2026年度掲載 seeds-009-0030 - 【東北】 地下資源開発をゲームチェンジする多方向岩石破砕技術
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研究の成熟度

  1. TRL1

    基本原理・
    現象の確認

    基礎研究

  2. TRL2

    原理・現象の
    定式化

    基礎研究

  3. TRL3

    実験による
    概念実証

    応用研究

  4. TRL4

    実験室での
    技術検証

    応用研究

  5. TRL5

    使用環境に
    応じた技術検証

    実証

  6. TRL6

    実環境での
    技術検証

    実証

  7. TRL7以上

    実環境での
    技術検証

※TRL(TRL(Technology Readiness Level):特定技術の成熟度を表す指標で、異なったタイプの技術の成熟度を比較することができる定量尺度

VISIONビジョン

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VISION

ビジョン

地熱開発の初期コスト・開発リスクを激減させ,爆発的な導入を導く

多方向き裂が地熱開発の未来を拓く

機能性流体を使った水圧破砕では,井戸から多方向にき裂を作ることが可能になりました。これは通常の水圧破砕が地下の状態に依存して一方向にしかき裂を作れなかった技術的制約を打破しました。
これにより,資源貯留部への接続や,井戸の生産性の向上など,資源開発にとって有利な状況が作れます。特に数億円のコストがかかる井戸の掘削本数を削減できる可能性があり,これは劇的なコスト削減につながります。特に日本有数の資源である地熱開発がこれで促進されることが期待されます。
現状では実験室(~10cm)での実証が完了したので,準フィールドスケール(~10m)での実証試験を目指します。

USE CASE

最終用途例

多方向き裂が地下資源開発の生産性向上・低コスト化に貢献

USE CASE 01資源貯留部への接続

APPLICATION

APPLICATION

井戸が地熱に当たらなくても大丈夫,多方向き裂がつなげます。

日本の地熱開発において掘削した井戸の地熱資源への接続確率は30%程度です。
そんな時でも,多方向にき裂を伸ばせば,接続確率が格段に上がります。

MARKET

MARKET

地熱開発のコストダウンに貢献

地熱開発の初期コストの多くを占めるのは井戸の掘削費用です。地熱資源に接続できなくてもこの手法があれば無駄になりません。結果的に井戸の本数が減らせます。

IMPLEMENTATION

IMPLEMENTATION

地熱開発の促進

地熱発電のコストが抑えられるので発電単価の低下が見込めます。

USE CASE 02地下資源開発時の生産効率改善

APPLICATION

APPLICATION

一本より2本のほうが多く採れる。

地下開発では井戸から伸びたき裂から油・ガスを生産します。多方向に伸びたき裂からはより多くの資源が生産でき,かつ井戸の本数も減らせます。

MARKET

MARKET

世界各地のシェールガス開発にも応用可能

シェールガス開発では,井戸を水平に何本も掘りガスを開発します。き裂が多方向に伸びるので井戸一本あたりのガス生産量を増やし,井戸の本数の削減が見込めます。

IMPLEMENTATION

IMPLEMENTATION

非在来型資源開発が加速

井戸の本数を減らすことでより経済的に地下資源開発が可能になります。またこれまでに経済的に開発が難しかった部分の資源も開発できるようになります。

STRENGTHS

強み

これまでの破砕技術の原理的限界を打破した革新的多方向破砕

STRENGTHS 01

多方向き裂を現実的に造成できる

既存の多方向き裂造成技術は,爆発物,ガス燃焼,電磁パルスを利用した非現実的なものばかりである。一方で本技術は,流速によって粘度が変化し,固体-流体の相変化を使用できるようなせん断増粘流体という機能性流体を使うことで,多方向き裂造成を可能にした。

STRENGTHS 02

従来の水圧破砕とほぼ同じ機材が使用できる

他の手法が,かなり特殊な機材を準備し,ロジスティクスがかなり複雑なオペレーションが必要であるが,本技術は,機能性流体を準備するだけで実施が可能である。従来の水圧破砕の機材がそのまま使える。

TECHNOLOGY

テクノロジー

機能性流体による多方向岩石破砕は国際特許登録進行中

TECHNOLOGY 01

岩石力学topジャーナルに掲載,国際特許登録手続き中

機能性流体(せん断増粘流体:例 かたくり粉の水溶き液)の粘度変化により,流体↔固体の相変化を用いて造成したき裂を一時的に閉塞する。井戸の水圧を再度上昇させ,他の部分にき裂を造成します。結果的に,効率的にエネルギーを地下に与えることができており,その結果多方向にき裂が造成できることになります。
岩石力学最高峰ジャーナルに掲載,US, AUS等で特許登録手続き中。

PRESENTATION

共同研究仮説

フィールドスケールでの実証試験

PRESENTATION 01

地熱・石油・ガスフィールドでの実証試験

フィールドスケールへのスケールアップ

NEDO若サポでは,~10 mスケールの準フィールド実験を鉱山内のトンネルで実施し,スケールアップを図ります。そのさらに上の~1000 m規模のフィールドで本技術の最終的な実証試験を行いフィールド応用時のノウハウを蓄積し,社会実装します。

PRESENTATION 02

フィールド用機能性流体の開発

高温対応機能性流体

現状,実験室で使う研究レベルの機能性流体(せん断増粘流体)を用いています。実際のフィールドである地熱開発の現場でもせん断増粘効果を示し,かつ環境にやさしく,安価な機能性流体の開発が必須です。

RESEARCHER

研究者

椋平祐輔東北大学 流体科学研究所・准教授
経歴

2013 Mar. 東北大学大学院 環境科学研究科 Ph.D.
2013 Apr. 東北大学流体科学研究所 博士研究員
2014 Aug. Visiting scientist, MIT
2015 Jan. Visiting scientist, SED/ETH
2016 Aug. Postdoctoral fellow, MIT
2018 Sep. 東北大学 流体科学研究所 助教
2025 Apr. 東北大学 流体科学研究所 准教授~

  • リサーチマップ

    https://researchmap.jp/7000022438

     

  • 専門領域

    資源工学
    地震学
    物理探査

  • 共同研究の経験がある企業/業界

    地質コンサルタント・石油系・ゼネコン

研究者からのメッセージ

No failure, no breakthrough,き裂なくして地熱のブレイクスルーなし

資源開発は国家の存亡に関わる一次エネルギー獲得に関係する大変重要な分野です。我が国は豊富な地熱資源がありながらもその開発の難しさからその有効利用がなかなか進んでいません。地熱開発では,地下に地熱資源を抽出するための井戸を掘りますが,一本数億円と多大なイニシャルコストとなります。