2025年度公募 seeds-008-0042 - 【関東】 ハイエントロピー化で耐久性(照射耐性)と性能が向上した超伝導量子チップ・マグネット用材料
  • エレクトロニクス
  • 素材
  • ケミカル
  • 理学
  • 物理学
  • 工学
  • 材料工学
  • 電気電子工学
  • カーボンニュートラル
  • 省エネ・再生可能エネルギー
  • 航空・宇宙産業
  • 半導体/次世代半導体
  • 超電導
  • 量子コンピュータ
  • #機能性材料
  • #熱電材料
  • #量子コンピュータ
  • #超伝導
  • #半導体

研究の成熟度

  1. TRL1

    基本原理・
    現象の確認

    基礎研究

  2. TRL2

    原理・現象の
    定式化

    基礎研究

  3. TRL3

    実験による
    概念実証

    応用研究

  4. TRL4

    実験室での
    技術検証

    応用研究

  5. TRL5

    使用環境に
    応じた技術検証

    実証

  6. TRL6

    実環境での
    技術検証

    実証

  7. TRL7以上

    実環境での
    技術検証

※TRL(TRL(Technology Readiness Level):特定技術の成熟度を表す指標で、異なったタイプの技術の成熟度を比較することができる定量尺度

VISIONビジョン

このシーズに
問い合わせる

VISION

ビジョン

ハイエントロピー化という新しい概念によって高性能
&高機能化した新しい機能性材料

粒子線照射に対する高い耐性の獲得

ハイエントロピー化という新しい概念を取り入れることで、従来材料にない新たな機能性の付与や性能の向上などを実現します。超伝導体や熱電変換材料、半導体など様々な機能性材料に取り入れることで、高性能・高耐久性を兼ね備えた超伝導体や半導体などを創出します。超伝導量子コンピュータや超伝導線材・マグネットなど次世代の社会に欠かせないテクノロジーの基盤材料を生み出します。

USE CASE

最終用途例

宇宙線や中性子線照射に強い超伝導量子コンピュータ・
超伝導マグネットを目指す。

USE CASE 01ハイエントロピー化によって従来材料にない高い照射耐性を実現

APPLICATION

APPLICATION

粒子線照射に強い量子コンピュータや超伝導マグネット

ハイエントロピー化による照射耐性の獲得によって、宇宙線や中性子線などの粒子線照射環境下でも安定して稼働できる超伝導量子コンピュータや超伝導マグネットなどが実現可能

MARKET

MARKET

超伝導量子チップ、MRIや核融合炉等の超伝導マグネット市場

民間主導での次世代型核融合炉の開発が国内外で活発化

IMPLEMENTATION

IMPLEMENTATION

耐用年数の向上による商用化を実現可能にする

従来製品の照射耐性を上回る耐久性の実現によって、関連テクノロジーの安定的な運用を可能にする。

STRENGTHS

強み

高い照射耐性の付与と容易な代替

STRENGTHS 01

高い照射耐性を有する超伝導体ターゲット材料

超伝導量子チップや超伝導マグネット製造時の大元となる超伝導体ターゲット材料自体に耐照射性を付与することで、既存の製造ラインに大幅な改造などを要することなく既存のターゲット材料と置き換えが可能になる。

TECHNOLOGY

テクノロジー

粒子線照射耐性を獲得した高温超伝導体に関する複数の特許

TECHNOLOGY 01

特許内容について

銅酸化物高温超伝導体REBa2Cu3O7-d(REはレアアース元素)などの超伝導体は、中性子線やイオンなどの粒子線照射によって、損傷量:0.05付近で須らく超伝導状態が消失してしまう。ハイエントロピー化した銅酸化物高温超伝導体においては、粒子線照射後も従来材料を大きく上回る超伝導特性を維持することを世界で初めて発見した。さらに改良した新材料においては、従来材料では超伝導が消失する高い損傷量:0.05(dpa)においても、高い超伝導特性を維持した。

PRESENTATION

共同研究仮説

最新技術の基盤材料となるターゲット材料の開発

共同研究仮説01

新規機能性材料の開拓

超伝導量子チップや超伝導マグネット用のターゲット材料の開発

超伝導体や半導体、熱電変換材料などのターゲット材料開発や量子チップ・超伝導マグネット・熱電モジュールなどのプロトタイプ作製を通じて、既存材料に置き換わる新材料の共同開発を希望します。

RESEARCHER

研究者

山下 愛智 東京都立大学 助教
経歴

2022年8月 – 現在 東京都立大学 理学部物理学科 助教
2019年 – 2022年7月 東京都立大学 理学部物理学科 特任助教
2019年3月 筑波大学大学院 物質・材料工学専攻 博士後期課程 修了

[特許]
特願2025-144279, 山下愛智,他2名
特願2025-032960, 山下愛智, 他4名
他6件

[受賞]
2025年 ICT/ACT2025 ”Nanoscale Journal Family Poster Prize” 受賞
2024年 日本セラミックス協会 ”セッション奨励賞” 受賞
2024年 日本材料科学会 ”奨励賞(末澤賞)” 受賞
他8件

研究者からのメッセージ

エネルギー問題を解決する最新技術の基盤となる高性能・高機能な新材料を一緒に実現しましょう!

ハイエントロピー化という新しい概念を取り入れた機能性材料の開拓を行ってきております。その過程で、大幅な性能の向上や照射耐性の獲得に成功しました。ハイエントロピー化した超伝導体には、超伝導量子コンピュータや医療用MRI、次世代型の核融合炉など幅広い用途があります。超伝導体に限らず半導体や熱電変換材料などありとあらゆる材料がハイエントロピー化することが可能です。ぜひ社会実装に向けた共同研究等をお願いいたします。