かす

USE CASE 01溶接部の特性を把握し、接合材プレス成形の成形不良を減らす

APPLICATION

APPLICATION

TWB(テイラードウェルドブランク)の溶接部評価

板材を溶接してつくるTWBを対象に、様々な組み合わせの二軸引張変形を負荷し、溶接部とその周辺の変形・破壊挙動を観察します。その結果から、材料特性を評価し、成形解析に用いる材料モデルの構築を目指します。

USE CASE 02板厚が変わる領域の変形特性を把握し、成形不良を減らす

APPLICATION

APPLICATION

TRB(テイラードロールドブランク)の境界部評価

板厚が変化するTRBを対象に、差厚部の変形や破壊を評価します。均一領域と不均一領域の挙動を考慮した成形シミュレーションを目指します。

USE CASE 03樹脂・複合材と接着部の評価を、材料・接着法の開発へ

APPLICATION

APPLICATION

軽量材料・接着部の多軸特性評価

樹脂・複合材の二軸変形や、接着部に複雑な力が加わる際の強度・破壊を評価します。材料特性のモデル化や、剥離しにくい接着法の開発への応用を目指します。

STRENGTHS

強み

不均一な材料を二軸で評価し、成形解析に展開

STRENGTHS 01

接合部などの不均一な特性を評価

溶接部と母材など、場所によって特性が異なる領域を対象にします。画像で測った場所ごとの変形とシミュレーションを照らし合わせ、試験片全体の平均値では捉えにくい特性の評価を目指します。

STRENGTHS 02

二方向の力の大きさや加え方を制御

直交する二方向の力の大きさや加え方を変え、一方向に引っ張る試験では把握しにくい材料の変形を評価します。材料の加工時を想定した複数の条件で特性を調べる試験システムを開発します。

STRENGTHS 03

試験結果を成形解析に活かす

試験条件の検討から、画像による変形の測定、材料モデルの構築までを一体で進めます。企業が評価したい材料や加工条件に合わせ、設計に利用できる材料データの取得方法を検討します。

TECHNOLOGY

テクノロジー

二軸材料試験・画像解析・逆解析を活用した評価技術

TECHNOLOGY 01

不均一な変形に対応した二軸材料試験

接合部を含む試験片では、場所によって伸びやすさや強度が異なり、変形が偏ります。本研究では、サーボ制御で二方向の荷重や負荷経路を変え、こうした不均一な変形を考慮した二軸材料試験システムを開発します。荷重・ストロークの測定に加え、撮影画像から試験片内の変形分布を取得します。金属薄板の多軸材料試験法の開発経験を基盤に、接合材や差厚材に適した試験・計測条件を検討します。

TECHNOLOGY 02

逆解析による材料モデル同定

材料モデルのパラメータを変えながら有限要素シミュレーションを行い、実験で得た荷重や変形分布との誤差を評価する逆解析技術を開発します。最適化手法や機械学習を活用し、接合部などの局所的な変形特性を推定するとともに、破壊現象を再現するモデルの構築を目指します。これまでの単軸引張試験を対象とした逆解析の開発経験を基に、二軸負荷と不均一材への適用を進め、CAEに利用できる材料データの取得につなげます。

PRESENTATION

共同研究仮説

材料や成形課題を、多軸試験で解決

PRESENTATION 01

接合材・差厚材の成形不良対策

実材料の評価から成形解析の検証まで

成形課題を基に、当研究室が二軸試験・画像解析・材料モデル化を担当します。実際の成形結果と照合し、割れの予測や材料・加工条件の改善につなげます。

PRESENTATION 02

材料データベースと解析モデルの開発

試験データを解析ソフトに導入

当研究室の試験・逆解析技術を基に、各種材料・接合に対する実験データのデータベース化と材料モデルの開発、ソフトウェアへの実装を進め、接合材の成形解析の精度向上を目指します。

PRESENTATION 03

樹脂・複合材と接着部の評価法開発

複雑な負荷に耐える材料・接着法へ

樹脂・接着剤メーカーと、二軸負荷下の変形や接着部の強度・破壊を調べる評価法を検討します。用途に応じた材料モデルや、加工時に剥離しにくい接着法の開発を目指します。

RESEARCHER

研究者

箱山 智之東海国立大学機構岐阜大学工学部機械工学科/地域連携スマート金型技術研究センター
経歴

2016年3月 東京農工大学工学府機械システム工学専攻 修了 博士(工学)
2016年4月~2017年1月 東京農工大学 特別研究員
2016年7月~9月 KU-Leuven(ベルギー)客員研究員
2017年2月~2018年3月 理化学研究所中性子ビーム技術開発チーム 特別研究員
2018年4月~2025年3月 岐阜大学工学部機械工学科機械コース 助教
2025年4月~ 岐阜大学工学部機械工学科機械コース 准教授

  • リサーチマップ

    https://researchmap.jp/tomoyukihakoyama/

     

  • 専門領域

    材料試験
    成形シミュレーション
    くびれ・破断予測

  • 共同研究の経験がある企業/業界

    プレス成形・鍛造加工分野

研究者からのメッセージ

材料試験を通じて成形不具合の解決

マルチマテリアル化や高強度材料によって、新しい材料の活用が増える一方で、そのような材料がどのように変形し、どのように破壊するのかを十分に把握できていません。金属薄板の多軸材料試験と塑性加工シミュレーションの研究を通じて、加工現場で生じる課題に共同で取り組み、解決の一助となればと考えています。