2020年度公募 seeds-0250 - 【東北】 新規磁性ガーネット材料の作製、評価、解析、提供
  • エレクトロニクス
  • 食品・農業
  • IT・通信
  • 素材
  • 材料工学
  • 電気電子工学
  • その他工学
  • カーボンニュートラル
  • 省エネ・再生可能エネルギー
  • 感染症対策
  • 新素材/高付加価値素材
  • ロボット・FA
  • #磁性ガーネット
  • #光磁気材料
  • #低ダンピング材料
  • #磁性イットリウム鉄ガーネット
  • #セリウムYIG
  • #Ce:YIG
  • #イットリウム鉄ガーネット
  • #YIG
  • #磁気光学材料

研究の成熟度

  1. TRL1

    基本原理・
    現象の確認

    基礎研究

  2. TRL2

    原理・現象の
    定式化

    基礎研究

  3. TRL3

    実験による
    概念実証

    応用研究

  4. TRL4

    実験室での
    技術検証

    応用研究

  5. TRL5

    使用環境に
    応じた技術検証

    実証

  6. TRL6

    実環境での
    技術検証

    実証

  7. TRL7以上

    実環境での
    技術検証

※TRL(TRL(Technology Readiness Level):特定技術の成熟度を表す指標で、異なったタイプの技術の成熟度を比較することができる定量尺度

VISIONビジョン

このシーズに
問い合わせる

VISION

ビジョン

新規磁性ガーネットの包括的なデザイン、作製、評価、解析を含めた開発が可能。

磁気を利用した新しい原理に基づく高出力のQスイッチレーザーの開発

磁性ガーネットである、イットリウム鉄ガーネット(YIG)、ビスマスイットリウム鉄ガーネット(Bi:YIG)、セリウムイットリウム鉄ガーネット(Ce:YIG)は、大きな磁気光学効果を持ち、磁気光学やレーザー応用分野で非常に重要な材料であり、これらの網羅的な開発が可能になりました。我々の研究グループでは、これらの磁性ガーネット材料を、イオンビームスパッタ法という一般的な手法とは異なる方法で作成することで、微細な磁気ドメインと、大きな磁気光学効果を両立することに成功し、デバイスに合わせた磁性材料の開発が可能になりました。この材料の他グループへの提供、評価を受けつけています。

USE CASE

最終用途例

量産に向いた加工用ハイパワーレーザー

USE CASE 01ハイパワーレーザーによる高効率加工とレーザーの製造コスト低減の両立

APPLICATION

APPLICATION

スピン制御Q スイッチレーザーによる高効率加工

レーザー光の照射面をスピン制御Qスイッチで任意に制御することにより、一度の照射で幅広い面を加工すること出来るため、短時間で広範囲の加工が可能になります。

MARKET

MARKET

ハイパワーレーザーの製造コスト削減を狙う

本光制御装置は、膜の積層により製造することを想定しています。従来の組み立て式と比較し、大量生産に向いた構造であり、製造コストを低減することが出来ると期待されています。

STRENGTHS

強み

従来不可能であったハイパワー対応できる2次元の光制御

STRENGTHS 01

結晶性に優れており大きな磁気光学効果をもちます。

特に、セリウムイットリウム鉄ガーネット膜は、液相法での作製ができないことで知られていますから、本研究のようなスパッタ法を用いる必要があります。本研究では、1ナノメートルから、3マイクロメートルまで、幅広い膜厚の、磁性ガーネットを作製可能にしています。さらに、200-2000nm波長、±1.5T、室温から300度まで、幅広い領域のファラデー回転角とカー回転角および楕円率角のスペクトル評価、ループ評価を可能にしたため、材料のデバイス応用時の性能を正しく評価可能です。

TECHNOLOGY

テクノロジー

磁気を活用した光制御

TECHNOLOGY 01

スピン制御Qスイッチ

磁気光学効果(磁場をかけた物質の透過光や反射光の偏光状態が変化する現象)を活用し、レーザーの光路を任意に形成することが可能とすることで、2次元的にレーザーの照射面を制御します。また、磁気光学を使ったQスイッチレーザーの開発には、本研究の研究者グループが世界で初めて実現し、関連特許も取得しています。
従来技術の問題点は、「微細化により熱が無視できないこと」「配線が作る光の散乱・吸収・歪みによる影響」「光電効果により制御できないこと」でした。本技術は、微弱な磁界で制御可能であるため熱がほとんど発生せず、加えて、絶縁体を用いるため光電効果が発生しないため、上記の問題点を解決できると期待されています。

PRESENTATION

共同研究仮説

スピン制御Qスイッチを用いたハイパワーレーザーの実用化

共同研究仮説01

企業の開発仕様に合わせたデバイス開発

スピン制御レーザーを集積化し、実証

原理的に可能とされているが、実際に集積化して見せた研究はまだ行われていません。そこでまずは、スピン制御レーザーを集積化し、実証を進めます。
その中で、波長やパルス幅、繰り返し周波数など、応用先によって要件や使用すべき材料が変わるため、企業様の開発仕様に合わせてデバイス開発を進めたいと考えています。

LABORATORY

研究設備

磁気光学・高周波磁気に特化した研究室

LABORATORY 01

材料作製からデバイス・システム構築まで一気に可能

磁性材料を成膜できるスパッタ装置、マイクロプロセスが可能なクリーンルーム、光学系(デバイス作製・評価系)、シミュレーション環境があります。

EVENT MOVIE

イベント動画

RESEARCHER

研究者

後藤太一 東北大学 電気通信研究所 准教授
経歴

2009年 豊橘技術科学大学大学院修士課程短縮修了
2011年 同大学博士(工学)。 日本学術振興会特別研究員 DC1・PD
マサチューセッツ工科大学ポスドク研究員(海外特別研究員)
2013年 豊橋技術科学大学助教
2022年 東北大学電気通信研究所碓教授(現職)

2015~2019年 科学技術振興機構さきがけ研究員
2016~2020年 マサチューセッツ工科大学客員研究員
2019年 文部科学大臣表彰・蒋手科学者賞受賞

研究者からのメッセージ

磁性ガーネットを使った新しいデバイスの開発

本研究によって構築された包括的な磁性ガーネット開発環境を活用し、日本独自の磁気光学あるいはスピン波デバイスを開発し、市場投入することを目指しています。材料の作製はもちろんですが、評価や、新しいデバイスの試作、作製方法の技術指導、技術移転など様々な方法をでの連携を行っておりますので、お気軽にご連絡・訪問ください。