2025年度公募 seeds-6306 - 【関東】 光触媒を活用した廃棄物の資源化と水素製造技術
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研究の成熟度

  1. TRL1

    基本原理・
    現象の確認

    基礎研究

  2. TRL2

    原理・現象の
    定式化

    基礎研究

  3. TRL3

    実験による
    概念実証

    応用研究

  4. TRL4

    実験室での
    技術検証

    応用研究

  5. TRL5

    使用環境に
    応じた技術検証

    実証

  6. TRL6

    実環境での
    技術検証

    実証

  7. TRL7以上

    実環境での
    技術検証

※TRL(TRL(Technology Readiness Level):特定技術の成熟度を表す指標で、異なったタイプの技術の成熟度を比較することができる定量尺度

VISIONビジョン

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VISION

ビジョン

光触媒反応を基盤に、太陽光で廃棄物を資源とエネルギーへ転換する社会の実現

廃棄物資源化とエネルギー創出を同時に達成する

光触媒反応という新たな化学変換基盤を取り入れることで、従来の技術では成し得なかった廃棄物の資源化とエネルギー創出を同時に実現する社会の実現を目指します。本技術は、太陽電池と同様に小規模分散型での普及が可能であり、家庭や地域、産業から排出される廃棄物をその場で処理することを可能にします。さらに、多様な廃棄物に対して反応系設計と光触媒材料を統合的にチューニングすることで、高効率な変換プロセスを構築し、持続可能な資源循環とエネルギー供給を支える中核技術として機能させます。

USE CASE

最終用途例

多様な可燃性廃棄物を処理・変換しながら、水素を生成する。

USE CASE 01単一成分系廃棄物の資源化

APPLICATION

APPLICATION

単一の成分で構成された廃棄物を高選択的に分解、改質する。

特定の廃棄物成分に対して反応系と光触媒を最適化することで、選択的な分解・改質を進行させつつ、水素を同時に生成します。例えば、ポリ乳酸やポリグリコール酸などの廃プラスチックを高効率で資源化可能です。

USE CASE 02多成分系廃棄物の削減と資源化

APPLICATION

APPLICATION

混合廃棄物の減容と水素生成

成分分離が困難な多成分系廃棄物に対し、光触媒反応を用いて段階的に分解・削減を進めつつ水素を生成します。例えば、食品廃棄物や植物性バイオマスなどに適用可能です。

STRENGTHS

強み

光で駆動する常温、常圧プロセス

STRENGTHS 01

焼却に代わる光触媒反応

従来は焼却によって処理されていた廃棄物を、太陽光を利用した光触媒反応により処理できます。これにより、廃棄物を発生源で処理する小規模分散型での導入が可能となり、廃棄物の輸送や集中管理に伴うコストの削減が期待されます。

STRENGTHS 02

CO2排出を伴わない資源化

廃棄物を焼却せずに処理するため、CO2を排出しません。処理された廃棄物は、化成品原料などの有用物質へと変換可能であり、ケミカルリサイクルを実現できます。さらに、同時に生成する水素はクリーンエネルギーとしての利用が期待されます。

STRENGTHS 03

多成分・含水廃棄物への適用性

多成分系廃棄物にも適用可能であり、水溶液中で反応が進行するため、水分を含む廃棄物も前処理なしで扱えます。食品廃棄物やバイオマスなど幅広い対象に対応できます。

TECHNOLOGY

テクノロジー

廃棄物資源化と水素生成を両立する光触媒技術

TECHNOLOGY 01

廃棄物特性に応じた光触媒設計

光触媒に光を照射すると酸化還元反応が進行します。本技術は、水の還元による水素生成と、廃棄物の酸化的分解による資源化が同時に進行することを特徴とします。さらに、対象とする廃棄物に応じて光触媒や反応条件をチューニングすることで、反応効率や選択性の向上が可能となります。例えば、近年の研究成果では、擬似太陽光下において硫化物光触媒を用いることで、廃プラスチックのモデルとして用いたポリ乳酸を高効率に分解し、ピルビン酸へ高選択的に変換することに成功しています。加えて、セルロースやリグニンなどの植物性バイオマス、タンパク質、ポリエチレン、ポリスチレンなど、多様な有機性廃棄物への適用が可能です。

PRESENTATION

共同研究仮説

実用化を志向した光触媒反応系の構築

共同研究仮説01

特定の廃棄物に対する光触媒設計

各産業で排出される廃棄物への応用

製造業や食品関連産業などの各産業では、組成や性状の異なる廃棄物が多量に排出されています。本研究では、各企業が抱える特有の廃棄物に着目し、その成分特性や排出条件を整理します。これらの情報を基に、光触媒材料の設計および反応系の検討を行い、廃棄物特性に適合した光触媒プロセスの最適化を進めます。

共同研究仮説02

流通系反応器の設計・構築

家庭用・工業用デバイスおよびプロセス開発

家庭用から工業用までの多様な利用シーンを想定し、処理対象となる廃棄物の性状や処理量に応じた反応器および運転条件を検討します。企業側が有するプロセス設計や装置開発の知見と、我々が有する光触媒材料および反応設計の知見を融合することで、小規模分散型から工業スケールまで展開可能なデバイスの開発を目指します。

RESEARCHER

研究者

長川遥輝 茨城大学 助教
経歴

経歴
2023年10月–現在 茨城大学 学術研究院応用理工学野 助教
2022年4月–2023年9月 東京大学 生産技術研究所 特別研究員PD
2022年3月 東京理科大学 工学研究科 工業化学専攻 博士課程 修了

主な受賞
2024年9月 マツダ研究助成奨励賞
2022年3月 2021年度 東京理科大学大村賞
2022年1月 第12回 日本学術振興会 育志賞

研究者からのメッセージ

光触媒技術の社会実装を目指して

当研究室では、光触媒反応を基盤として、エネルギー・環境問題の解決に資する技術の創出を目指しています。光触媒材料の設計・合成から、反応メカニズムの解明に至る基礎研究を重視すると同時に、得られた知見や高効率材料を社会実装へとつなげる応用研究にも取り組んでいます。
一方で、技術の実用化には多くのハードルが存在し、アカデミア単独の研究だけでは到達が難しいのが現実です。エネルギー効率や環境性能に優れた技術であっても、経済性や運用性を兼ね備えなければ、社会に広く普及することはできません。
こうした課題を乗り越えるためには、実際の現場やプロセスを熟知した企業の皆さまとの連携が不可欠です。私たちは、企業が抱える課題やニーズを深く理解し、それに応える形で光触媒技術を発展させることを重視しています。相互理解に基づく共同研究を通じて、実用性と革新性を兼ね備えた次世代技術の創出をともに目指したいと考えています。