水素噴流の混合気形成制御によるオットーサイクル型の燃焼技術の創出
海運のカーボンニュートラル実現に向けて、水素が注目されています。水素エンジンは、燃焼安定性に優れたディーゼルサイクル型を対象に開発が進められていますが、この方式では30MPa程度の高い噴射圧力が必要となっています。より低い噴射圧力で水素を供給するオットーサイクル型の燃焼方式が実現できれば、ボイルオフ水素を少ない圧縮動力で利用できるなどメリットがあります。一方で、この方式では異常燃焼が発生するため、それを回避する高度な混合気制御が要求されています。この研究では、異常燃焼の発生を回避する混合気形成制御手法を提案し、オットーサイクル型の筒内直噴式水素エンジンの実現を目指します。