イオン応答性を示す海藻/ゴム複合材料
海藻由来のアルギン酸とゴムを複合化することで、新しいバイオエラストマーを創出します。また、ここにアルギン酸が有するイオン応答性を組み合わせることで、エラストマー材料の物性チューニングや易リサイクル性と安定性の両立が期待されます。本技術は、接着剤やゲル材料といったその他の応用展開可能な材料へも展開可能であります。これらの研究を通して、藻類の市場価値を上げることによる資源循環の貢献を目指します。
若手研究者産学連携
プラットフォーム
研究の成熟度
TRL1
基本原理・
現象の確認
基礎研究
TRL2
原理・現象の
定式化
基礎研究
TRL3
実験による
概念実証
応用研究
TRL4
実験室での
技術検証
応用研究
TRL5
使用環境に
応じた技術検証
実証
TRL6
実環境での
技術検証
実証
TRL7以上
実環境での
技術検証
※TRL(TRL(Technology Readiness Level):特定技術の成熟度を表す指標で、異なったタイプの技術の成熟度を比較することができる定量尺度
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ビジョン
海藻由来のアルギン酸とゴムを複合化することで、新しいバイオエラストマーを創出します。また、ここにアルギン酸が有するイオン応答性を組み合わせることで、エラストマー材料の物性チューニングや易リサイクル性と安定性の両立が期待されます。本技術は、接着剤やゲル材料といったその他の応用展開可能な材料へも展開可能であります。これらの研究を通して、藻類の市場価値を上げることによる資源循環の貢献を目指します。
最終用途例
APPLICATION

本材料は易サイクル性と実用的な力学特性を併せ持つことで、環境に優しい新材料となり得ます。
強み
藻類バイオマスの利用用途を拡張することにより、新たなアプリケーションへの応用展開を切り開くとともに、資源循環の貢献を目指します。
テクノロジー
アルギン酸は1価のナトリウム塩の時は水溶性がありますが、カルシウム等の2価イオンを添加すると瞬時にゲル化する性質があります。このイオン応答性を材料の刺激応答性のトリガーとして用いることで、新素材の開発を目指します。また、最近の我々の研究で、ゴムにアルギン酸を混合することで、その複合材料の強靱化が図れることもわかっており、これも新素材を産み出すための基盤技術として利用しています。
共同研究仮説
藻類バイオマスを用いた刺激応答性高分子材料は、申請者が考えうる以外にもさまざまな用途展開が期待されます。これまで発想しえなかった新展開への用途拡張を狙った共同研究先を求めています。
藻類バイオマスの回収コストと実際の機能面のバランス、実用化に向けた取組に参画していただける共同研究先を求めています。また、アルギン酸は天然物でもあり、産地によってその物性面も変わりうることから、素材を提供していただける共同研究先も歓迎しています。
研究者
<学歴>
2013年3月 京都大学大学院工学研究科高分子化学専攻博士課程 修了
<職歴>
2013年4月 東京工業大学 有機・高分子物質専攻 助教
2018年4月 理化学研究所 環境資源科学研究センター 研究員
2020年4月 関西大学 化学生命工学部 准教授
現在に至る
<受賞歴>
203年11月 Rising Stars in Polymer Science 2023 選出(Polymer Journal誌)
2021年5月 12回ブリヂストンソフトマテリアルフロンティア賞奨励賞受賞
2021年3月 2020年度高分子研究奨励賞
本シーズ以外の論文