2023年度公募 seeds-4910 - 【近畿】 海藻由来のイオン応答性サステイナブル高分子材料の開発
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研究の成熟度

  1. TRL1

    基本原理・
    現象の確認

    基礎研究

  2. TRL2

    原理・現象の
    定式化

    基礎研究

  3. TRL3

    実験による
    概念実証

    応用研究

  4. TRL4

    実験室での
    技術検証

    応用研究

  5. TRL5

    使用環境に
    応じた技術検証

    実証

  6. TRL6

    実環境での
    技術検証

    実証

  7. TRL7以上

    実環境での
    技術検証

※TRL(TRL(Technology Readiness Level):特定技術の成熟度を表す指標で、異なったタイプの技術の成熟度を比較することができる定量尺度

VISIONビジョン

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VISION

ビジョン

海藻から高付加価値高分子材料を産み出す

イオン応答性を示す海藻/ゴム複合材料

海藻由来のアルギン酸とゴムを複合化することで、新しいバイオエラストマーを創出します。また、ここにアルギン酸が有するイオン応答性を組み合わせることで、エラストマー材料の物性チューニングや易リサイクル性と安定性の両立が期待されます。本技術は、接着剤やゲル材料といったその他の応用展開可能な材料へも展開可能であります。これらの研究を通して、藻類の市場価値を上げることによる資源循環の貢献を目指します。

USE CASE

最終用途例

易サイクル性と実用性を兼備したゴム材料の創出

USE CASE 01アルギン酸の刺激応答性を利用して,新材料を創り出す

APPLICATION

APPLICATION

タイヤ・形状記憶材料等への応用

本材料は易サイクル性と実用的な力学特性を併せ持つことで、環境に優しい新材料となり得ます。

STRENGTHS

強み

天然資源を有効利用した新素材開発

STRENGTHS 01

サステイナブル社会への貢献

藻類バイオマスの利用用途を拡張することにより、新たなアプリケーションへの応用展開を切り開くとともに、資源循環の貢献を目指します。

TECHNOLOGY

テクノロジー

海藻が元来有するイオン応答性の活用

TECHNOLOGY 01

イオン交換がトリガーとなるゾル-ゲル転移

アルギン酸は1価のナトリウム塩の時は水溶性がありますが、カルシウム等の2価イオンを添加すると瞬時にゲル化する性質があります。このイオン応答性を材料の刺激応答性のトリガーとして用いることで、新素材の開発を目指します。また、最近の我々の研究で、ゴムにアルギン酸を混合することで、その複合材料の強靱化が図れることもわかっており、これも新素材を産み出すための基盤技術として利用しています。

PRESENTATION

共同研究仮説

新ニーズ探索と社会実装化に向けた検証

共同研究仮説01

企業から見た新発想

社会的ニーズの発見

藻類バイオマスを用いた刺激応答性高分子材料は、申請者が考えうる以外にもさまざまな用途展開が期待されます。これまで発想しえなかった新展開への用途拡張を狙った共同研究先を求めています。

共同研究仮説02

社会実装化に向けた機能・コストのバランス

新技術の実用化に向けた課題

藻類バイオマスの回収コストと実際の機能面のバランス、実用化に向けた取組に参画していただける共同研究先を求めています。また、アルギン酸は天然物でもあり、産地によってその物性面も変わりうることから、素材を提供していただける共同研究先も歓迎しています。

RESEARCHER

研究者

曽川洋光 関西大学化学生命工学部・准教授
経歴

<学歴>
2013年3月 京都大学大学院工学研究科高分子化学専攻博士課程 修了

<職歴>
2013年4月 東京工業大学 有機・高分子物質専攻 助教
2018年4月 理化学研究所 環境資源科学研究センター  研究員
2020年4月 関西大学 化学生命工学部 准教授
現在に至る

<受賞歴>
203年11月 Rising Stars in Polymer Science 2023 選出(Polymer Journal誌)
2021年5月 12回ブリヂストンソフトマテリアルフロンティア賞奨励賞受賞
2021年3月 2020年度高分子研究奨励賞

研究者からのメッセージ

藻類資源から良い材料を作りたい

藻類バイオマスはこれまでも何度か注目されながらも、その工業的実用化はそれほど多く達成されてはいません。その潜在価値を高め、海から豊かな材料を作ることで、海洋プラスチック問題をはじめとした、世界的な環境問題の解決に取り組み、資源循環社会の実現を目指していきたいと考えています。