2025年度公募 seeds-008-0011 - 【甲信】 蚊嗅覚由来匂いセンサによる災害対応ロボットシステムの開発
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研究の成熟度

  1. TRL1

    基本原理・
    現象の確認

    基礎研究

  2. TRL2

    原理・現象の
    定式化

    基礎研究

  3. TRL3

    実験による
    概念実証

    応用研究

  4. TRL4

    実験室での
    技術検証

    応用研究

  5. TRL5

    使用環境に
    応じた技術検証

    実証

  6. TRL6

    実環境での
    技術検証

    実証

  7. TRL7以上

    実環境での
    技術検証

※TRL(TRL(Technology Readiness Level):特定技術の成熟度を表す指標で、異なったタイプの技術の成熟度を比較することができる定量尺度

VISIONビジョン

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VISION

ビジョン

匂い情報に基づく災害時に有効なヒト探索システムを実現する

匂いで挑む要救助者探索技術の革新

災害現場では、瓦礫下や煙・粉塵による視界不良など、過酷な環境が重なり、
限られた時間で迅速かつ的確に要救助者を探索することが求められます。
従来の画像ベースの手段では十分な性能を発揮できず、探索の遅れが人命に直結する重大な課題となっています。
私たちは「匂い」という新しい情報に着目し、蚊の優れた嗅覚機能を応用することでこの課題に挑みます。
革新的なバイオハイブリッド型匂いセンサ技術により、救助活動の精度と速度を飛躍的に高め、
過酷な災害現場でも「見えない命を見つけ出す」社会の実現を目指します。

USE CASE

最終用途例

ヒト関連臭によってヒトの存在を迅速に検知するシステムまたは小型デバイス

USE CASE 01データに基づく探索が困難な災害対応の現状に対し、数値情報を提供する。

APPLICATION

APPLICATION

災害時に要救助者を探索可能なセンサ・ロボット

ヒトの呼気や皮膚ガスなどに含まれる特有の揮発性化学物質を検知し、
要救助者や残留者などヒトの存在を迅速に把握するシステム・小型デバイスへの応用。

STRENGTHS

強み

ヒトの匂いを離れた場所から高速検出するセンサ技術

STRENGTHS 01

ヒトが発する微量な化学物質(特に呼気成分)をリアルタイム検出

本技術は、蚊の触角をセンサ素子として活用し、ヒトが発する微量な呼気成分をリアルタイムで高感度・高選択的に検出可能です。
これにより、人工センサでは困難な環境下でも、生存者の迅速な探索を可能にします。
さらに、小型・軽量で可搬性に優れているため、ロボットやドローンへの搭載も可能となります。

TECHNOLOGY

テクノロジー

蚊触角を活用したヒト関連臭検出センサの開発

TECHNOLOGY 01

蚊の鋭敏な嗅覚を応用したバイオハイブリッド型匂いセンサ

蚊は1-オクテン-3-オールやCO₂といったヒト由来の匂い物質を極めて高感度・高選択的に検知する優れた嗅覚を備えています。
本技術では、蚊の触角をそのままセンサ素子として用いる触角電図法(EAG)により、
従来のガスセンサでは困難だった微量の匂いを迅速に検出可能としました。
センサは小型・軽量で、地上ロボットやドローンへの搭載が容易です。
瓦礫下や粉塵環境など視界不良な災害現場における探索を支援します。
基盤技術として、カイコガ触角を搭載した小型ドローンにより、5 m先の匂い源探索を実証しています。
本技術の発展により災害救助、セキュリティ、インフラ点検など多様な分野での応用が期待されます。

PRESENTATION

共同研究仮説

匂いセンシング技術の社会実装に向けた産学共同研究

共同研究仮説01

昆虫嗅覚の活用に向けた技術開発

昆虫嗅覚を活用した匂いセンシング技術の社会実装

企業との共同研究では、探索対象位置の特定困難や二次被害リスク、探索効率不足といった課題解決を目指し、
蚊触角からの信号検出を行うための小型回路・専用電極・無線通信・長寿命化パッケージ・組立自動化技術の共同開発を期待します。

RESEARCHER

研究者

照月大悟 信州大学 繊維学部 機械・ロボット学科 バイオエンジニアリングコース 准教授
経歴

【経歴】
2018年 博士(工学)東京大学
2018年11月~2021年10月 東京大学先端科学技術研究センター 特任助教
2021年11月~2023年9月 東北大学大学院工学研究科 助教
2023年10月~現在 信州大学繊維学部 機械・ロボット学科 准教授
【受賞歴】
2025年9月 リバネス研究費京セラ賞
2024年6月 ケミナス若手優秀賞
2024年5月 第23回インテリジェント・コスモス奨励賞
2023年3月 日本機械学会奨励賞(研究)
2021年12月 総務省異能vationプログラム「ジェネレーションアワード部門」分野賞

  • リサーチマップ

    https://researchmap.jp/terutsuki

     

  • 専門領域

    ・バイオハイブリッド
    ・ドローン
    ・匂いセンサ
    ・匂い源探索

     

  • 共同研究の経験がある企業/業界

    ドローンメーカー、精密機器メーカー

研究者からのメッセージ

見えない命を匂いで救う─革新的匂いセンシング技術を社会に届ける共創パートナーを求めています。

地震や土砂災害などの大規模災害では、瓦礫や粉塵により画像ベースセンサが機能しにくい環境が多く、要救助者の探索が大きな課題となっています。
私たちは、蚊の嗅覚という生物が持つ卓越した匂い検知能力に着目し、ヒト由来の匂い(呼気・皮膚ガスなど)を高感度かつ高選択的に検知できるバイオハイブリッド型匂いセンサを開発しています。
この技術により、従来手段では困難だった環境下でも、見えない命の“匂い”を手がかりに迅速な探索が可能になると考えています。
センサの小型・軽量化により、地上走行ロボットやドローンへの搭載、さらには人が携行する用途にも対応でき、防災・セキュリティ・インフラ点検など幅広い応用が期待されます。
私たちはこの革新的なセンシング技術を社会に届けるため、開発・実装を共に推進する企業パートナーを求めています。
技術と産業の融合によって、未踏の「匂いセンシング市場」を共に切り拓きましょう。