2022年度公募 seeds-2344 - 【近畿】 絹フィブロインナノファイバーで補強した高強度・抗菌キトサン繊維
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VISION

ビジョン

「水のみを用いた機械解繊フィブロインナノファイバー」を利用した「高強度キトサン繊維化」

フィブロインナノファイバー/キトサン複合繊維の医用資材、衛生資材への展開を目指して

キトサンの繊維化は、抗菌性繊維やテキスタイル成形、複雑な形状の創傷被覆材の作製など成形加工性の観点から過去に様々な研究がなされてきたものの、繊維湿強度の問題や溶剤の残留の問題などから実用化に至っていません。機械解繊フィブロインナノファイバーを繊維補強材としてキトサンに複合させ紡糸することにより、生体親和性の高い、高強度・抗菌繊維の創製およびテキスタイル形成、創傷被覆材等のヘルスケア機能材料の開発が期待されます。

USE CASE

最終用途例

生体親和性の高い、高強度フィブロイン×キトサン複合繊維

USE CASE 01複雑な形状の創傷被覆材の開発

APPLICATION

APPLICATION

繊維の高強度化により、複雑な形状への成形が可能に

キトサンは創傷被覆材としての効果を有することが知られています。フィブロインナノファイバー補強により繊維が高強度化されることで、これまで不可能であった複雑な形状への成形が期待されます。

STRENGTHS

強み

水のみを用いて製造された高強度フィブロインのナノファイバー によるキトサン繊維補強

STRENGTHS 01

安全性が高く、環境負荷が少ない手法で製造可能に

機械解繊により製造したフィブロインナノファイバーは、毒性のある高濃度塩中に溶解し、透析により脱塩する従来法に比べて、安全性が高く、環境負荷も小さいことが利点です。これによりキトサンの繊維化において懸念事項であった、繊維の強度不足および残留溶媒の危険性を一度に払しょくすることができます。

TECHNOLOGY

テクノロジー

天然のβ-シート構造を維持したフィブロインナノファイバーによる物理架橋キトサンゲル補強

TECHNOLOGY 01

物理架橋キトサンゲルの内部構造が均一化

キトサン溶液にフィブロインナノファイバーを少量添加し、化学架橋剤を用いずにアルカリ溶液による物理架橋でゲル化させることで、ハイドロゲルの圧縮強度を向上させることができます。この物理架橋キトサンゲルを用いて高強度繊維化を行います。
特願2022-070737: フィブロインナノファイバ複合材料の製造方法、フィブロインナノファイバ複合ゲルおよびフィブロインナノファイバ含有フィルム

PRESENTATION

共同研究仮説

新規ヘルスケア繊維材料としての実用化を一緒に目指しませんか

共同研究仮説01

ヘルスケア繊維材料としての用途探索

アプリケーションと必要な繊維特性について

繊維業界やテキスタイル分野の皆様、ヘルスケア繊維材料に必要な物性や特性についてお知恵をお貸しください。

EVENT MOVIE

イベント動画

RESEARCHER

研究者

岡久陽子 京都工芸繊維大学 繊維学系(准教授)
経歴

■経歴
2005年 日本学術振興会特別研究員DC2
2007年 京都大学 研究員(科学技術振興)
2008年 日本学術振興会特別研究員PD
2012年 日本学術振興会海外特別研究員
2014年 日本学術振興会特別研究員RPD
2016年 京都工芸繊維大学 繊維学系 助教
2021年 京都工芸繊維大学 繊維学系 准教授
■研究室HP
https://yokookahisa.wixsite.com/yoko-okahisa
■researchmap
https://researchmap.jp/okahisa

研究者からのメッセージ

天然高分子を用いた新規繊維の創製に取り組んでいます。

自然の創り出す繊維形状や結晶形態をできるだけ維持したままのモノづくりを目指しています。