2025年度公募 seeds-008-0031 - 【関東】 フッ素フリーな難付着性表面とその簡易作製技術の開発
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研究の成熟度

  1. TRL1

    基本原理・
    現象の確認

    基礎研究

  2. TRL2

    原理・現象の
    定式化

    基礎研究

  3. TRL3

    実験による
    概念実証

    応用研究

  4. TRL4

    実験室での
    技術検証

    応用研究

  5. TRL5

    使用環境に
    応じた技術検証

    実証

  6. TRL6

    実環境での
    技術検証

    実証

  7. TRL7以上

    実環境での
    技術検証

※TRL(TRL(Technology Readiness Level):特定技術の成熟度を表す指標で、異なったタイプの技術の成熟度を比較することができる定量尺度

VISIONビジョン

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VISION

ビジョン

表面処理で物質や生物の付着を抑制

付着によるロスやリスクを低減

液体・固体・生物の付着は、エネルギーロスや食品ロス、不衛生など多くの問題を引き起こします。
従来はフッ素系材料(PFASなど)が高性能な付着抑制技術として広く利用されてきましたが、
近年その環境・生体リスクが指摘され、代替技術の開発が急務となっています。
私たちは、各種材料や成膜手法を駆使し、フッ素を使わずに難付着性を実現する新技術を開発中です。
新しい表面処理技術を社会に普及させ、フッ素代替を促進し、付着による諸問題の解決を目指します。

USE CASE

最終用途例

各種機器や部素材の表面をフッ素フリーに機能化

USE CASE 01水や油などの液体の付着を抑制

APPLICATION

APPLICATION

付着抑制により食品や薬品のロスを低減

食品や薬品の容器内壁を処理し付着抑制機能を付与することで、内容物のロスを低減可能になります。
また、リサイクルやリユース時の容器の洗浄にかかるエネルギーやコストなどを削減できます。

USE CASE 02表面処理で清潔な環境を実現

APPLICATION

APPLICATION

抗菌性や防汚性の付与

身の回りの機器(分析、健康、医療、輸送、産業など)や製品(建築部材、水回り製品など)に抗菌性や防汚性を付与することにより、
清潔な環境を提供できるようになります。

USE CASE 03機器の効率低下や燃費悪化の防止

APPLICATION

APPLICATION

その他の付着現象を抑制

藻類、氷雪霜、砂や埃などの付着を抑制することで、各種輸送機器や電子機器などの効率や燃費の低下を防ぎます。
また、メンテナンス時のエネルギーやコストが削減できます。

STRENGTHS

強み

豊富な材料群と簡便な手法

STRENGTHS 01

独自の設計、合成、複合化による使いやすい材料の開発

私たちは、難付着性付与のため、有機材料と無機材料の知見をもとに、独自の材料群を開発してきました。
これまでに例えば、独自の構造や機能を示す、単分子膜、ポリマーブラシ、
ゲル皮膜、液膜などの新しい材料を実現しています。
これらの多様な知見により、目的に応じた材料や機能のチューニングも可能です。

STRENGTHS 02

表面処理技術の誰でも使える化の促進

私たちは、特殊な設備や環境が不要、原料を混ぜるだけ、塗る・吹き付けるだけ、
といった、扱いやすさを念頭に置いた表面処理技術を開発してきました。
企業様のご協力により、これらの一部は既存の設備やプロセスに直接適用可能であることが実証されています。

TECHNOLOGY

テクノロジー

種々の手法や材料を駆使した表面処理

TECHNOLOGY 01

多様な技術から効果的な表面処理を提案可能

市販あるいは独自開発のシランカップリング剤を使用した「単分子膜」、独自の反応性官能基固定化法と制御重合法を駆使した「ポリマーブラシ」、
有機高分子と無機粘土微粒子を組み合わせた「複合皮膜」や「ゲル皮膜」、独自配合の「機能性液体」などに技術的な強みがあります。
これらは基礎研究レベルであればすぐに提供できる状況にあります。また、材料の強みを明確化するための分析・評価技術も豊富に保有しています。

PRESENTATION

共同研究仮説

表面処理でくらしを豊かに

共同研究仮説01

難付着性表面実装のための評価と開発

開発品の実環境中での効果検証と製品化検討

お手持ちの機器や部素材表面を開発品で処理し実用現場での評価をご一緒できます。
また、開発品の製品形態、例えば、コート液、スプレー、高純度試薬などに展開するための共同開発が可能です。

共同研究仮説02

新物質の提供や既存製品機能強化の提案 / 量産化に向けた開発

開発した表面処理用新物質の評価や既存製品の機能強化の提案

開発品の用途に応じた応用的な分析・評価やお手持ちの既存製品(化成品やフィルムなど)の機能強化を実施いただけます。

開発品の量産に向けた手法の最適化や原料供給元の探索

開発品のスケールアップなどをご一緒できます。また、未利用資源、廃棄物、地域特産品由来成分などから、
開発品の合成に使用可能有用物質を共同で探索することが可能です。

RESEARCHER

研究者

佐藤 知哉 国立研究開発法人 産業技術総合研究所 
生命工学領域 健康医工学研究部門、主任研究員
経歴

■学歴:2015年 九州大学 工学府 物質創造工学専攻 博士後期課程 修了
■職歴:2015年~2020年 産業技術総合研究所 材料・化学領域 構造材料研究部門
2020年~ 2023年 同 極限機能材料研究部門
2023年~ 現在 産業技術総合研究所 生命工学領域 健康医工学研究部門
2025年〜 現在 同 連携推進室
■所属組織のHP:https://unit.aist.go.jp/hmri/group/qm/index.html
■所属組織の連携メニュー:https://www.aist.go.jp/aist_j/researcher/aboutus/howto01.html

 

  • リサーチマップ

     

    https://researchmap.jp/To-Sato

     

  • 専門領域

    ・高分子化学
    ・表面化学
    ・バイオミメティクス
    ・表面分析
    ・バイオマテリアル

  • 共同研究の経験がある企業/業界

    化学、素材や機械業界のメーカーや大学などアカデミアとの共同研究実績があります。

研究者からのメッセージ

新発想による難付着性表面の実装により社会問題解決を目指します

独自の設計、合成、複合化、評価技術で、難付着性表面の社会実装に向け着々と歩んできました。
記載内容以外の分野の知見やノウハウも保有しておりますので、幅広い形で連携がご提案可能です。
また、弊所では充実した連携サポート体制(契約、知財、標準化など)が整っており、
私自身も連携を構築する業務経験があるためスムーズかつシームレスな開発が可能です。
まずはご相談から、お気軽にお声がけいただければと思います。