2023年度公募 seeds-4913 - 【関東】 微分干渉顕微鏡を用いた高感度・大測定範囲・低コスト振動解析装置
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VISION

ビジョン

従来のMEMS振動解析の2次元測定が困難で、測定レンジが小さく、環境振動に敏感な問題を解決する

微小試料の振動を簡単に可視化する振動解析装置を実現し、MEMSデバイスの研究と生産に貢献する

微小電気機械システム(MEMS)が半導体微細加工技術を用いて作られる機械的自由度を持つ素子で、加速度センサや赤外線センサをはじめ、多くの電気製品に使われている。本技術シーズは、微分干渉顕微鏡によるMEMSデバイスの振動を簡単に可視化する振動解析装置の実現を目指している。本技術は、従来の技術と比べ、複雑な光干渉の調整が不要、測定の範囲が10倍以上大きく、且つ装置自体の防振対策等も不要である。そのため、本技術のコストは同類の装置より一桁減らせ、応用場面も研究室に限らず、MEMSの生産ラインと使用現場へ拡大することができる。

USE CASE

最終用途例

MEMSデバイスの振動解析、ほかの微小な試料(細胞など)の振動解析

USE CASE 01光学調整が簡単、測定振幅レンジは10倍以上大きく、防振対策等も不要である

APPLICATION

APPLICATION

MEMSの研究開発、製造ラインの品質管理中の振動解析

本技術をMEMSデバイスの研究開発、MEMS生産ラインの品質管理、使用現場の故障解析などに広く応用されることにより、MEMS分野、及び生物試料分析などのMEMSを利活用する産業分野の発展に寄与する。

STRENGTHS

強み

高性能・高安定性・使いやすい・コストパフォーマンスがよい

STRENGTHS 01

光学調整が簡単、環境振動の影響が少ない、コスト削減

本技術は、微分干渉を採用したため、従来の技術干渉振動解析装置と比べ、複雑な光干渉の調整が不要、測定の範囲が10倍以上大きく、且つ装置自体の防振対策等も不要である。そのため、本提案技術のコストは同類の装置より一桁減らせ、応用場面も研究室に限らず、MEMSの生産ラインと使用現場へ拡大することができる。

TECHNOLOGY

テクノロジー

MEMSデバイスの振動を簡単に可視化する微分干渉振動解析装置

TECHNOLOGY 01

従来の1/5レベルのコストで干渉振動解析装置を導入できる

・MEMSデバイスの振動を簡単に可視化する振動解析装置であり、MEMSの研究と開発に欠かせない振動解析プロセスに応用される。
・ スタンドアローン装置又は微分干渉顕微鏡の振動解析機能拡張モジュールとして製品化できる。
・ 従来の干渉顕微鏡振動解析装置に比べ、複雑な光干渉の調整は不要(利便性)、測定振幅レンジは10倍以上大きく(高性能)、且つ解析装置自体の防振対策等も不要である(高安定性)。
・ コストは同類の装置より一桁減らせ、コストパフォーマンスは高い。
・ MEMSに限らず、生物試料などの微小構造の振動解析にも応用できる。

PRESENTATION

共同研究仮説

企業との共同研究を通じて、実用化に向けた生産現場の課題を解決し、本技術の社会実装を実現する

共同研究仮説01

微分干渉振動解析装置の高性能化・集積化開発及び性能評価

企業の協力による装置性能の向上及び応用場面の検証

光学計測装置企業:高輝度、高速LED光源やレーザ光源の導入により、振動解析の周波数範囲を拡張し、測定時間を低減する;振動解析アルゴリズムの最適化により、データ解析の効率を向上する。MEMSデバイス企業:企業の振動デバイスの特性評価に使用し、本技術の実用化を検証する。

RESEARCHER

研究者

張 亜 准教授
経歴

学歴
平成18年7月 清華大学 機械工学部 精密機器工学専攻卒業
平成20年7月 清華大学大学院 修士課程 精密機器工学専攻修了
平成26年9月 東京大学大学院 工学系研究科博士後期課程 電気系
工学専攻 修了 博士(工学)取得
研究歴
平成 26年10月~28年3月 東京大学生産技術研究所 特任研究員
平成 28年4月~30年3月 東京大学生産技術研究所 特任助教
平成30年4月~ 東京農工大学 工学(系)研究科(研究院) 准教授
主な受賞歴
令和5年 丸文研究奨励賞
平成 29 年 船井研究奨励賞受賞
平成 28 年 井上研究奨励賞受賞
代表論文
Nano Lett. 15, 1166 (2015), Appl. Phys. Lett. 108, 163503 (2016), J. Appl. Phys. 125, 151602 (2019), Phys. Rev. Appl. 14, 014019 (2020), Opt. Express 30, 26072 (2022) など。
詳しい情報、研究室HPをご参照 http://web.tuat.ac.jp/~zhang

研究者からのメッセージ

日本発の先端計測装置の開発に貢献したい

先端計測装置は、学術研究と産業開発の基盤である。本技術シーズは、最先端のMEMSデバイスの研究現場のニーズを満たすために開発されたものであるため、将来、MEMSの研究開発や生産現場に大幅に応用することが可能と考えられる。