2023年度公募 seeds-4720 - 【四国】 組織スライス試料からの一括微小空間サンプリング
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VISION

ビジョン

シングルセル空間解析を様々なオミクス解析に拡張する

汎用的な空間解析を可能にする細胞サンプリング技術

シングルセル空間解析を求めるユーザーに、あらゆる分析対象で空間解析を可能にする細胞サンプリング技術を実現します。組織スライス試料を物理的に細かく分割して容器に回収する、直接細胞サンプリング法であるため、将来、装置や手法を問わない解析に展開できます。回収した断片群は、それぞれ空間情報と紐づき、組織のどこからサンプリングされたかが分かることがポイントです。分割と断片の回収は1個づつ行うのでなく一括で大量に処理することでハイスループットな空間解析を実現します。

USE CASE

最終用途例

基礎研究用細胞サンプリング装置

USE CASE 01基礎研究用細胞サンプリング装置

APPLICATION

APPLICATION

基礎研究用細胞サンプリング装置

がん研究、再生医療研究、植物研究、その他生命科学基礎研究において、組織切片内の細胞のゲノム、RNA、タンパク質、脂質や糖鎖の空間解析を行うための細胞サンプリング装置として活用することを想定しています。

STRENGTHS

強み

マイクロデバイスを使用し空間情報と紐づけたシングルセル解像度の一括微小サンプリングを実現

STRENGTHS 01

組織空間分画と一括回収

「一振多刀多断」、無数の刃が並んだ「ブレードアレイデバイス」で組織スライスを一括でシングルセルサイズの微小断片に切断し、さらに断片と組織スライス上の位置情報を紐づけて、容器に回収する。直接細胞サンプリングにより解析における高い網羅性と定量性、一括切断回収により高スループットが期待できることが強み。

TECHNOLOGY

テクノロジー

マイクロデバイスで細断し、空間情報を紐づけて一括回収する

TECHNOLOGY 01

ブレードアレイデバイスによる組織空間分画

以下に示す開発した要素技術によって、提案するサンプリングの一連の工程を達成します。これにより、空間情報が与えられた組織断片がウェルプレートに収納された状態で得られます。
・半導体微細加工技術によるブレードアレイデバイスの製造
・ブレードアレイデバイスによる組織スライス試料の一括切断操作
・切断サンプル群を、1ウェルに1断片の状態でマルチウェルプレートに一括液中回収
・切断片の空間情報の効率的な紐づけ

PRESENTATION

共同研究仮説

細胞空間サンプリング装置を開発し空間解析の対象を拡張する

共同研究仮説01

汎用シングルセル空間解析を実現するサンプリング装置の開発

細胞サンプリング装置を空間解析前処理装置として実用化

組織スライス試料から細胞を空間的にサンプリングする装置を開発し、組織内の細胞のゲノム、RNA、タンパク質、脂質や糖鎖の空間解析の実現を目指します。バイオ分析測定装置に関わる企業の方や、細胞実験の自動化に携わる企業の方と協力して、技術開発を行うことを期待しています。

RESEARCHER

研究者

寺尾 京平 香川大学創造工学部・准教授
香川大学微細構造デバイス統合研究センター・副センター長
経歴

<経歴>
東京大学工学系研究科(2002~2007年度)
博士研究員 京都大学工学研究科(2007~2009年度)
助教 香川大学工学部(2009~2013年度)
准教授 香川大学工学部・創造工学部(2013年度~)
さきがけ研究員 JST(兼任 2014~2017年度)
副センター長 香川大学微細構造デバイス統合研究センター(2015年度~)
Visiting researcher Curie研究所(2018~2019年度)
<研究業績>
マイクロデバイスを用いた単一細胞・単一分子操作解析技術の開発
URL
https://bntech.org/bnt/ja/publication-2/
https://researchmap.jp/read0144993

研究者からのメッセージ

マイクロデバイスで1細胞・1分子の未開領域に挑戦

生命科学研究において、1細胞オミクス解析が急速に発展する中で、細胞の形態や空間配置情報をオミクスデータと紐付けて解析したいという強いニーズがあります。それに対し、私は、ハイスループットな網羅的空間オミクス解析を実現する、新たな細胞サンプリング技術を開発しています。これが実現できれば汎用的な研究ツールとして、ヒトをはじめとする様々な種、様々な臓器・組織への適用が可能となり、シークエンサーを用いるアプリケーションだけでなく、プロテオームやメタボローム等の異なるオミクス解析や多重オミクス解析にも広く利用可能となります。私は本技術シーズを空間オミクス解析の基盤となる技術に育てることを目指しています。