2025年度公募 seeds-008-0003 - 【近畿】 電力供給の必要がない振動モニタリングシステムを実現する自己発電型加速度センサ
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研究の成熟度

  1. TRL1

    基本原理・
    現象の確認

    基礎研究

  2. TRL2

    原理・現象の
    定式化

    基礎研究

  3. TRL3

    実験による
    概念実証

    応用研究

  4. TRL4

    実験室での
    技術検証

    応用研究

  5. TRL5

    使用環境に
    応じた技術検証

    実証

  6. TRL6

    実環境での
    技術検証

    実証

  7. TRL7以上

    実環境での
    技術検証

※TRL(TRL(Technology Readiness Level):特定技術の成熟度を表す指標で、異なったタイプの技術の成熟度を比較することができる定量尺度

VISIONビジョン

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VISION

ビジョン

自己発電型加速度センサにより
メンテナンスフリーのIoT振動モニタリングを実現

電池交換が不要な無線・加速度センサ端末を様々な箇所に設置することで振動モニタリング

あらゆる場所に加速度センサ端末を設置し周囲の振動を常に監視できれば、
インフラ設備の劣化診断、流通品への衝撃検知、
家畜の健康管理などが無線かつ自動で行えるようになり、作業員不足の解決につながる。
ただし電源設備が整っていない場所では端末への電力供給法が確立していない。
加速度センサを常に動かすと多くの電力を消費するため、
電池駆動では1ヶ月から1年程度でメンテナンスが必要となる。
そこで、振動発電技術を高出力化することで自己発電型加速度センサを開発した。
端末にエナジーハーベスタと共に載せることで、メンテナンスフリーの加速度センサ端末、
それを利用した振動モニタリングシステムを実現する。

USE CASE

最終用途例

異常振動、衝撃、動作を自己発電型加速度センサにより検知する
メンテナンスフリーの振動モニタリング

USE CASE 01インフラ設備の振動を常時監視する劣化診断システム

APPLICATION

APPLICATION

自己発電型加速度センサによりインフラ設備の振動監視

インフラ設備や機器が劣化すると固有振動数が低下することが知られている。
自己発電型加速度センサでその予兆を捉えることができれば、
点検員不足を解消する自動劣化診断システムを実現できる。

USE CASE 02流通品の衝撃履歴収集システム

APPLICATION

APPLICATION

自己発電型加速度センサにより衝撃を検知した時間・場所を記録

無線・加速度センサ端末をコンテナに取り付け、流通品に加わった衝撃履歴を収集する。
これにより、適切な積載法や配送ルートの提案、破損時の状況確認が容易になることが期待される。

USE CASE 03電池切れの心配がない人感センサ

APPLICATION

APPLICATION

人が出す振動を自己発電型加速度センサにより検知

自己発電型加速度センサは端末の電力消費を抑えつつ人の振動を検知できるため、
電池切れの不安がなく、電源設備がない箇所にも設置可能なセキュリティシステムを構築できる。

STRENGTHS

強み

エレクトレット被膜櫛歯による静電誘導増強により
チップサイズを維持したまま感度向上可能

STRENGTHS 01

信号増幅回路なしで既存センサと同程度のセンサ感度を実現

エレクトレット(永久電荷)膜で被膜した櫛歯電極を高密度化することで静電誘導による振動発電を増強した。
これにより、電力を消費する信号増幅回路などを使わずに、既存センサと同程度の感度を実現した。
構造的・材料的工夫により、さらに感度が向上する見込みも得られている。

TECHNOLOGY

テクノロジー

エレクトレット被膜櫛歯の高密度化により既存センサと同等の感度と帯域を実現

TECHNOLOGY 01

振動発電の高出力化により周波数依存性がない振動発電を実現

MEMS振動発電素子において、共振より低い周波数帯では周波数依存性がない出力電圧を得られるが、
出力が小さいためそのままセンサ信号として利用することは難しかった。
本研究では、エレクトレット被膜櫛歯を利用し、これを高密度化することで静電誘導効果を高め、
信号増幅回路を使わずに既存センサと同程度の感度(70 mV/G)と帯域(10-800 Hz)を自己発電により得ることに成功した。
さらに、周囲の人の振動を自己発電により検知できることも実証した。

PRESENTATION

共同研究仮説

自己発電型加速度センサを使った振動モニタリングシステムを共同で開発

共同研究仮説01

自己発電型加速度センサを組み込んだパレットの開発

いつどこで衝撃が加わって商品が壊れたかを検証できるシステム

自己発電型加速度センサ、タイマー回路、無線モジュール(GPS)などを搭載した無線振動データロガーをパレットに組み込みたい。
それらが運ばれる際の振動データを収集・解析することで物流における振動モニタリングシステムの有効性を検討したい。

共同研究仮説02

自己発電型加速度センサを利用したインフラ劣化診断システム開発 / 電力消費を抑えた人感センサの開発

固有振動数の減少、異常振動を自己発電型センサで検知可能か検討

機器の故障を固有振動数の変化で検知することができるか?
配管からの水漏れ、ガス漏れの振動をセンサで検知可能か?
自己発電型加速度センサで実証実験を行い、その後システム開発に取り組みたい。

自己発電型加速度センサによる人の振動検知を検討

自己発電型加速度センサによる人の振動検知の可能性を検討し、セキュリティ分野への応用が可能か検討したい。

RESEARCHER

研究者

本間 浩章 神戸大学 工学研究科 准教授
経歴

〜2016年3月 豊橋技術科学大学大学院工学研究科電気・電子情報工学専攻博士後期課程 修了
2016年4月〜2020年3月 東京大学生産技術研究所 特任研究員
2020年4月〜2023年3月 東京大学生産技術研究所 特任助教
2023年4月〜 神戸大学大学院工学研究科機械工学専攻 准教授
2023年7月〜 東京大学生産技術研究所 リサーチフェロー

研究者からのメッセージ

MEMS技術による環境発電と自己発電型センサによってメンテナンスフリーのIoTシステムを構築

私たちは、MEMS技術を応用した環境発電の研究に取り組んでおり、微弱振動を電力に変換する振動エナジーハーベスタや、
物理的な刺激から発電する自己発電型センサを提案しております。
これらを実用化し、IoTシステムとして広く提供していきたいと考えております。
少しでも興味のある企業様がいらっしゃいましたら、ご連絡をいただけますと幸いです。