2020年度公募 seeds-0227 - 【東北】 超広域材料選択性を持つ光パターニング装置の開発
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VISIONビジョン

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VISION

ビジョン

量子ドット、触媒粒子、半導体粒子などを光で配線化

レーザー微細描画プロセスの高速化

微粒子が分散した溶液へのレーザー照射によって、粒子が集積固化/連続配線化する現象を発見しました。この現象を用いると、感光性がない材料でもレーザー微細造形が可能になります。本研究では、この技術を実用化できるレベルまで高速化します。具体的にはグリーンレーザーを用いた並列照射でレーザー描画速度の大幅向上を狙います。

レーザー照射だけでm-LEDやセンサーを直接印刷していく次世代スマートプリンティング技術

レーザー微細描画は、高いデジタル制御性とフレキシブル性を備えた付加製造技術です。ただし、光加工であるため造形対象は感光性材料に限定されていました。本シーズ技術は、材料の光学特性に制限されず、多様な機能性材料を印刷するように配線化できる世界唯一のレーザープロセスです。量子ドットや触媒粒子,固体電池材料などにも適用できる新たなレーザー微細描画装置の基盤を構築します。

USE CASE

最終用途例

インクジェットに頼らない、どんなナノ材料でもマイクロ印刷できるレーザー技術

USE CASE 01あらゆるナノ粒子を指定の位置に配置可能(マイクロ配線化など)

APPLICATION

APPLICATION

感光性樹脂を使うことなく、その材料を直接レーザー描画

インク化が困難かつ高温焼成が必須で、従来のインクジェットプリンティングが難しい材料であっても、本技術を実用化することでレーザーによる微細造形ができるようになります。

USE CASE 02肉眼での認識限界以下かつ高耐候性のマイクロ配線のレーザー印刷

APPLICATION

APPLICATION

過酷環境下での稼働するセンサーを曲面印刷

高温やUV環境下でも安定な無機マイクロ配線や,SiO2保護被覆された金属配線などをレーザー照射で直接描画できるようになります。

STRENGTHS

強み

感光性のない材料でもマイクロ印刷できる世界唯一のレーザー描画技術

STRENGTHS 01

様々な材料を曲面上でも描画可能

レーザー描画は、その適用が感光性樹脂などに制限されてきたが、新たに発見した「液中レーザー照射による分散微粒子の集積固化現象」を用いることで、従来レーザーでは扱えなかった機能性材料もレーザー微細描画が可能となります。さらには、リソグラフィでは困難な曲面上でもパターン形成可能です。

STRENGTHS 02

優れた機能性ナノ材料を集積チップ化

全固体電池用の機能性ナノ粒子など、優れた特性を持っていても溶液分散であるため、チップ化や機器への組み込みが難しい材料も多いです。本シーズ技術を使えば、光照射で粒子を集積固化することで、マイクロチップ化や既存デバイスへの組み込みが可能となります。

TECHNOLOGY

テクノロジー

新たに発見した「液中レーザー照射による微粒子の集積固化現象」

TECHNOLOGY 01

どんなナノ材料でもレーザーで集積・マイクロ配線化が可能に

材料粒子を分散させておいた溶媒にレーザーを照射すると、照射部では、まず金属ベースの核が形成され、その周りに材料粒子が集まって固化します。本現象においては、材料粒子に感光性が無くとも集まって固化する上、固化した後もその粒子の特性が維持されます。線幅は10㎛程度であり、有機材料にも適用できます。

PRESENTATION

共同研究仮説

機能性ナノ粒子の微細描画やレーザ描画装置の製造

共同研究仮説01

機能性ナノ粒子の微細描画に向けた共同研究

様々な分野での応用

機能性ナノ粒子をすでにお持ちの企業と、その粒子の超微細描画に向けた研究ができると考えています。センサーやディスプレイ、エネルギー、さらにはライフサイエンス分野まで様々な分野での応用ができると考えています。

共同研究仮説02

レーザー描画装置製造に向けた共同研究

加工装置の製造

本技術を実用化可能なレベルまで高速化し、加工装置の製造にまで繋げられればと思っています。

LABORATORY

研究設備

微粒子集積固化現象を用いたレーザー描画システム

LABORATORY 01

どんなナノ材料もレーザー集積固化でマイクロ配線化

溶液分散したナノ材料をレーザー集光部に集積固化しつつ,連続的なマイクロ配線化が行えます.本研究では,我々の既存レーザーシステムに,グリーンレーザーでの並列照射システムを増設し,インクジェット印刷レベルまで高速化します.

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EVENT MOVIE

イベント動画

RESEARCHER

研究者

西山宏昭 山形大学大学院理工学研究科
経歴

2005 大阪大学大学院工学研究科博士後期課程修了 博士(工学)
2005-2010 大阪大学大学院工学研究科助教
2010-2013 北海道大学電子科学研究所准教授
2013-現在 山形大学大学院理工学研究科准教授

関連論文など
Scientific Reports, 9 (2019)14310,
特願2021-09324,
出願番号PCT/JP2018/038040(国際公開番号:WO 2019/078100 A1)(日本に移行、出願審査請求済み)

研究者からのメッセージ

革新性を持つレーザー基礎技術を実用技術へと昇華したい

従来、明確に困難とされていたことを可能にするレーザー微細加工技術です。ここ数年の共同研究を通してこの技術の産業応用上の課題が分かってきており、本研究を通して、その克服と低コスト化、高速化を実現したいと思っています。