2022年度公募 seeds-2342 - 【近畿】 高速充放電特性と高エネルギー密度貯蔵を両立した水系ハイブリッドキャパシタの開発
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VISION

ビジョン

二次電池を凌駕した「急速充放電が可能な高電圧水系キャパシタ」の開発により、カーボンニュートラルに貢献

電気自動車のエネルギー回生や再生可能エネルギーの電力平準化の普及に貢献

カーボンニュートラルの達成には電気自動車のエネルギー回生システムの高効率化や再生可能エネルギーの電力平準化用蓄電デバイスの急速充放電を可能にすることが求められます。そのためには急速充放電と高作動電圧、高容量、高安全蓄電の可能な蓄電デバイスが必要であり、高電圧水系ハイブリッドキャパシタがそれらを満たす電源となるため、その実用化によってカーボンニュートラルの達成に貢献します。

USE CASE

最終用途例

急速充放電対応ハイブリッドキャパシタ電源

USE CASE 01エネルギー回生用途

APPLICATION

APPLICATION

エネルギー回生用キャパシタ電源の高性能化

これまで電動車等のエネルギー回生用電源には電気二重層キャパシタ等が用いられてきましたが、当該キャパシタを開発することで、比較的高容量で充放電速度と安全性も向上した電源を実現することができます。

STRENGTHS

強み

「常温溶融水和物」の採用による高電圧化と「ファラデー反応」の採用による高容量化

STRENGTHS 01

急速かつ高電圧充放電、高安全性を兼ね備えたキャパシタを実現

高電圧水系ハイブリッドキャパシタ電源の実用化により、各デバイス電源の急速かつ高電圧・高容量充放電を実現することで、電気自動車のエネルギー回生の効率や再生可能エネルギーの電力平準化の効率を向上させることができます。

TECHNOLOGY

テクノロジー

「常温溶融水和物」内の水分子の電子構造制御による耐電圧性の向上を可能に

TECHNOLOGY 01

「常温溶融水和物」内水分子のHOMOエネルギーの低下を実現

「常温溶融水和物」中では水分子がクラスターは形成せず、全ての水がカチオンと直接相互作用するため、HOMO(最高被占起動)のエネルギーを低下させることができ、水の耐酸化性を向上できます。さらに正極にファラデー反応による充放電が可能な黒鉛電極を採用し、従来のキャパシタよりも高容量化することも期待できます。

PRESENTATION

共同研究仮説

高電圧水系ハイブリッドキャパシタ技術の実用化

共同研究仮説01

商用レベルを目指した水系ハイブリッドキャパシタ技術の確立

大型高電圧水系ハイブリッドキャパシタの作製・評価および改良

高電圧水系ハイブリッドキャパシタを商用化・実用化するためには、実験室レベルの小さいセルだけでなく、従来キャパシタのような大型セルで検討する必要があるため、電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタ等の商用をしている企業などとの実用化に向けた共同研究を行いたいと考えています。

EVENT MOVIE

イベント動画

RESEARCHER

研究者

近藤靖幸 大阪大学 産業科学研究所(助教)
経歴

2019年4月 京都大学大学院地球環境学堂 特定助教
2021年4月 京都大学大学院工学研究科 特定助教
2021年8月 大阪大学産業科学研究所  助教
(Webページ:https://www.sanken.osaka-u.ac.jp/labs/eem/members.html

研究者からのメッセージ

高電圧水系蓄電デバイスの社会実装を目指したい

これまでに実用化された水系の蓄電デバイスでは作動電圧が鉛蓄電池の2 V程度が限界でしたが、「常温溶融水和物」のような水の電子構造制御による耐電圧性の向上が水系蓄電デバイスの高電圧化への大きなブレークスルーとなりました。このような新奇水系電解液を採用することで、水系の得意とする急速充放電とともに高電圧充放電が可能で高安全なキャパシタ電源の実用化に向けた共同研究を行いたいと考えています。